仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第九十一話 忍ぶ乙女達その四
「やっぱり忍術を使ってかな」
「そうしています」
「成程ね、忍術でか」
「忍術も人それぞれですけれど」
「あっ、そうなんだ」
「私は蝦蟇を召喚して刀で戦います」
そうするというのだ。
「結界を張って、そして戦う場所は基本的にそこでなんですけれど」
「アンノウン相手じゃそうも言っていられないね」
「はい、そうなんです」
津上達にこのことも話す。
「普通の場所で戦うことも多くなっています」
「こっちもだよ」
焔も言う。
「あたし達もあの連中相手にはそうなることが多いね」
「何か、相手が忍ではないので」
だからだというのだ。
「そうしています」
「そうだな、あの連中相手だとな」
「だから余計に気が抜けなくて」
「厄介な相手だよ」
「そちらの事情はわかった」
木野が言う、一同はそれぞれ巨大な長方形のテーブルに座ってそのうえで話をしている、彼もそこにいるのだ。
「そして俺達のことだ」
「仮面ライダーですね」
「アギトか」
「そうだ、話したがな」
「はい、凄かったんですね」
「木野さんなんか死んでたんだな」
二人はこのことも聞いていた、焔もそのことを言う。
「それで生き返らさせれてか」
「戦い続けておられるんですね」
「そうなる、しかし俺はだ」
木野はここで自身の左腕を見た、そのうえで言うのだった。
「かつてはな」
「仮面ライダーって色々あるんですね」
「どの人も」
「それを言うとそうでない人もいるのよ」
小沢が笑ってここでこんなことを言っていた。
「尾室君もね」
「えっ、俺ですか」
「そう。ザ=凡人ね」
ここでもこう言われる尾室だった。
「そうした人もいるのよ」
「けれど殆どの人はどうも」
「壮絶過ぎるな」
「津上さんも葦原さんも」
「氷川さんも凄い覚悟だと思うな、かなりな」
二人から見てもだった、特に焔はこう言うのだ。
「あたしよりもずっとな」
「いや、あんたもだ」
葦原は焔のその言葉に応えて言った。
「辛かったな」
「いや、もうどうでもいいと思ってるよ」
「ならいいがな」
「あたしよりも未来とかの方が辛かっただろうしな」
「悪忍の仲間だったな」
「そうだ」
木野の問いにも答える。
「未来は子供の頃、な」
「よくあることだが酷いことだ」
木野は焔に対してこう答えた。
「そしてその娘はそのことによってか」
「辛い思いをしてきた、傷ついてきた」
「君と同じだな」
「あたしはそんなに傷ついてないさ」
焔は木野に対して吹っ切った様にして返した。
「未来程には」
「いや、違うな」
「そう見えるっていうんだね」
「見える、君も辛かっただろう」
信じていた相手に裏切られた、このことはだというのだ。
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