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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第九十三話 アンノウンその十一

 だがそれももうすぐ終わろうとしていた、アギトは目の前にいるアンノウンを一旦その膝蹴りで吹き飛ばした、それから。
 間合いが離れたところで構えに入った、その足元にアギトの紋章が出た。 
それから跳びだ、そうして。
 右足で蹴りを放った、それでアンノウンを撃つと。
 アンノウンはまだ立っていた、しかしその頭に光が出て彼もだった。
 光となり消えた、着地したアギトはそれを見て言った。
「これで終わりかな」
「私達も倒しました」
「これで全部終わりだね」
 飛鳥と焔が彼のところに来て言う。
「これまでは五人で一体の相手をしてましたけれど」
「二対二でもいけたな」
「少し前まではとてもだったのに」
「アンノウンはそんなに弱かったか?」
「いや、弱くはないよ」
 アギトはまずアンノウンの戦闘力から述べた。
「アンノウンは決してね」
「それじゃあ私達が二対二で勝てる様になったのは」
「その理由はか」
「君達が強くなったからだよ」
 それ故にだというのだ。
「だからアンノウンも二対二で勝てる様になったんだよ」
「ということはですね」
 その話を聞いてだ、飛鳥はすぐに気付いてこう言った。
「一対一でも」
「そうなるよ。いや、もうかもね」
「ああ、そうだな」
 今度は焔の方が先に気付いた、そうなるとだった。
「二対二だから実質的にはな」
「一対一だね」
「そうなるな、実際に」
「私達ってそんなに強かったんでしょうか」
「強くなったと思うよ、修行の成果に」
 さらにだとだ、アギトは飛鳥達に話した。
「団結でね」
「善忍と悪忍を超えた」
「それなのか?」
「そう思うよ、だからね」
「私達は少し前よりもですか」
「さらに強くなったのか」
「その通りだよ」
 ここでだ、あの声がしてきた。
「やはり君達は気付いた様だな」
「スサノオだな」
 焔はその声、凄まじいまでの風格と威圧感を漂わせている男の声を聞いてすぐに察した。
「そうだな」
「わかるか」
「話は聞いてるさ、あんたがあたし達に仕掛けてる理由も今わかったよ」
「ふむ、予想以上に勘はいいな」
「伊達に忍じゃないからな」
 それ故にだ、勘はあるというのだ。
「あんたはあたし達が善忍とか悪とかいう垣根を超えて共に戦うことを見たいんだな」
「如何にも」
 その通りだとだ、スサノオは焔の問いに答えてみせた。
「今の戦いでわかった様だな」
「わからない筈がないだろ。それじゃあな」
 焔は強い顔でスサノオの声がする方を見据えて言う。
「すぐに出て来るんだね、相手をしてやるよ」
「いや、それは次にしておこう」
「逃げる訳じゃないよな」
「逃げれば楽しみはそれまでだ」
「そうだよな、話を聞く限りあんたは戦ってあたし達を見て楽しんでるからな」
「その通りだよ」
「だから逃げないんだよな」
 楽しげに笑ってだ、焔は言った。
「ならいいさ、次にな」
「思う存分戦おう」
「私も、戦うことは嫌いだけれど」
 飛鳥も声がする方に毅然として顔を向けて言う。 
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