転生とらぶる
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魔法先生ネギま!
0362話
世界樹広場でイベントのチラシを貰って数時間。俺の姿は大学校舎の屋上にあった。
ちなみに美砂と円はイベントには参加しないで俺と一緒に見学する方針だったのだが、桜子がひょっこりと姿を現して運動部4人組と一緒にイベントへ参加するとして連れて行かれてしまった。さすがにここ暫くは魔法使いとしての関係上俺と過ごす時間が多くなり、ルームメイトの桜子が放って置かれたのでしょうがないと言えばしょうがない。
あやかはイベントの手伝いとしてネギに協力しており、千鶴はイベントには参加しないものの夏美と一緒に学祭を回りつつ観戦をするそうだ。
そして……
「始まったな」
遠くに見える麻帆良湖の湖岸。そこで湖の中から大量のロボット達がその姿を現したのだ。その大半は麻帆良武道会にも出場していた田中タイプだが、中には多脚戦車とでも表現出来るような大型の機体も混ざっている。
そしてそこにイベント参加者達の持っているマジックアイテムからの攻撃が放たれ……
「あー。超らしいと言えば超らしいか」
反撃としてロボットから放たれたビームが命中したイベント参加者は下着一枚の姿へと脱がされていた。恐らくあのビームは『武装解除』系統の魔法を応用したものなんだろう。
そんな光景が麻帆良湖付近のみならず、麻帆良全域で展開されている。
一般人にしてみれば、まさに雪広財閥がスポンサーとしてのイベントと言うべきか。
「さて、まず先手を取ったのは超サイドと見ていいだろうが」
チラリ、と取り出した携帯へと視線を向ける。俺が行方を眩ましている今、連絡を取る手段は基本的に携帯しかないので電源を切ってあるのだ。いや、念話もあるか。そっちは来たらスルーだな。
一応この麻帆良祭の騒ぎが終わったら近右衛門の機嫌を伺う程度の事はしないといけないだろうが、超との取引の件もあるので今は放っておくとする。
「ん? あれは神楽坂と桜咲、か?」
数km程先にふと見えた人影。俺の視力でなければ見つけられなかったであろうそれは、間違い無く神楽坂と桜咲だった。神楽坂は鎧を身につけており、桜咲は和風メイド服ともいえる格好をしている。
「麻帆良サイドも反撃に出たか」
立っていたビルの上から飛び降り、ロボットの集団を纏めて片付けている2人の姿を先頭に魔法先生や魔法生徒がその姿を現す。
「……ほう」
思わず感心したような声が口から漏れた。魔法先生や魔法生徒達に対抗するようにして現れたのは巨大な、30mはあろうかというロボット。……いや、違うな。それなりに強力な魔力を感じるとなると、恐らくは完全な機械という訳でもないだろう。
そしてその巨大ロボと魔法先生達の戦いが始まり……
「超のグループも切り札が多いな」
その戦いの最中、学園結界が解除されたのを感じ取った。そしてそれにタイミングを合わせたという訳でも無いだろうが、巨大ロボを押さえていた魔法先生や魔法生徒達が突然黒い結界のようなものに包まれたかと思うと次の瞬間にはその姿を消す。
「ふん、貴様はこんな所で高見の見物か?」
そんなやり取りを眺めていると、ふと背後から声を掛けられる。
覚えのある気配に振り返ると、そこには予想通りエヴァとチャチャゼロの姿があった。いつもと違うのは空中に浮いている事だろうか。これも学園結界が消えたおかげだろう。
「ケケケ。オ前ハ参加シナイノカ?」
チャチャゼロの言葉に苦笑を浮かべて頷く。
「超との取引でな」
「……ほう。アクセルを味方にするとまではいかなくても敵に回さない取引か。興味があるな」
「ああ。誰かさんが半壊させて、ヘルマンが壊してくれたマーカーの修理を請け負ってくれてな」
「……」
そっと視線を逸らす誰かさん。
まぁ、あの時はお互いが敵同士だったんだからそう責める気はないんだけどな。
「だが、それにしてはこのイベントは雪広あやかの協力があるようだし、釘宮円、柿崎美砂の2人は湖の付近で随分と活躍しているが?」
そう。桜子に引っ張られていった円と美砂の2人だったが、その2人は湖岸で獅子奮迅ともいえる活躍をしていた。さすがに巨大ロボには手出しが出来なくて素通りさせたものの、椎名のラッキー能力も合わさって3人だけで湖岸の田中タイプを6割、多脚戦車は3割程の撃破に成功している。
「まぁ、あの程度はやってくれないと私が時々とは言え修行を見てやっている意味がないがな」
そう言いつつも、どこか機嫌の良さそうなエヴァだった。
「ちなみに茶々丸は?」
「学園結界ヲ解除シタノハ妹ダゼ」
そうか、そう言えば元々茶々丸を作ったのは超だったな。俺に関して知られたのもそっちからだったし。
そんな風に感心していると、唐突に上空に巨大な超の立体映像が現れて失格弾の使用を宣言する。
「失格弾か。確かにあれを一発食らえばどんな相手でもその場で退場になるな」
「知ってるのか?」
恐らくは魔法先生や魔法生徒達に使われた弾だろう、との予想は出来るが当然その詳細は知らない。
「ああ。一種の転移弾……のようなものだな。正確には時間跳躍弾とか言うらしいが」
「時間跳躍?」
エヴァの口から出たその言葉に、思わずピクリとする。
以前から思っていたが、何らかの漫画の世界の為か時々この世界の技術レベルを越えるような技術がポンと出て来る。田中とか、多脚戦車とか、魔力を感じる巨大ロボとか。
まぁ、自称未来人というのを考えると時間跳躍をする為の技術を持っていてもおかしくはないんだろうが……ラウルやフィオナ、ラージにミズホがこの事を知ったらどう思うんだろうな。
ふとそんな事を考えている間も、事態は進展していく。
夕方近くなり、麻帆良祭の終わりを飾るかのように花火が打ち上げられる。
同時に、それをまるで祝福するかのように巨大ロボが向かっていた場所から天に昇る魔力の柱が出現した。
「1つ落ちたか」
「あれは?」
「世界樹の魔力溜まりのようなものだな。あれら全てが超に占拠されると強制認識魔法が発動する」
「フォフォフォ。そうなると、さすがにちと困るのぅ」
そんないつもの笑い声と共に現れたのは近右衛門。
「じじぃか」
「うむ。お主等2人は超君に協力していると思っておったが、どちらかと言えば中立といった所かな?」
「ふん、私は魔法が世界にバレようがバレまいが構わんからな」
「エヴァに同じく。まぁ、基本的に俺は麻帆良学園に雇われているから、どちらかと言えば麻帆良側だったんだが……」
「が?」
空中を歩いてこちらへと向かって来ながら近右衛門が尋ねてくる。
「かなり有意義な取引を持ちかけられてな。その為に今回はどちらにも手を貸さない中立的立場を取る事になった」
「……まぁ、よかろう」
内心で何を考えているのかは分からないが、いつものようにフォフォフォと笑いながら空中に座り込む。……どうやってるんだろうな、あれ。
「おい、じじぃ。私の酒を勝手に飲むな!」
「なんじゃい、けちくさい。少しくらいはいいじゃろうに」
エヴァの持っていた酒を勝手にグビグビと飲みながら俺やエヴァと一緒に眼下の様子を眺める。
「つーか、じじぃ。貴様は超の奴を止めに行かなくてもいいのか?」
「若い奴等が止められれば止めればいいじゃろ。止められんかった場合の責任は儂が取る。それに正直、この関東魔法協会を率いる者としては全世界の魔法バレが行われた場合のメリット・デメリットを考えると、どちらの意見にも頷けるものがあるのでな。……そして、秘密というものはいつまでも隠し通せるなんて真似は出来んのじゃよ。魔法に関しても、例え今日ここで超君の企みを阻止したとしてもいずれ世界中に公表されるべき時は来るじゃろうて」
「……ふん。上の連中に聞かれたら処罰ものだな。ほら見ろ。天罰という訳じゃないが残り1ヶ所になったぞ」
エヴァの視線を先を見ると、そこでは先程上がった魔力の柱と同じようなものが新たに4つ上がっていた。この形は……
「世界樹を中心とした六芒星か」
「ああ。そして最後の魔力溜まりにも……」
エヴァの言う通り六芒星最後の場所にも巨大ロボットが向かっていた。
そこを守っている生徒達が必死にマジックアイテムで攻撃をしているが、焼け石に水と言うか、象に対する蟻の一噛みの如くの些細なダメージしか与えられていない。
「お。見ろアクセル。最後の防衛線でお前の従者2人が頑張ってるぞ」
「どうやらエヴァとの修行の効果が出てるようだな」
「はーはっはっはっはっは! そうだろうそうだろう。さすが私の鍛え上げた悪の小ボス!」
胸を張りながら威張るエヴァだったが、その横に浮かんでいるチャチャゼロから無情な突っ込みが入る。
「幾ラ無乳ヲ突キ出シテモ、微乳ニモナリャシネェ」
「チャチャゼロ、貴様!」
「フォフォフォ。喧嘩をするでない。それよりもほら、事態が動くぞい」
近右衛門がそう呟いたその瞬間、巨大ロボの横から横向きに発生したような竜巻が衝突し、上半身と下半身の2つへと分断した。
巨大ロボを切断したネギは、その後朝倉と何かを話した後に杖に乗って上空へと突っ込んで行く。
「どうした、ネギに関しては自慢しないのか? お前の直弟子だろう?」
円や美砂の時とは違い、どこか不機嫌そうにネギを見送っていたエヴァへと尋ねる。
「ふんっ、魔力の運用効率もいまいちだし、術式の精度も甘い。あの出力になったのは馬鹿魔力だからこそだ。……麻帆良祭が終わったらまた特訓が必要だな」
「……一応、ネギ君に後遺症が出るような修行はやめておいて欲しいのじゃが……」
「闇の福音たる私の直弟子として、最低限それに相応しい力量は持ってもらわなくてはな」
微妙に話題をずらしつつ、視線を空へと向けるエヴァ。
そこでは、多数の田中と茶々丸の量産型らしき存在がネギと空中戦を繰り広げていた。
時間跳躍弾の黒い結界のようなものが空の至る所に展開される。その中をまるで縫うようにして空に浮かんでいる飛行船へと向かうネギ。その様子から、あそこに超がいるのだろう。
しかし、ネギは所詮1人。数の差には敵う筈もなく……
そう思った時だった。小太郎、神楽坂、桜咲、グッドマンといった面々が姿を現したのは。
どうやら田中や量産型茶々丸との戦いを生き残っていたらしい。
それ等の援護を受け、飛行船へと突入したネギ。そして暫くして……
「お、決まるな」
エヴァの声に、飛行船の上へと視線を向けると、そこには膨大な量の魔力と既に俺に馴染み深い火の精霊達が集まっているのを感じる。
「アクセル、良く見ておけ。アレは炎の魔法の最高峰の一端。京都でリョウメンスクナノカミすら倒した私の『おわるせかい』に並ぶ魔法、『燃える天空』だ。……じじぃ、動くな!」
エヴァの手から伸びたビームサーベルのようなものが立ち上がった近右衛門の顎髭をバッサリと斬り裂いた。
「手を出すな。アレは奴の道。無粋な真似をすれば貴様でも容赦せんぞ」
「ぬぅ……」
そんなエヴァと近右衛門の話を聞きながら、俺はじっと飛行船の方へと視線を向けている。
燃える天空。確かにエヴァの書庫にある魔法書を読んできたがそこにもその名前は載っていた。他の魔法に比べて高い攻撃力を誇る炎の魔法。その頂点に君臨する魔法の1つとして。
飛行船の辺りから1本の光線が伸び……次の瞬間にはまるで、麻帆良上空全てを燃やし尽くすかのような爆炎が轟音と共に広がる。
その1撃を食らったネギだったが、それでも何とか耐え凌ぎ超との間に魔法の射手、紅き炎といった魔法が乱れ飛ぶような激しい戦いが繰り広げられる。
そして一瞬静まりかえったかと思うと再び上空に光線が伸び、それに対抗するかのように雷が吹き荒れ……雷が炎を貫いた。
「……保有魔力の差で負けたな」
「そうなのか?」
「ああ。ぼーやの使った魔法は『雷の暴風』だ。魔法のランク的には超の使った『燃える天空』よりも下の魔法でしかない。それをぼーやは自分の持っている魔力で無理矢理押し切った訳だな」
ネギと共に落下していく超を超包子の屋台が受け止めているのを見ながら、エヴァが皮肉げに笑っていた。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:39
PP:655
格闘:266
射撃:286
技量:276
防御:276
回避:306
命中:326
SP:470
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
異形化
撃墜数:380
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