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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第九十一話 忍ぶ乙女達その二

「氷川君達にもいつも言っていますが」
「葦原さんには連絡は」
「木野さんからしました」
 そうしたというのだ。
「メールで返信がありました、わかったと」
「じゃあ大丈夫じゃないですか?」
 真魚はこう北條に答えた、彼の話を聞いたうえで。
「もう少し待っていると」
「落ち着いて待てばいいですか」
「そう思います」
「では待たせてもらいますか」
「はい、まだ五分ありますから」
「ですから五分前です」
 北條は何処か海軍めいたことを言っていた、そうした話をしていると。
 まずは氷川達が店に来た、しかし来たのは彼だけではなかった。
 上が白のブラウス、下は青のミニスカートの少女も一緒だった、胸がかなり目立つ。
 長めの黒髪を後ろで束ね黒い目はかなり大きくはっきりとしている、顔立ちは可愛らしく小さな唇が印象的だ。まだ幼さの残る顔だが目鼻立ちもいい、背は小柄な方だ。
 その少女を連れて来てだ、氷川が津上達に言う。
「この娘だけれど」
「はじめまして、飛鳥です」
 少女は氷川の横で頭を下げて津上達に挨拶した。
「半蔵学院の生徒ですけれど」
「半蔵学院?」
 津上は学園の名前を聞いてすぐに言った。
「そんな学校あったかな」
「はい、実は」
 飛鳥はやや戸惑う顔で津上に述べた。
「この世界には門を潜って来まして」
「じゃあ君も」
「はい、別の世界から来ました」
 そうだというのだ。
「忍の者です」
「そうなんだ」
「はい、それで実は」
「あちらの世界でも騒ぎが起こってるらしいんだ」
 氷川も津上に話す。
「何でも向こうにアンノウンが出て来ているらしいんだ」
「アンノウン?けれどアンノウンは」
 黒衣の青年が作り出したものではないかというのだ、津上は長い間に渡った黒衣の青年との衝突と和解から言った。
「スサノオとは関係がない筈ですよ」
「スサノオがコピーしたとも考えられるでしょ」
 小沢もいる、小沢はこう津上に話す。
「だからね」
「それじゃあ」
「済まない、遅れた」
 ここで今度は葦原の声がしてきた、そしてだった。
 彼と木野も来た、二人も少女と共にいた。
 黒いやけに丈の短いセーラー服とスカートの日焼けした様な肌の少女だ、黒くかなり長い髪を後ろで束ねている。
 青緑の目は如何にも気が強そうでネコ科の獣めいた猛々しさもそこに見える。身体の肉付きはかなりいい感じだ。顔立ちは勇ましいが年相応の可愛らしさもある。
 その少女は飛鳥を見るとこう言った。
「飛鳥、どうしてここにいるんだ」
「焔ちゃん生きてたの」
 飛鳥はその少女の名を呼び驚きかつ嬉しそうに言った。
「よかった、どうなったかって思ったけれど」
「あたしがそう簡単に死ぬか、しかしな」
「どうしてこの世界にいるの?」
「門を潜ったんだよ」
 そしてだというのだ。
「それでこの世界に来たんだ」
「私と同じなのね」
「あんたもか」
「うん、それでこの世界に来たら」
 それでだとだ、飛鳥は焔にもこのことを話した。 
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