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ヘタリア大帝国

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TURN87 再編成の合間その三

「やはり死亡は確認できませんが」
「それじゃあ枢軸に今いる人達は誰かな」
 ロシアは彼等のことを考えて言った。
「レーティア=アドルフがいるけれど」
「それに謎の国家ですね」 
 ドイツとプロイセン、オーストリア、それにハンガリー兄のことだが彼等のことは枢軸側も今は公にどの国だとは発表していない。
「ドクツの亡命艦隊を指揮する」
「あの人達は誰なのかな」
「わかりません、ドクツの主要国家は全てその所在を確認しています」
 ゾルゲはロシアに答える。
「ドイツ、プロイセン、オーストリアはダメージが大きいらしく暫くは面会謝絶です」
「自分達のお家から一歩も出られないんだよね」
「そうです」
「それでハンガリーさんのお兄さんは」
「枢軸に亡命しています」
 この辺りはそうなっている。
「イタリア兄弟と共に」
「あそこの統領さん、ユリウス提督も」
「そうです」
「イタリンはどうでもいいから」
 話を聞いていたカテーリンはイタリン組については素っ気無い顔で述べた。
「悪いこともしてないしいてもいなくてもね」
「どうでもいいのですね」
「うん、戻って来ても何も言わないから」
 ムッチリーニ達がそうなってもというのだ。
「軟禁されても出たのならね」
「そうですか」
「うん、本当にイタリンはね」
 カテーリンもこう言うのだった。
「普通に優しくしよう。仲良くね」
「僕もイタリア君達好きだしね」
 ロシアは彼等は好きだった。
「戻って来たら仲良くしたいな」
「うん、祖国君もイタリア君達と仲良くしてあげてね」
 カテーリン直々のお墨付きだった。
「イタリンは暖かいみたいだし」
「お友達になりたいんだ」
「頑張ってね」
 イタリンの話はこれで終わった、だがドクツについては。
 ゾルゲはカテーリン達に引き続きこう報告したのだった。
「謎の国家はおそらくは」
「誰かな」
「新国家かと思われます」
「ドクツ系の?」
 ロシアは彼等がドクツの艦艇に乗り将兵を指揮しているところからこう考えてゾルゲに問うた。
「その国?」
「太平洋にはドクツの植民地だった星もあります」
「ミクロネシアにあったね」
「そして中南米にもドクツからの移民がいましたし」
 移民の国であるガメリカには特にだ。
「彼等が国家になったのではないでしょうか」
「そういえばシーランド君っていたね」
 ロシアはふとこの国のことを思い出した。
「セボルガ君とかワイさんとか」
「そうした国家、ミクロネーションの類にしても」
「枢軸に参加してなんだ」
「そうではないでしょうか」
 こう言ったのである。
「彼等は」
「そうなんだね。ミクロネーションも出て来てるからね」
「そう考えられます、そしてレーティア=アドルフですが」
「偽者だね」
 ロシアはすぐにこう述べた。
「死んだからね」
「はい、間違いなく」
「偽者を出してドクツを揺さぶろうとしているんだね」
「それは失敗しています」
 ゾルゲもそこまでは調べられずこう言うのだった。 
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