ヘタリア大帝国
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TURN89 エアザウナその十一
「あまりよくないわね、女性から見て」
「まあ直接な行動には及ばんから」
ハニワ達にはそれはないというのだ。
「ただ見て楽しんで興奮して割れるだけやで」
「それですぐに元に戻るのだよ」
イスパーニャはイタリア達にこのことを話す。
「だから平和と言えば平和だな」
「いや、割れて破片が飛ぶから迷惑だろ」
ロマーノはこのことを指摘する。
「爆弾みてえだな、それだと」
「ははは、割れると言っても破片が飛び散ることはない」
そうだというのだ。
「だから安心してくれ」
「ああ、そういえばあいつ等割れてもそんなに飛び散らないな」
「そうだ、彼等はただエロスが好きなだけだ」
愛していると言ってもいい。
「それだけだからな」
「じゃあアマゾンでの戦いが終わったらね」
とりあえずここまでの戦いはすることになる、ムッチリーニはこのことを読んでそのうえで言ったのである。
「すぐにハニーさんに講和条件を提示すればいいのよ」
「エロゲかいな」
「そういう手の漫画と」
「後はあれやな」
スペインはムッチリーニに応えて言う。
「同人系やな」
「そういうのを貿易で輸出、輸入が出来ることを言えばね」
「講和か」
「そうなると思うから」
ムッチリーニはこの見立てを話す。
「どうかしら」
「少し長官とお話してみる?」
ローザはムッチリーニの話を聞き終えて真面目な顔で彼女に返した。
「それを講和の交渉に入れることを」
「うん、じゃあお話してみるね」
「それがいいわね。上手くいったらね」
「講和出来るわよ」
ローザは今度は微笑んで言った。
「それじゃあ今からね」
「俺も行くよ」
「俺もだよ」
イタリアとロマーノも同行すると名乗り出る。
「今から長官さんにお話してね」
「それでこんな戦争終わらせような」
「正直アステカ帝国は難儀な国や」
スペインは少し困った顔になり腕を組んでこの言葉を漏らした。
「普通の国と考えが違うさかいな」
「違い過ぎます」
ユーリが眼鏡の奥を曇らせて返した。
「普通は国益の為に戦います」
「ところがこの国はそうやないんや」
「国益ではなくですね」
「楽しみで戦うさかいな」
「軍の編成も違いますし」
これも普通の軍とは違う。
「ハニワに宇宙怪獣に」
「本当に違うさかいな」
「気候も独特で災害も多かったですし」
これも様々だった。
「中々辛い戦いでした」
「私達ってあれよね」
今度はムッチリーニ、その講和条件を提案した彼女が言う。
「どうでもいいって感じだったわよね、欧州では」
「うん、いつもドクツに助けてもらっていたわとね」
「ドイツやプロイセンさんにね」
助けてもらったというのだ。
「いつも助けてもらってだから」
「いえ、お気遣いなく」
ひょっこりとロンメルが出て来て彼等に応える。
「こちらもイタリンの為なら一肌も二肌もですから」
「それでいいんだ」
「イタリンとは友邦ですので」
だからいいというのだ。
「本当にお気遣いなく」
「前から不思議に思っていたのですが」
ユーリがそのロンメルに問う。
「ドクツは何故イタリンに常に好意的なのですか?いつも助けてくれますが」
「気候も料理も景色も好きですし」
そうしたものがだというのだ。
「寒く重い空であることが多いドクツと比べると」
「全く違うからですか」
「しかもかつては同じ国だったではないですか」
「神聖ローマですか」
「だからです」
こうした理由からだった、ドクツがイタリンを好きなのは。
「ドクツはイタリンが好きなのです」
「成程、それで」
「そういうことです。欧州に戻ってからも」
それからもだというのだ。
「宜しくお願いします」
「それでは」
二人は敬礼をし合い挨拶とした、ドクツとイタリンの絆は今も健在だった。
そのことを確かめてからムッチリーニはイタリア達と共に東郷の下に向かった、アステカとの最後の決戦の前に政治の話があった。
TURN89 完
2013・2・14
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