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ヘタリア大帝国

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TURN88 うぽぽ菌その八

 アルゼンチンもまた枢軸に加わった、彼は屈託なく東郷達にこう話した。
「これから頼むで」
「はい、宜しくお願いします」
 日本は彼とは対象的に真面目に応える。
「それでは」
「まあこの戦争が終わってからな」
 ここでこう言うアルゼンチンだった。
「アステカがどうなるか気になるけれどな」
「こちらは即座に講和したいのだけれど」
 ハンナがアルゼンチンにこう申し出る。
「戦ってもあまり意味がないから」
「そっちの皇帝さんに言ってくれない?メキシコさんとキューバさんは独立したいって言ってるけれど中南米の土地は保障するってね」
 キャロルは講和での領土の条件を出した。
「あと賠償金も謝罪もいらないから」
「好条件やな」
「正直こっちはアステカと戦ってる暇ないから」
 連合の実情も言うキャロルだった。
「敵抱えてるのよ、連合をね」
「それなあ。俺はええんやけどな」
「そちらの皇帝さんがなのね」
「そや、それや」
 アルゼンチンは困った顔でキャロルに返す。
「こっちの皇帝さんはなあ。楽しいからやる人やからな」
「だからなのね」
「多分アマゾンまで、ひょっとしたらそっからもゲリラ戦仕掛けるかも知れんな」
「それは困りますね」
 クーはアルゼンチンの話を聞いて実際に困った顔になる。
「こちらとしては講和して太平洋経済圏に迎え入れたいのですが」
「まあなあ。ハニーさんはなあ」
「悪い人ではないんや」
 チリも一同にこのことを説明する。
「只のエロゲ、成人漫画好きの人や」
「楽しいことが大好きなだけでな」
 あくまでそうしただけの人だというのだ。
「ほんま悪気ないんや」
「そこはわかってや」
「それはわかったけれど講和は?」
 キャロルは眉を少し顰めさせてまたこのことを問うた。
「こっちはそれをしたいんだけれど」
「だから難しいんやって、それは」
「残念やけどな」
 アルゼンチンとペルーが答える。
「あの皇帝さんが飽きへん限りな」
「この戦い続くで」
「国益を考えると講和がいいわ」
 ドロシーもぽつりと述べる。
「けれどそれが出来ないのなら」
「アマゾンまで攻め込んでわからせるしかないか」
 ダグラスは難しい顔で強硬案を述べた。
「悪い奴を叩きのめすならともかく変な奴と訳のわからない戦いをするのはな」
「あまり気が進まないんだけれどな」
 キャヌホークも浮かない感じだ。
「まあハニワ族の素直なところは嫌いじゃないけれどね、俺にして」
「エロゲ好きは最高だ」
 ブラックホークはそこに共感を感じている。
「今も何度も語り合っているがな」
「ああ、俺はハニワの奴等が大好きだからな」
 ゴローンがそうならない筈がなかった、実際にこう言う。
「この国とは仲良くしたいぞ、エロゲもどんどん買うぞ」
「というか本当に講和したいのですが」
 日本も困惑した顔になっている。
「アステカ帝国とは」
「一応ブラジルと話すか?」
 アルゼンチンがここでこう提案する。
「あいつがアステカの中心国やしな」
「そうですね。出来れば」
「けどな、ハニーさんって人の話聞かんしな」
 これもハニーの問題点である。
「特に楽しむことについてはな」
「何処まで面倒な奴なんだよ」
 フランスが横で聞いて呆れていた。
「というかよ、ここであれこれやってる間に冗談抜きで連合が来るからな」
「こっちは何とか講和したいけど」
 アイスランドも同じ考えだ。
「ハニーさん捕まえて講和のサインしてもらうとかは」
「そう簡単に捕まる人ちゃうで」
 メキシコがこのことを話す。
「捕まっても縄抜けとか脱獄とか得意やで」
「ほんなごつ面倒な御仁でごわすな」
 オーストラリアも難しい顔である。 
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