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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第111話 『御魂の桜扇』

 
前書き
呼ばれて飛び出て駄作者07で~す♪
今回はグレイ&ユモの対決!!
途中で目線が変わります。最初はグレイ目線です。
それでは、第111話・・・スタート♪ 

 
この屋敷・・・いや、このギルド、外から見てもすげぇ~けど、中はもっとすげぇ・・・

ユ「こんな広いギルドに、女6人だけしか住んでいないなんて・・・」

かなりもったいないな・・・俺たちが屋敷内をうろうろしていると、いきなり真っ暗になった。

グ&ユ「えっ?」

停電か?すると、暗闇の中で桜の花びらが舞っている。ここ、外じゃねぇよな?その中央で、クソ炎と同じ桜色の内側にカールがかかったボブヘアーに、桜色の着物に、右手に桜色に桜の模様が付いた扇を持っている。

サ「風吹けば~ 空に舞い散る 花びらよ~」

な~んか詩を読んでやがる。確か・・・サクラだっけな?

サ「お待ちしてました、グレイ様、ユモス様。」

「様」付けで呼ばれたの、ジュビア以外で初だな。んで、俺たちの相手が・・・

サ「サクラと申します。お会いできて光栄です。」

あぁ~、堅苦しい~。

ユ「それじゃあ、さっそく始める?」

サ「えぇ。本気でお願いします。」

ん?一瞬、サクラの目付きが変わったと同時に、空気も変わったような・・・すると、サクラは持っていた扇を開くと、

サ「悪の御魂よ、敵に呪いを・・・!」

サクラの周りが小さな魔力の風の渦に包まれた。その時、

ユ「っ!?」

隣にいたユモが、膝から崩れるように倒れた。

グ「お、おい!ユモッ!?」

肩を摑んで揺らすが何も反応しない。気を失ってるみてぇだ。

サ「心配要りません。しばらくすれば気がつきますよ。」

グ「ユモに何しやがったっ!!」

サ「悪の御魂の呪いを、100分の1だけ掛けただけですよ。死には至りませんのでご安心下さい。」

100分の1って・・・

サ「さて、グレイ様は私と『御魂の桜扇』のコンビネーションに勝てる事が出来るでしょうか?」

グ「挑発か?受けて立ってやるぜっ!!」

俺は両手に冷気をためると、

グ「アイスメイク、槍騎兵ッ!!(ランス)」

サ「光の御魂よ、その光で氷を溶かせ・・・!」

すると、サクラが持っていた扇が突然光だし、真っ暗だった部屋を照らした。その光で、氷の槍が一瞬で溶けて蒸発した。

サ「今の光は太陽の光と同じくらいです。」

おいおい・・・やりすぎねぇか?

サ「今度はこちらから参ります。風の御魂よ、嵐を巻き起こせ・・・!」

扇から強風が吹き荒れる。

グ「部屋の中で嵐が起きてるみてぇだ・・・!」

サ「緑の御魂よ、敵を襲え・・・!」

扇から太くて長い蔦が伸びてきた。

グ「アイスメイク、盾ッ!!(シールド)」

盾で防ぐが・・・ピキッ!

グ「げっ!!」

パキッ!ピキピキッ!と音を立てて氷の盾にどんどんヒビが入っていく。

グ「マジかよ・・・」

どんだけ威力あるんだよ・・・

サ「ハァァァァァッ!!」

パキィィィンッ!!と音を立てて氷の盾が割れた。が、俺は盾が割れる直前にその場から逃げ出した。

グ「アイスメイク、戦斧ッ!!(バトルアックス)」

サ「甘いですっ!!」

サクラは俺の攻撃をバク転してかわす。

グ「着物着てよくそんな動き出来るな。」

サ「着物を着てるだけで修行になりますから。」

そういや、リョウも似たような事言ってたな。「常に修行!」ってな。

サ「そろそろグレイ様には止めを刺しちゃいましょう。」

そう言うと、俺に扇を向けて、

サ「岩の御魂よ、敵を封じ込め・・・!」

すると、空中にさまざまな大きさの大量の岩が俺の四方八方に出現した。すると、

グ「お、おぉっ!?」

俺の体も宙に浮かび上がった。次の瞬間、大量の岩が俺に向かって飛んできた。

グ「ぐぉわぁっ!!!」

宙に浮かび、四方八方に囲まれていたため、俺はかわす間もなく岩に押し潰される。

グ「ぐ・・・うぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

が、俺は意地だけで岩を除けようとする。

サ「なんとゆうパワーなのっ!?岩の御魂よ、さらに封じ込め・・・!」

岩の数が倍になり、さらに押し潰す力が上がる。

グ「ヵハ・・・」

意識が途切れそうになったその時、岩がどんどん崩れていく。

サ「えっ?」

次第に押し潰す力も弱まっていく。そして、最後の岩が崩れ、俺は背中から落下した。が、

グ「・・・痛く・・・ない?」

背中から落ちたはずなのに、全く痛みを感じなかった。すると下から、

ユ「グ、グレイ、は、早く、降りてもらえると、ありがたい・・・」

グ「ぬおあぁぁぁぁぁっ!!!わ、わわ、悪ィ//////////////////」

ユモを下敷きにしていた。俺は慌ててユモの背中から降りる。

ユ「痛たたたたた・・・グレイ、落ちる時はちゃんと周り見てよ。」

グ「んな事、空中で出来る訳ねぇだろっ!!」

痛そうに背中を摩るユモの顔に、少し泥が付いている。ま、まさか・・・

グ「ユ、ユモ、お前がこの岩、全部崩したのか・・・?」

ユ「そうだけど、何か問題でも?」

俺とサクラの目が黒い点になる。

ユ「普通に蹴ったり殴ったりしたら簡単に崩れたよ。」

崩したのもすげぇ~し、それをあっさり笑顔で言うのもすげぇ~・・・

サ「ユ、ユモス様って、こんなに怪力だったのですね・・・さすが氷上の舞姫様ですね。」

サクラは驚いてるのか恐れているのか感心してるのか、よく分かんねぇ反応をする。

サ「それでは、今度こそ止めを刺しましょう。」

グ「望むところ・・・っ!!」

さっきの攻撃の痛みが体全身に走る。俺は肩膝を床に着く。くそっ、こんな時に・・・

ユ「大丈夫?グレイはしばらく休んでて。後は私がやるから。」

笑顔でそう言うユモの手には、すでに冷気があふれていた。

サ「今度はユモス様ですね。とてもいい勝負になる事を期待しま・・・ひぃっ!!!」

グ「・・・・・」

俺の目は、また黒い点になっていると思う。なぜなら、ユモがサクラの顔面を冷気をためた拳で殴ろうとし、顔面スレスレでその拳を止めたからだ。後5mmくらいでサクラの顔面に直撃してただろうな・・・サクラは真っ青になっていた。

ユ「ふぅ・・・どう?びっくりした?」

えぇぇぇっ!!!今の攻撃じゃなくて脅しだったのかよっ!?すると、サクラは、扇をきちんとたたみ、その場で正座をすると、床に手と額を付けて、

サ「ま、参りました・・・」

ユモに土下座をした。自分に勝ち目は無いと思ったんだろうな。それを見たユモは、

ユ「えっ?えぇぇぇっ!?ちょ、ちょっと待ってっ!!ま、まだ戦ってもいないのに、何で土下座するのぉ!?」

パニック状態だった。自分が土下座させた事に自覚無いのかよ・・・まぁ、何はともあれ勝負は俺たちの勝ちだな。

ユ「そんなの納得出来なぁ~~~いっ!!」

いや、無理にでも納得しろよ・・・

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           『ここから少しだけ、アカネ目線でいきます。』

ア「あっちゃぁ~~~~~、サクラは自ら負けを認めちゃったか。まぁ、あの拳を食らってたら・・・うぅ、考えただけでも鳥肌が・・・」

でも、このギルドに先祖代々伝わる『御魂の桜扇』を使える事が出来たサクラに負けを認めさせちゃうなんて・・・さすが氷上の舞姫ね☆

ア「さてさて、ユリはどうかしらねぇ?今日の日をあの子が一番楽しみにしてたからねぇ。」

映像魔水晶(ラクリマ)の画面を切り替えた。 
 

 
後書き
第111話終了~♪
ここで少し御魂の説明をします。
御魂は、本来神や死者の霊魂の事を言うのですが、このお話の場合は、光や岩などに憑いている魂の事です。
次回はルーシィ&リョウの対決!!
第112話でお会いしましょう~♪ 
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