マジカル☆ウィッチルフェイちゃん!
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マジカル☆ウィッチルフェイちゃん錬金術の授業を受ける
試験が終わり、雪が積もりだした庭を通って、エリス達と歩いて帰っていると、何やら一生懸命に魔術で氷像などを作っている人達がいました。
「アレは何ですか?」
「ルフェイは知らないんだね。アイスフェスティバルの準備だよ」
「各寮毎に一年を通して様々なイベントで競うんだけど、冬は氷を題材にした競技などがあるの」
説明を聞くと、寮対抗戦で一年間で優秀優秀な成績を出した寮は、資金が貰えて設備を良く出来るそうです。アイスフェスティバルは、冬の競技会の名前だそうす。種目は氷像作成やスケートをしながら自分でコースを作りながら進んで、各地に設置されたチェックポイントを通過しながら、ゴールへと目指すアイスラン。このアイスランはランナーを妨害する部隊も作られるそうです。
「そんなのがあるんですね」
「ちなみに一年生は氷像にしか参加できないよ。危険らしいから」
「そうですか……」
ハリポタではハリーが1年生なのに参加していましたが、アレはアレで変ですよね。先生があんな事で規則を曲げちゃうとは思えませ。
「という訳で、ルフェイは私達と一緒に氷像作りだよ」
「分かりました」
そんな話をした後、エリス達は寮へと帰って、私は図書館に向かいました。エリス達は宿題が出ているそうなので、寮で頑張るそうです。私は新しい魔導書を解析しながら、分身に必要な魔術を様々な魔導書から引用して構築していきます。
今日は錬金術の授業です。先生はフルカネルリ先生とその契約悪魔であるユウカナリア先生です。ユウカナリア先生はあんまり役に立ってませんけどね。
「何か言った?」
「いえ、別に……さっさと材料を渡してください」
「嫌よ」
「お前ら、遊んでるんじゃない。エスカを見習え」
錬金術の授業を受けている生徒は非常に少いです。エスカ・メーリエの2人だけだったりします。
「ん~? おかしいな……先生、変な色になりました」
ユウカナリア先生からフルカネルリ先生が素材を奪って渡してくれました。今日の課題はポーションです。エスカちゃんは紫色になった液体が入った試験管をフルカネルリ先生に渡します。
「駄目だな。毒になってるぞ。分量が間違えたな。それと魔力が足りていない」
私も作業を進めます。薬草を磨り潰して、ナプキンに入れて絞ってエキスを抽出し、絞った液体を水に入れて魔力を入れながらかき混ぜます。その後、粉末を水に入れたら……ポフンという音と共に輪っかの煙がでました。
「お前は魔力の入れすぎだ」
「はぅ」
「あはははは」
爆笑しているユウカナリア先生の口にエスカちゃんの手から奪った物を叩き入れます。
「ふぐっ!? あばばば」
「先生、これって何になってますか?」
「分子が組み変わって、魔力回復薬になっている。課題は体力回復薬だから失敗だな」
痺れているユウカナリア先生を放置しつつ、先生に質問しました。
「またですか……はい、エスカちゃん、あげるね」
「あ、ありがとうございます」
私が作った魔力回復薬をエスカちゃんが飲みます。エスカちゃんは魔力が少いので回復手段が大切です。
「さて、理解できた事は一つだな。ルフェイ。お前、薬作りに向いてない」
「はぅっ!」
「正確には魔力回復薬には向いているのだろうが、過剰の魔力回復は身体にも悪いからな」
薬剤チートはできませんか、残念です。でも、それなら次の段階に行きたいです。
「先生、錬金術で箒を作りたいです!」
「ほう、どんな箒だ?」
「こんな箒です」
「それは箒なのか……?」
「魔女が乗るのだから、箒ですよ?」
「まあ、いいか。エスカも基礎は終わっているからな。どうだ?」
「私もそっちで大丈夫です。魔導具の作成には興味がありますから」
「なら、そうするか。1年は2人だけだからな。徹底的に教えてやる」
それから、フルカネルリ先生による魔導具講座が始まりました。エスカちゃんはこの授業以外、殆ど受けてませんし、私はこの講義だけなので盛大に延長しまくって、教えて貰っています。
「ねえ、私、放置されてるんだけど……」
「邪魔するお前が悪い。面白いのを作ってやるから大人しくしていろ」
「は~い」
最初に作ったのは簡単なランタンでしたが、どんどん高度なのも作れるようになります。というか、フルカネルリ先生が容赦無く知識と技術を詰め込んでくるので、必死に反復練習するしか有りません。途中からは高学年の人達も入ってきますが、その人達も一緒になって復習がてらに勉強します。その後、各自の課題に向かっていきます。授業が終われば、図書館に向かいます。こんな日が毎日続きます。
冬休みが近づいて来た頃、テストが始まりましたが、特に問題も無く自己採点ですが、満点を取りました。そして、そのまま教室でホームルームを受けているのです。
「いいか、今日から授業がなくなり、アイスフェスティバルの準備期間に入る。一週間後が本番だ。1年のお前達はアイスランには参加できない。だから、氷像を作る訳だが、大きさも形も自由に作っていい。ただし、使うのは魔術や精霊術などだ。魔導具の使用も構わない。本気でやれよ」
「作ったのはどうするんですかー?」
「優秀なのはゴーレム化してアイスランの防衛戦力として数えられる。もちろん、その前に芸術性で採点がされる。創作性、美術性、造形技術が採点され、寮の得点になる。アイスランでは戦闘能力も追加点とされる」
つまり、ゴーレムとして作れば、アイスランに参加できるのですね。
「それと、今回は学園側の妨害として特別ゲストが出る。その人の作ったゴーレムを倒せれば高得点が貰えるぞ。あと、商品も出るな」
「よっしゃー、やってやるぞ!」
「「「「「おぉーーーっ!!」」」」」
「おー」
男の子の1人が掛け声を上げると、皆も一緒にやったので、私も恥ずかしがりながら、合わせました。さて、どんなのを作りましょうか……そうです、やっぱりドラゴンですよね!
でも、普通のは面白く有りません。そうだ、アレにしましょう。
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