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リリカルなのは 仮面の男

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第七話 空翔る



第七話 空翔る

「仮面ライダー・・・」

モニター画面には一文字隼人=仮面ライダー2号とショッカーライダーの激戦が映し出されていた。

「・・・ジュエルシードの場所に必ず現れるわね・・・それも強大な力・・・」

「・・・僕が行きます・・・この質量兵器とも取れる人を放っておくとジュエルシード以上の脅威になるかもしれません・・・ジュエルシードを追っていれば彼に出会うでしょう」

少年クロノ・ハラオウンがアースラから出撃した。












「すごい風だ・・・とても高く飛べる・・・」

ハングライダーの青年、筑波洋は大空を満喫していた。海岸を飛んでいると一人の少年を見つけた。

(この辺の子かな?)

洋は挨拶すると再び旋回を試みるが風が乱れ始めた。

「うわ!降りるか」

洋は海岸に降りると先ほどの少年・クロノ・ハラオウンに出会った。

「あなたは誰ですか?」

「誰って観光客だよ」

「そうですか・・・・この辺は危険です・・・早く非難してください」

「そんな風には見えないが」

「普通の人間じゃ絶対に回避できません」

その時洋は悟った。

(・・・なるほど・・・時空管理局の魔導師か・・・ジュエルシードを追っていれば黒幕に近づくと思ったが、時空管理局も動き始めたか・・・)

その瞬間洋とクロノはとてつもない気配を感じ取った。

「なんだ!?」

大空から一羽の巨大なカラスが舞い降りた。そしてクロノと洋に光線を浴びせた。

「く!」

「ぐう!」

あまりの弾幕に押されそうになるクロノ。そこに洋が立ちはだかった。

「あなた!逃げてください!!」

「・・・・・・・・・・・・!!!!」

洋は逃げようとせず、むしろクロノを庇うように前に立っている。

「聞こえないんですか!!」

カラスから光線が発射され洋を飲み込んだ。

「くそ!!なんで!!」

クロノは咄嗟に飛行して回避したがクロノには洋の行動が理解できなかった。

「馬鹿な人だ・・・」

すると爆炎が晴れそこには一人の人間が立っていた。

「あれは・・・」

クロノは驚愕した。現れたのは黄緑の仮面の戦士だった。

「仮面・・・ライダー・・・新しいタイプ」

「セイリィィィングジャァァァンプ!!」

仮面ライダーはベルトの重力低減装置を起動させると大空へ舞い上がった。

「空を飛んだ!?」

「そう!俺は空を飛べる仮面ライダー!スカイライダーだ!!」

スカイライダーはそのままクロノとジュエルシードモンスターの間に入った。

「あなたは一体!?」

「話は後だ・・・俺と一緒に戦ってくれるか?」

スカイライダーはそのままカラスに突進した。防御障壁に遮られながらも攻撃を仕掛けていく。スカイライダーは違和感を感じ取った。

「・・・ジュエルシードではない・・・ジュエルシードレプリカか」

「ジュエルシードレプリカ?」

聞きなれない単語を聞いたクロノは魔力弾で真っ向勝負に出るがカラスには効いていない。

「馬鹿な・・・魔力が拡散していく!」

予測もしなかったことに驚いているクロノに再びカラスが光線を仕掛けた。

「!!」

絶体絶命のクロノ。その時スカイライダーがクロノを庇った。カラスの攻撃を一身に受け海に撃墜されるスカイライダーとクロノ。












「・・・ここは」

「気がつきましたか」

洋が目を覚ますと洞窟のような場所だった。そして目の前にクロノが居た。洋の身体は手当てされているが洋は違和感を感じていた。

「すみません・・・人間の薬があなたに効くかわからなくて・・・」

「そうか」

治療の際クロノは洋が改造人間であることに気づいたようだ。

「奴は?」

「まだ外です」

「そうか・・くっ!」

洋は起き上がろうとするがクロノに止められてしまう。

「無茶です!いくらあなたが質量兵器でも・・・それより教えてください・・・ジュエルシードレプリカとは一体」

「俺も詳しいことはわからない。ただジュエルシードに似ているがジュエルシードではない・・・ジュエルシードの寄生能力と特異変化をもたらすものだという情報はある」

「ジュエルシードではないってことは・・・封印の必要はないって事ですか」

「そうだ・・・さっきの戦いでわかったことがある・・・君は戦えない」

「なんですって?」

「いくら管理局の魔導師とはいえ、魔力が使えないんじゃ危険なだけだ」

「馬鹿にしないでください!あなたのような質量兵器・・・は!」

思わずクロノは口を塞いだ。洋は改造人間といえども自分のことを助けてくれたその洋に向かって失言をしてしまったが不思議と洋は微笑んでいた。

「怒らないんですか・・・」

「ああ」

クロノは洋の言葉に思わず飛び出してしまった。

(身体は機械なのに心は人間・・・あの人に対して・・・僕は)

その時カラスがクロノを捕らえた。クロノもデバイスを構える。カラスからの光線をクロノは防御結界で防ごうとするが防御結界はいとも簡単に破壊されてしまう。

「くっ!」

クロノは回避するが攻撃もできず防御もできない。もはやなす術も無いその時爆音が響いた。

「あれは!」

クロノが爆音のほうを向くとバイクに跨った洋の姿があった。そして洋は力を引き出す動きに入る。

「スカイ・・・変身!!」

洋のベルトが回ると洋はスカイライダーに変身した。スカイターボに跨りカラスに突撃していく。

「ライダァァァァ!!ブレイク!!!」

スカイターボの突撃技ライダーブレイクがカラスに炸裂した。

「大丈夫か!?」

「くっ!平気です!それよりそんな傷ついた身体で!!」

「大丈夫だ・・・けりをつけるぞ・・・セイリィィィングジャァァンプ!!!」

スカイライダーは空を飛ぶとカラスと対峙した。カラスの攻撃をかわしながら打撃を与えていく。カラスは徐々に追い詰められていくがスカイライダーに向かって光線を放とうとしたその時、カラスの口がバインドで縛られてしまい光線が暴発してしまった。クロノだった。

「今です!」

「よし!トォ!!スカァァイキック!!」

スカイキックがカラスを貫きカラスは消滅した。そしてスカイライダーとクロノは地上に降り立った。洋は変身を解いた。

「すみません・・・あなたにひどい事を・・・」

「気にしなくていいさ」

「あなたの名前は?僕はクロノ・ハラオウン」

「筑波洋だ」

「教えてください・・・あなたたちは一体何者ですか?」

「詳しいことは言えないが俺はこの事件を追っている・・・恐らく俺の仲間たちもだ」

「仲間?もしかしてこの間の・・・僕と一緒に来てもらえますか?ジュエルシードについて説明させてください」

「わかった」

こうして洋はクロノに案内されアースラに行くことになった。

 
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