緋弾のアリアAA “照準貫通のラピッドショット”を持つ転生者
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『受注製品』のオーサー達
「八雲お前、昨日一年の女子に『戦兄妹契約』を持ち込まれたって本当か?」
「ああ、本当だ」
俺は今任務先のパーティー会場に向かう為の仲間と共に、車の中にいる。俺の他に二人いるが、コイツらはイ・ウーの仲間でチームを組んでいる奴らだ。
「まじかよ」
まず車を運転しているのは、『救護科』の薬沢高斗、俺と同じ受注製品、『秘匿謀殺のカンタレラ』の持ち主。
「八雲、人に何かを教えるの好きだから、良かったじゃん。上手く出来たら頭撫でてくれるって理子ちゃんが言ってたよ」
今、話したショートカットの女は赤峰切花、同じく受注製品、『鮮血解体のオープナー』の持ち主。元ナゴジョ出身だ。
「撫でるのは、幼なじみの頭を撫でてたからクセになっただけだ」
「その幼なじみなんでしょう。『戦兄妹契約』持ち出したのって?」
「まーな。あいつ『強襲科』だから、強襲科の先輩に頼んだほうがいいって言ったんだけどな」
「火野ちゃんねー、話したこと無いけど、いい子そうな子じゃん。いいな~ワタシもアミカ欲しいな~!」
「切花のアミカになんかなったら、命がいくつあって足りないよな八雲」
「だな」
「もーなにさ、2人ともー!そんなにワタシが信用出来ないの!?」
切花はグイッと運転中の高斗の首を力強く締め始めた。
「ぐ、グルジ」
「おい、切花止めろ運転中だぞ!」
「ふーんだ」
助手席から切花を注意すると切花はすねて、窓の方を向いてしまった。ハァ、ハア、ハアと呼吸を整えた高斗は車の運転に専念し始めた。
「死ぬかと思った。助かった八雲」
「気にすんな、こんくらい。……おい、切花。俺達も少し言い過ぎたが、運転中の奴の首を締めるな。やっていいおふざけとやっちゃいけないおふざけの違い位分かるだろ?」
「……………ごめん」
「俺に謝るな。高斗に謝れ」
「ごめんなさい」
ショボンとしながら高斗に謝った切花。俺も少し言い過ぎたな。
「いやいいよ、俺を言い過ぎた。ごめんな切花」
高斗が微笑みながら謝ると、切花は顔を赤めながら「…うん」とうなずいた。お前達本当さっさと付き合えよこのリア充共。
「さて、今回の用心警護だけど配置は覚えてるよね2人とも?」
「ワタシがクライアントのボディガードで高斗が周りの監視、八雲が狙撃手対策の為に、森山株式ビルの屋上で監視でしょ」
「今回の護衛対象は政治家、萩原忠邦の一人娘、萩原瞳子だよな……羨ましいにも程があるだろ!なんで俺だけ外で監視なんだよ!?」
俺は車の中でグチをこぼし始めた。なんで、遠距離特化なんだよ俺の『殺人遺品』は。
「そう言うなよ。俺達をパーティーの料理は食えないだぞ」
高斗はそう言ってると、赤信号で車を止めてしまった。まあ仕方がないか今回は。
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