仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第九十話 Lastbattol(最後の戦い)その十六
「噴火を止めたよ」
「どうなるかって思ったわよ」
千百合も危機を脱した顔である。
「一瞬ね」
「あのままだと噴火していた」
黒雪姫も言う。
「それを防げて何よりだ」
「全くだ」
アンクは落ち着いている、黒雪姫と同じく。
「危ういところだったがな」
「これがスサノオの仕掛けか」
オーズは火野に戻っていた、その姿で言うのだ。
「最後の最後、戦いの後で」
「そうだな、間違いなくな」
「まさかな、そこで仕掛けてくるなんてな」
「思わなかったか」
「いや、考えてみればな」
スサノオの性格をだ、それを考えるとだった。
「当然だな」
「そうだ、だがだ」
「何とかなったな」
「これでスサノオに勝ったのか?この世界でも」
「そうだ」
その通りだとだ、ここでスサノオの声がしてきた。
「君達は私に見せてくれたのだよ」
「つまり勝ったということだな」
「如何にも」
その通りだと、スサノオが答えてきた。
「君達は勝った、しかしだ」
「それで終わりじゃなかった」
「そういうことか」
「そうだ」
如何にもだとだ、スサノオは火野とアンクに答える。
「だからこそここを戦場に選んだのだよ」
「富士山は火山なのよね」
千百合も今は普段の姿に戻っている、そのうえでの言葉だ。
「休火山っていっても」
「実際は何時活動を再開してもおかしくないからね」
拓武がその千百合に話す。
「休火山といっても安心出来ないよ」
「それでスサノオも」
「火山を活性化させたのだよ」
彼のその力でだというのだ。
「君達の力なら噴火しようとも逃げられたな」
「それは容易かった」
その通りだとだ、黒雪姫がスサノオに答えた。
「実にな」
「しかし君達はあえてそれをしなかった」
「当然だ」
言うまでもない、愚問といった感じの返答だった。
「若し噴火すればどうなる」
「富士山だからなあ」
このことはこの世界でも変わらない、火野が黒雪姫のその言葉に応える。
「その時はな」
「日本全体に被害が出ますよね」
春雪は火野のその言葉に応えた。
「もうかなり深刻な被害が」
「俺達が逃げられてもな」
「この辺りの自然も全滅しかねないですね」
若しマグマが出ればだ、容易にそうなってしまう。
「浅間山の噴火でもそうでしたし」
「そうしたことを考えるとね」
「いえ、、何か僕達考える前にでしたよね」
もうそれより前にだった、彼等の場合は。
「それこそ躊躇なく」
「そうだったね、確かに」
「それなのだよ、私が見たかったものは」
まさにそれがだったというのだ、スサノオがこの世界で見たかったものは。
「君達が噴火を前にしてどうするかだ」
「それもあえて戦いの直後にか」
アンクも人間の姿でスサノオに問う。
「仕掛けてきたか」
「戦いの時に仕掛けてはそちらに気を取られてしまう」
戦いよりもだというのだ。
「そこで君達がどちらを取るのかを見るのも面白いと思ったがな」
「ここでは仕掛けてきたか」
「そうだ」
その通りだというのだ。
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