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遊戯王GX-音速の機械戦士-

作者:蓮夜
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―幻魔降臨―

 
前書き
文化祭の準備で忙しい…… 

 
「痛ってえ……」

 まだ痛む片足をさすりながら、俺は赤い空間で倒れていた。
最期のセブンスターズに不戦敗を喫してこの赤い空間に閉じ込められてからすぐ、赤い空間で倒れ込んで気絶してしまったため、あれから何日たったかは分からない。

 ……というか、今何が起きているかも分からない。
七星門の鍵の守護者、残る十代と万丈目は あの最期のセブンスターズであるだろう灰色のコートの男に勝てただろうか……
いや、十代と万丈目ならば大丈夫だろう。
そう信じるしかない。

「……元気そうだな」

 灰色のコートのセブンスターズの声が後ろから聞こえたので、恨み言でも言おうと背後を見ると――自慢の灰色のコートも無惨に裂け、見るからにボロボロとなった男がいた。

「おい、大丈夫か!?」

 つい灰色のコートの男に駆け寄ってしまい、肩を抑えて大丈夫かを確認したところ、セブンスターズの男が被っていた仮面がとれ、音を立てて地面に落ちた。その素顔は――

「大徳寺……先生……!?」

 オシリス・レッド寮の寮長にして、錬金術の担当の……大徳寺先生だった。

「大徳寺先生、何で……」

「時間がない……手短に話すから黙って聞くんだ……!」

 ボロボロの格好ながらも、いや……だからこそ鬼気迫る表情で大徳寺先生は俺に迫り、矢継ぎ早に語り出した。

「私の身体は錬金術によって作り出したホムンクルス……賢者の石を求めてセブンスターズとなっていた」

 賢者の石というのは、大徳寺先生の錬金術の授業で知っている。
いつもの語尾につける『ニャ』をつける余裕も無く、大徳寺先生は語り続ける。

「この身体はもう限界……だが、最期に頼みたいことがある……三幻魔を、止めて欲しい」

 大徳寺先生のその願いは妙だった。
大徳寺先生が最期のセブンスターズというのであれば、むしろ三幻魔の復活を望んでいるのでは無いのか……?

 俺の疑問は顔に出ていたのか、大徳寺先生がすぐ疑問に答えてくれた。

「私のセブンスターズとなった目的は、闇のデュエルを通して三幻魔を止められるデュエリストを育てることだった……そのためとはいえ、君たちにはすまないことをした」

 大徳寺先生はぺこりと少し頭を下げ、また話を続ける。

「恐らく今、現実ではこの事件の黒幕により三幻魔は復活しようとしている」

「黒幕!?」

 セブンスターズはもう全員いないようだが、まだ黒幕がいたというのか……?

「黒幕の正体は、このデュエル
アカデミアの理事長……《影丸》という老人だ。その年は齢百年を超え、昔は私と共に賢者の石の研究を行っていた……だが、彼は三幻魔に魅せられてしまった。手に入れた者には不老長寿と最強の力を与える、という伝説に」

 影丸理事長……デュエルアカデミアの生徒なら、名前だけはもちろん知っているだろう。
まさか、そんな人が黒幕だとは鮫島校長も思うまい。

「だが、三幻魔を完全に律するには、精霊を操る力が必要だと分かった彼は、黒崎遊矢。君の精霊を操る力を奪うつもりだ」

「なっ……!?」

 精霊を操る力と言われても、俺にそんな力は無い。
そもそもカードの精霊の姿も見えないのだ。

「いや、君には遥かに強い精霊の力が宿っている……ただ、気づいていないだけだ……ぐっ!」

 まだ話は途中だろうが、大徳寺先生の身体が消えていく。
ホムンクルスの身体という奴に限界が来ているのだろうか。

「大徳寺先生!」

「……最期に、このカードを渡す。私が、自らの錬金術を結集して呼びだしたカードだ……」

 消えゆく大徳寺先生が、最期に一枚のカードを俺に渡してくる……だが、そのカードには何も描かれてはいない。

「時期が来れば、そのカードは蘇る……それと」

 身体は徐々に消えていき、もう頭しかまともに無い大徳寺先生は、先生として錬金術を教えてくれていた時のように赤い目を糸目にして笑った。

「……いつも真面目に授業を受けてくれて、嬉しかったんだニャ」

 セブンスターズとしてではなく、オシリス・レッド寮の寮長、錬金術の先生の大徳寺先生として消えた瞬間。
俺の意識は、現実に引き込まれるような感覚に陥った。



 ――ここは、どこだ?
どうやら、あの赤い空間からデュエルアカデミアに戻されたようだ。
……ここは多分、普段はあまり来たことはないが、ダークネスとデュエルした火山だと当たりをつける。

「……遊矢!?」

 日頃よく聞いている親友、三沢大地の声に反応して背後を見ると、
セブンスターズの関係者……友人たちとクロノス教諭、鮫島校長……がずらりと並んでいた。

「遊矢!」

 明日香がまたもや悲痛な叫びをあげるので、困ったように頭をかき、どこから説明しようかと思いながらも口を開こうとした時……

『待っていたぞ、黒崎遊矢!』



 ……と、またも背後から声がかかる。
スピーカーで発した声のようであり、若干くぐもってはいたが。

 ……まあ、それもそのはず。
俺の名前を呼んだ人物は、巨大な機械に乗っていたのだから。

「……あんたが影丸理事長か?」

 大徳寺先生の、齢百年を超えているという言葉を思い出し、探りをかけておく意味での質問だった。

『フッ……全てアムナエルから聞いているようだな……余計なことと言いたいところだが、説明の手間が省けて良いとしよう。そう、私の名は影丸。もう既に、三幻魔は我が手中に収まった』

 アムナエル……というのは、高田も出していた名前だ。
セブンスターズとしての、大徳寺先生の名前なのだろう。

「……アムナエルじゃない。大徳寺先生だ」

『フン……そんなことはどうでも良いことだ。貴様を倒して精霊を操る術を手に入れれば、三幻魔は完全に私のものとなる!』

 精霊を操る術。
そんなことがあるなど、俺は知らない。
ただ一つ分かることは、ここで影丸理事長を止めなければ、世界が滅ぶということだ。
それを止めてくれと、大徳寺先生に頼まれた……デュエルするのは、それだけの理由で十分だ。

「遊矢!」

 三沢がこちらに向かって、恐らく三沢の物であろうデュエルディスクを投げてくる。
それを受け取り、腕につける。

「……負けるなよ、遊矢」

「任せろよ!」

 デュエルディスクを構えてから気づいたことだが、高田との闇のデュエルの怪我が……治っている。
いつからだろうか。大徳寺先生からカードを渡された時……いや、そんなことは今はどうでも良い。

 デッキケースから【機械戦士】たちをデュエルディスクに差し込み、影丸理事長に準備が出来たことを示す。


『今この瞬間、伝説の三幻魔は蘇る!』

「喜べよみんな……相手は遂に、神様だ……!」

 互いにデュエルディスクを装着し、準備が完了する。

「『デュエル!!』」

遊矢LP4000

影丸LP4000

 デュエルディスクに『先攻』と表示され、勝手に独断で決める翔もいないので珍しく俺は先攻をとる。

「楽しんで勝たせてもらうぜ! 俺のターン、ドロー!」

 いつも通りに楽しんで勝たせてもらうことを宣言し、カードを引く。

「俺は、《シールド・ウォリアー》を守備表示で召喚!」

シールド・ウォリアー
ATK800
DEF1600


 まずは様子見として、盾を持つ機械戦士を守備表示で召喚し、防御に回す。

「更にカードを一枚伏せ、ターンエンドだ」

『私のターン、ドロー』

 三幻魔……どう来る?

『私は、トラップカードを三枚伏せる』

 ……は?
あまりの出来事に、一瞬放心状態となる。
背後では、万丈目が「あいつ、素人か……?」と呆れている。
リバースカードをわざわざ宣言するのは、素人か、なんちゃって心理戦を展開したい奴か、挑発したい奴のどれかだ。
……挑発目的ならば失敗と言っていい。

『フフフ……これこそが三幻魔の召喚条件なのだ……トラップカード三枚をリリース!』

 トラップカード三枚をリリース!?

『出でよ、第一の幻魔! 《神炎皇ウリア》!」

神炎皇ウリア
ATK0
DEF0


 デュエルキング、武藤遊戯が持っていたという三幻神、《オシリスの天空竜》を模したような赤い竜。
ソリッドビジョンとは思えぬ威圧感で俺を睨んでくる……!
『神炎皇ウリアは、墓地に存在するトラップカードの数×1000ポイントの攻撃力・守備力となる……よって、攻撃力・守備力は3000!」

神炎皇ウリア
ATK0→3000
DEF0→3000

 攻撃力3000……!?

「更に、神炎皇ウリアは一ターンに一度、相手のセットしたトラップカードを破壊出来る! トラップディストラクション!」

 オシリスの天空竜の効果、招雷弾のような火球が俺のセットした《くず鉄のかかし》を破壊した。

『フ……《くず鉄のかかし》か。そのようなクズカード、元々
神には効かん』

 自分のカードを馬鹿にされたことに対して、少しイラっと来たものの、神にはトラップカードが効かないのは事実だ。

『バトル! 神炎皇ウリアでシールド・ウォリアーに攻撃! ハイパーブレイズ!」

 神が放つ炎にシールド・ウォリアーは耐えられず、呆気なく墓地に送られた。

『ターンエンドだ』

「俺のターン、ドロー!」

 いきなり攻撃力3000が出て来たことについては驚いたが、実質四枚のディスアドバンテージを負っての特殊召喚。
神の勢いに惑わされるな、俺……!

「俺のフィールドにモンスターがいないことにより、このカードは特殊召喚出来る! 守備表示で来い、《アンノウン・シンクロン》!」

アンノウン・シンクロン
ATK0
DEF0

 黒い球体……そう聞くと怪しいが、そうとしか言いようがないシンクロンだ。

「更に、《ミスティック・バイパー》を召喚!」

ミスティック・バイパー
ATK0
DEF0

 いつだか万丈目に貸した、笛を持つ機械戦士が現れる。
その笛は、カードを呼ぶ笛!

「ミスティック・バイパーの効果を発動! このカードをリリースすることにより、カードを一枚ドローする!」

 ミスティック・バイパーが笛を吹きながら消え、その瞬間に俺はドローする。

「……ドローしたカードはレベル1モンスターである《チューニング・サポーター》! 更にもう一枚ドローする!」

 まだまだ、これだけじゃ終わらない。
ミスティック・バイパーの二枚目にドローしたカードを、そのままディスクにセットする。

「俺が引いたのは、《スカウティング・ウォリアー》! このカードは、効果でドローした時に特殊召喚出来る! 来い、スカウティング・ウォリアー!」

スカウティング・ウォリアー
ATK1000
DEF1000

 武藤遊戯が使っていた、《ハネワタ》と同じ効果を持つ機械戦士。
この機械戦士の登場により、フィールドにチューナーとモンスターが並ぶ。

「行くぞ……レベル4のスカウティング・ウォリアーと、レベル1のアンノウン・シンクロンをチューニング!」

 合計レベルは、5。

『シンクロ召喚という奴か……!?』

 影丸理事長の声と同時、アンノウン・シンクロンが一つの光の輪となり、中をスカウティング・ウォリアーが通る。


「集いし勇気が、仲間を護る思いとなる。光差す道となれ! 来い! 傷だらけの戦士、スカー・ウォリアー!」

スカー・ウォリアー
ATK2100
DEF1000

 大地の痛みを知る傷だらけの機械戦士が神炎皇ウリアの前に立つ。
攻撃力3000ぐらいなら……超えられる!

「装備魔法《デーモンの斧》を、スカー・ウォリアーに装備する!」


スカー・ウォリアー
ATK2100→3100


 スカー・ウォリアーがデーモンの斧を装備したことにより、神炎皇ウリアの攻撃力を超える。

「バトル! スカー・ウォリアーで、神炎皇ウリアに攻撃! ブレイブ・ダガー!」

影丸LP4000→3900

 デーモンの斧ではなく、自らが持つ短剣を用いて神炎皇ウリアを倒した。
……デーモンの斧は、もしかしたら武器ではないのだろうか。
……いや、そんなことはどうでも良い。
重要なのは、三幻魔の一種を倒せたことだ。

「これで俺はターンエンドだ!」

『私のターン、ドロー……メインフェイズ、墓地に眠る神炎皇ウリアの効果を発動!』

 墓地で発動する効果!?
なんとも嫌な予感がひしひしと伝わってくる。

『神炎皇ウリアが墓地で眠る時、手札からトラップカードを一枚墓地に送ることで、神炎皇ウリアはフィールドに舞い戻る!』

「何!?」

 影丸理事長がトラップカードを墓地に送り、神炎皇ウリアが再びその姿を現した。
そして、墓地のトラップカードが増えたことによって、神炎皇ウリアの攻撃力・守備力は1000ポイントアップする。

神炎皇ウリア
ATK3000→4000
DEF3000→4000


『これこそが神炎皇ウリアの力! バトル! スカー・ウォリアーに攻撃せよ、ハイパーブレイズ!』

 更に攻撃力をアップさせた神炎皇ウリアの攻撃を受けるが、スカー・ウォリアーは自らの効果によって破壊されない。

「スカー・ウォリアーは、一ターンに一度、戦闘では破壊されない!」

『だが、ダメージ計算は受けてもらう!』

 影丸理事長のお決まりのセリフに続き、スカー・ウォリアーが防ぎきれなかった炎が俺をかすめる。

「くっ!」

遊矢LP4000→3100


『更にフィールド魔法《失楽園》を発動し、ターンエンドだ』


 フィールド魔法《失楽園》というカードの効果により、デュエルアカデミアの火山が一瞬にして焼けただれた森林になる。

「俺のターン、ドロー!」

 ドローはしたものの、起死回生の策はなく、トラップカードを伏せても神炎皇ウリアに破壊されてしまう。

「……スカー・ウォリアーを守備表示にして、ターンエンドだ」

『私のターン、ドロー!
……そして、《失楽園》の効果を発動。このカードは、三幻魔のいずれかが自分フィールド場にいるとき、更にカードを二枚ドロー出来る!」

「なっ!?」

 驚きの声と、『なんだと』というセリフが縮んだ俺の声が響くが、効果がそれで変わる訳がなく、影丸理事長はさも当たり前のように二枚のカードをドローした。

『フフフ……更に、魔法カードを三枚伏せる』

 さっきはトラップカードで今度は魔法カード……ならば来るのは。

『魔法カード三枚をリリースし、現れろ、第二の幻魔! 《降雷皇ハモン》!」

 降雷皇ハモン
ATK4000
DEF4000

 轟く雷鳴と共に現れたのは、今度は神のカード《ラーの翼神龍》に似たカード……降雷皇ハモンだった。
これで影丸理事長のフィールドには三幻魔が二枚揃い、チートカード、失楽園が存在する。


『バトル! 神炎皇ウリアで、スカー・ウォリアーに攻撃! ハイパーブレイズ!』

 神炎皇ウリアの炎がスカー・ウォリアーを包み込むが、先ほどと同じようにスカー・ウォリアーは破壊されない。

『更に、降雷皇ハモンでスカー・ウォリアーに攻撃! 失楽の霹靂!』

 鋭い雷撃がスカー・ウォリアーに落ち、今度こそ傷だらけの戦士は破壊された。

『まだだ。降雷皇ハモンが相手モンスターを破壊した時、相手に1000ポイントのダメージを与える! 地獄の贖罪!』

 スカー・ウォリアーを襲った雷撃よりは小さいが、雷撃が俺に向かって落ちる。

「ぐああッ……」

遊矢LP3100→2100


「遊矢!」

 後方の仲間たちから心配そうな叫びが発せられるが、大丈夫、と手を振って合図をする。
嫌々ながら、もう闇のデュエルには慣れてしまった。

『フン……ターンエンドだ』

「俺のターン、ドロー!」


 三幻魔……世界を滅ぼすなどという大仰な伝説があるだけに、強力なカードたちだ。
だが、神様であろうとモンスターはモンスター。
倒せないことはない筈だ。

「俺は通常魔法、《発掘作業》を発動。カードを一枚捨て、一枚ドロー!」

《手札断殺》の小型番とも言えるカードを使い、手札の交換を行った。
……よし。

「俺は《スピード・ウォリアー》を召喚! 来い、マイフェイバリットカード!」

『トアアアッ!』

 力強い叫びと共にスピード・ウォリアーが現れ、三幻魔に対して攻撃の構えをとった。

『……スピード・ウォリアーだと? そんなザコカードで、三幻魔に適うとでも思っているのか?』

「ザコカードじゃない。俺のフェイバリットカードだ、覚えとけ!」

 そして、三幻魔を一体倒す手段もある。

「通常魔法《魂の解放》を発動! 墓地のカードを五枚除外することが出来る! 俺が除外するのは、影丸理事長の墓地のトラップカード四枚と、魔法カードを一枚!」

『ぬぅ……しまった……』

 神炎皇ウリアの効果は、プレイヤーの墓地のトラップカードの枚数で攻撃力・守備力が決定する。

元々は、三沢や亮のような墓地活用デッキが周りに多く、高田の【ダークシンクロ】にも有効に使えると思ってデッキに入れていたが……役に立てたようで良かった。


神炎皇ウリア
ATK4000→0
DEF4000→0

「バトル! スピード・ウォリアーで、神炎皇ウリアに攻撃! ソニック・エッジ!」

 スピード・ウォリアーは力を失った神炎皇ウリアに向かい、力強い足技で蹴りを繰り出した。
戦闘破壊耐性を持っているわけでも無いので、神炎皇ウリアはなすすべもなく破壊された。

『ぬおっ……ええい、あの程度のモンスターに……』

影丸LP3900→2100

「カードを一枚伏せ、ターンエンド!」

 スピード・ウォリアーにやられたのがとても悔しかったのか、影丸理事長は歯ぎしりでもしていそうな雰囲気だ。
いや、機械に乗っているから分からないが。

『私のターン、ドロー!
私のフィールドには降雷皇ハモンがいるため、失楽園の効果で二枚ドロー!』

 手札消費が激しい三幻魔の弱点を埋めるように、デッキからカードを三枚ドローする。

『まず、手札からトラップカードを捨て、神炎皇ウリアを守備表示で特殊召喚する!』

神炎皇ウリア
ATK0→1000
DEF0→1000

 神炎皇ウリアは復活するが、先ほどと違って攻撃力は1000。
しかも守備表示だ。

『そして魔法カード《幻魔の殉教者》を発動! 神炎皇ウリアと、降雷皇ハモンの二体がフィールドにいるとき、手札を二枚捨て《幻魔の殉教者トークン》を三体特殊召喚出来る!』

幻魔トークン
ATK0
DEF0
 そのおどろおどろしい外見とは裏腹に、攻撃力・守備力は0。
だが、俺にはかなりハイレベルな嫌な予感がした。

「……モンスターが……三体……!」

『ククク……その通りだ! フィールドにいるモンスター、三体の幻魔の殉教者トークンをリリースし……《幻魔皇ラビエル》を召喚!』

 失楽園の大地が裂け、最後の幻魔が――降臨した。
 
 

 
後書き
前後編にしました。
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