FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第107話 グレン・クオリナ
前書き
駄作者07です☆
今回はグレイが見たちょっと不思議な夢(?)のお話。
グレイ目線で書いていきますよ。
それでは、第107話・・・スタート☆
ドガッ!バギッ!バコッ!ボコッ!ガコンッ!ガガンッ!ドコッ!ゴキッ!ガツンッ!ドガンッ!と俺の隣から何かが激しくぶつかる音が聞こえる。読者の大半の人はわかると思うが、ナツとリョウが喧嘩してるんだ。ったく、いちいちうるせぇんだよ。あ、ちなみに俺は喧嘩に混ざってねぇからな。
リョ「ちゃんと前歩けよ、吊り目燃えカス単細胞。」
ナ「そっちからぶつかってきたんじゃねぇか、バカアホポジティブ。」
ル「相変わらず小さいわね。」
マ&ハ&フ「いつもの事です。」
ったく、少しは静かにしてくれよ。すると、ドガンッ!!
グ「うお!!」
クソ炎が投げたコップと、バカアホリョウが投げたビンが俺の顔面に直撃した。これと似たような事、前にもあったぞ。結構痛いんだからな・・・
グ「おいナツ!リョウ!投げる方向間違ってるじゃねぇかっ!!」
ナ&リョ「うるせぇんだよ、垂れ目カチコチパンツ。」
カチン!!こいつ等に同じ事を言われると無性に腹が立つ。いつの間にか、俺も喧嘩に混ざっていた。
ウェ「グレイさんも喧嘩に混ざっちゃった。」
シャ「結局はあいつもけんかに仲間入りしてるじゃない。」
ユ「意味が無いね。」
エ「お前たち、いい加減にしろっ!!」
ナ&グ&リョ「あいーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
ハ「おいらの真似しないでよ~!!」
って、ちょっと待てよ、俺はこいつ等のせいで喧嘩に入っただけのに、何でエルザに怒られないといけないんだよっ!?あ~あ、今日はついてねぇ。気晴らしに外にでも行くか。
ショ「グレイ、どこに行くんだ?」
グ「ちょっくら外に出て、風に当たってくるだけだ。すぐに戻る。」
ト「気をつけてくださいね。」
外に出るって言っても、すぐそこだぞ。トーヤは相変わらず心配性だな。
****************************************************************************************
俺は南口公園に来ていた。こんな時間に遊びに来るやつなんていないだろう。俺は近くの木に寄り掛かって座る。
グ「ッ!いってぇ~・・・」
さっき顔面に食らった痛さに顔を引きつらせ、右頬を触ると、少しだけ赤く腫れ上がっていた。あいつ等・・・覚えとけよっ!!俺はしばらく木に寄り掛かっていたが、いつの間にか眠っていた。
****************************************************************************************
グ「・・・・・ん?ここは・・・!?」
気がつくと、周りが真っ白だった。どこを見渡しても白・白・白!どうなってんだいったいっ!?すると、後ろから微かな魔力を感じ、振り返ると、そこには・・・
グ「お、俺ッ!?い、いや・・・」
パッと見ると、自分でも見間違えるほど自分にそっくりな男がいた。だが、よく見ると髪の色が違う。俺は紺色で、男は水色だ。だが、それ以外は俺と瓜二つだ。
グ「お、お前誰だっ!!」
?「そんなに警戒しなくても大丈夫だっつーの。ん?お前、怪我してるのか?」
男が俺の右頬に目をやる。
?「治してやるよ。」
男が俺の右頬に手を近づける。そいつの手は、冷気があふれていて冷たかった。
?「ほい。手当て完了。」
いつの間にか傷は完全に治っていた。
グ「あ、あぁ、ど、どうも。お前誰だ?」
グレ「ん?俺か?俺はグレン・クオリナだ。」
ん?グレン・クオリナ・・・!!俺は呆気に取られながらも男の顔を見る。水色の髪に、澄んだ青い垂れ目・・・ま、まさか・・・!
グレ「そっ、俺はユモス・クオリナの兄貴だ。」
グ「はぁっ!?」
んなわけねぇだろっ!!ユモの兄さんは10年前にウルと共にデリオラを自らの身を滅ばして封じたはずだっ!!死んだ人間が生き返るわけねぇだろっ!!
グレ「ああ。お前の言うとおり、俺はもうこの世に存在しない人間だ。今のこの姿は、思念体のようなものだ。」
いやいやいや、思念体でも、死んでるんじゃ・・・
グレ「そんな事より、グレイ・フルバスターだろ?」
グ「そ、そうだが、何か用か?」
グレ「その、ありがとうな。」
はっ?初対面の死んだ相手にいきなりお礼言われても困るんだけどな・・・
グレ「俺が死んでから、ユモスにいつも迷惑掛けてたからな・・・まさか、ハルトがあんな風になるとは思わなかったぜ。昔は内気なやつだったんだけどな・・・」
あいつが内気だったぁっ!?あいつはユモを2度も殺そうとしたんだぞっ!!
グレ「へぇ~、ユモって呼ばれてるのか。あいつも幸せになったな。」
グレンが笑った顔は、ユモにそっくりだった。
グレ「ハルトは、またユモスを殺しに来ると思う。」
グ「なっ!?」
あいつ、まだ懲りてなかったのかよっ!!どれだけユモを傷つければ気が済むんだよっ!!
グレ「落ち着けって。あいつは、ハルトは捨て子なんだよ。」
グ「!!?」
一瞬、俺の思考が止まった。ハルトが、捨て子・・・?
グレ「ブラーゴの街の教会の前に捨てられているところをハルカが拾ったんだ。ハルカも、幼い頃に親を亡くして孤児だったから、弟が出来たって喜んでいたんだ。だが、俺が死んでハルカが自ら命を落としたせいで、ハルトが深く傷ついて、あいつは復讐のためにユモスを殺そうとしているんだ。」
俺は驚きを隠せずにいた。
グレ「ユモスは俺が死んでからフリーの魔道士として旅をしていたんだが、10歳の頃ハルトに闇の呪い(ダークカース)を掛けられて、7年後には死ぬ事になっていたんだ。でも、お前のおかげで助かったよ。ありがとうな、グレイ。」
ユモとハルト・・・随分と深い闇を抱えているんだな・・・
グレ「だが、ハルトはまだ正気に戻れていない。またユモスの命を狙ってくる。その時は・・・」
グ「その時は、俺が必ずユモを助けてやるよ。」
グレンの言葉を先取りした。
グレ「ああ。そうしてくれると大助かりだぜ。本当に、いいギルドに入って、いい彼氏が出来たんだな。」
そう言うと、グレンの体がだんだん透けてきた。
グ「お、おい!」
グレ「ユモスの事は、お前に全て任せるぜ。後、出来ればハルトを闇から救ってくれ。」
グ「待てよっ!!せめてユモに会っていけよっ!!」
グレ「そんな事したら、ユモスが故障しちまうよ。」
故障って、ユモはロボットかよ・・・
グレ「この事は俺とお前だけの秘密だ。誰にも言うんじゃねぇぞ。もちろん、ユモスにもだ。それじゃあな、グレイ。」
青白い光と共に、グレンは消えた。すると、強烈な睡魔が襲ってきて、俺は再び眠ってしまった。
****************************************************************************************
ユ「・・・ィ・・・レィ・・・グレイ・・・グレイったら!!」
グ「!!!」
気がつくと、目の前にはユモがいた。
ユ「こんなところで寝てたら風邪引くよ。」
グ「あ、あれ?グレ・・・は?」
ユ「グレイ?自分の名前を呼んじゃって、夢でも見てたの?」
夢・・・そうか、あれはただの夢だったのか。
ユ「どんな夢見てたの?」
グ「さぁな。」
ユ「教えてくれたっていいじゃない。まぁいいや。ほら、ギルドに帰ろう。」
グ「おう。」
俺は立ち上がった時に右頬を触ってみた。少しだけ赤く腫れ上がっていた頬は、完全に治っていた。まさか、あれは夢じゃなくて、本当に・・・だとしたら、グレンが言っていた事も・・・
ユ「グレイ?どうしたの?」
グ「・・・嫌、何でもねぇよ。」
ユ「?」
俺とグレンの秘密だもんな。それに、話したって信じるわけが無い。
ユ「あ、そうそう、エルザがまたミラさんにケーキを作ってもらったの。今度は苺のショートケーキ1ホールだよ。みんなで食べようだって。」
エ、エルザ、また頼んだのかよ・・・ミラちゃんも、また作ったのか・・・さすが妖精女王(ティター二ア)と魔人だぜ・・・
ユ「それは関係ないと思うよ・・・」
グ「そうか?」
ユ「そうだよ。とゆうか、早くしないとエルザにまた雷落とされちゃうよっ!!」
グ「げっ!!それはまずいっ!!ギルドまで全力疾走するぞっ!!」
ユ「OK!」
俺とユモは夕方のマグノリアの街を、ギルドまで並んで全力疾走した。
後書き
第107話終了~☆
グレンは妹思いの優しいお兄ちゃんです。にしても、まさかハルトが捨て子だったとは・・・作者もびっくりです!!
次回は最強チーム宛に1通の手紙が届いた。その内容は・・・?
第108話でお会いしましょう~☆
ページ上へ戻る