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ヘタリア大帝国

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TURN86 宇宙台風その五

「そのうえでチリを占領します」
「ここは」
「全ての兵器を一斉に放つ」
 東郷は新たな攻撃方法も出した。
「艦載機、ビーム、ミサイル、鉄鋼弾のな」
「四種類のですね」
「それで行く、やってみるぞ」
「では」 
 秋山はその攻撃方法に内心戦慄を感じた、はじめて聞いた攻撃だからだ。
 それでだった、枢軸軍は。
 これまでにない攻撃を出した、艦載機を放つと共にビームをミサイルを同時に発射する、そして最後にはだった。 
 ビームとミサイルを追い掛ける様にして鉄鋼弾も放つ、まさに同時攻撃だった、 
 その四種同時攻撃でアステカ軍を退けてからだった。
 陸軍が素早く降下した、山下は抜剣し軍の先頭に立ちながら自分の左右にいてくれている日本兄妹に言った。
「では今より!」
「はい、行きましょう!」
「是非共!」
「全軍突撃!」
 自らハニワ達に向かう、そして。
 その刃に気を込めて放ち遠間にいる彼等を両断したのだった。
「例え刃で斬れずとも気なら違う!」
「ホーーーーー!とんでもない奴だホーーーー!」
「何か出してきたホーーーー!」
「叩け!若しくは潰せ!」
 山下は陸軍の将兵達に告げる。
「ハニワ達にはそうしろ!この星は我等のものだ!」
「わかりました!」
「では!」
 陸軍の者達も応える、そうして。
 彼等は星を一気に陥落させた、それを見てだった。
 チリもこれ以上の戦闘を諦めてこう将兵達に告げた。
「もうこれで終わりや」
「降伏ですか」
「ここは」
「ああ、こうなったらしゃあないわ」
 彼の選んだ選択はこれだった。 
「降伏するわ。逃げたい奴はアルゼンチンまで撤退や」
「わかりました、ほな」
「ここでの戦いは終わりですわな」
 チリは降伏し将兵達はそれぞれチリに従い降伏するか撤退する者もいた、その辺りはそれぞれだった。
 だが枢軸軍がチリを占領したのは事実だ、これによって。
 チリにはすぐに修理工場が築かれそのうえでだった。 
 惑星を占領した山下は日本に呼ばれた、そこには東郷もいた。
 日本はその二人に真剣な顔で言ったのだった、その言葉はというと。
「この戦いはです」
「陸軍だけでは成功しませんでした」
「海軍でもな」
「そうです」
 まさにその通りだというのだ。
「これはチリだけのことではなく」
「どの戦いにおいてもですか」
「そうです」
 日本は山下にも答える。
「ですから私は陸軍の吸収には反対です」
「海軍と陸軍は共あってこそですか」
「はい」
 山下の問いに毅然として答える。
「これは私だけの考えではなく」
「帝もでしょうか」
「帝、そして伊藤首相もです」
 まさに国家、尚且つ国家元首とその宰相も同じ考えだというのだ。
「これからも両軍は共に国家の両輪として働いて下さい」
「それでは」
「それでなのですが」
 陸軍の吸収を否定してからだった、日本は今度は東郷に対しても言った。
「両軍の合同パーティーを開きたいのですが」
「合同のですか」
「そうです、共催の」
 それを開こうというのだ。
「それでどうでしょうか」
「わかりました」
 最初に応えたのは山下だった、 日本に対して陸軍の敬礼を向けてからそのうえで自身の国家に応えたのだ。 
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