| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

マジカル☆ウィッチルフェイちゃん! 

作者:メア
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

マジカル☆ウィッチルフェイちゃん図書館に行く

 
前書き
感想と評価をお待ちしております。
できましたら、評価だけでもいいのでお願いいたします。 

 
 





 朝起きたら、転移術で寮へと戻って制服のローブへと着替えます。その後、魔術で寝汗などを浄化して身体から老廃物を消して綺麗にします。次に髪の毛を梳かして、伸びてきた前髪を髪飾りで左右に止めて日焼けどめを身体中に塗ります。綺麗な白い肌は残して置きたいですし、染なんて御免こうむります。子供の頃から頑張らないと、後々大変になります。ただでさえ、持ち前の魔力で私は数百年とか平気で生きられるそうなのですから。流石にその方法はまだ教えて貰ってませんが。

「しかし、そろそろ本格的に運動した方が良いですね」

 鏡を見ると、小さくて可愛いぷにぷにの幼女さんが居ます。青く綺麗な瞳なのに底知れない奥深かさがあり、ちょっと不気味です。それに普段から笑ったりもしないし、感情を表に出す事も無いので、無表情になっています。お母様も同じなので、気にもしていませんでしたが……これはまずい気がします。ルフェイちゃんといえば笑う顔が可愛いのに。

「くっ、頑張って修正しなくては……」

 頬っぺたをグニグニして何とか笑顔を作ろうとしますが、それすらもどうしようも有りません。仕方無いので、これも練習メニューに入れましょう。

「さて、朝練メニューを行いましょうか」

 転移魔術を起動して、湖の畔に転移しました。まだ霧が立ち込めていてちょっと肌寒いです。

「熱量操作、外気温を26度に設定」

 魔術を使って、直ぐに自分の周りの温度を調整します。その後、本格的な訓練に入るのですが、もう一つする事が有ります。

「生命探知、対象を湖周辺に設定。表示標識は立体」

 脳裏に湖の周りを立体化した映像が現れます。精度はかなりいいのですが、その分、魔力を多少消費します。お母様に見せたら馬鹿じゃないの、馬鹿じゃないのと2回も同じ事を続けて言われました。お母様曰く、30人分の一級魔術師が持つ全魔力を消費しているそうです。

「魚型を除外して、人型、鳥型を表示」

 湖の中に何か大きな反応が有りますが無視していいでしょう。

「所払いの結界を展開。対象は使用者を除く全生物」

 結界を展開して湖面上と少しの陸地を指定します。

「隠蔽結界も同時展開」

 術式を追加して完全に隔離します。ここまでで私は1%くらいの魔力を消費しました。昨日までは5%くらいだったので、5倍くらい魔力が上がりましたね。本当にとどまるところを知りません。目指せ最強のマジカルウィッチです。ライバルになるであろう魔王少女レヴィアたんには負けません!
 人間如きにどこまでやれるかわかりませんが、負けるつもりなんて更々有りませんよ。






 セラフォルー・シトリー





「それでは、こちらが現在の勢力毎の戦力図となっております」

「なんなのこの嫌な感じは……まさか、私の敵っ!! そうだ、ここはソーナちゃんにお願いしよう!」

「おい、どうしたっ!」

「また悪い病気か?」

 強敵が出現したような気配を感じた私は、急いで魔法少女の服を持ってソーナちゃんの部屋に駆け込んだの。

「ソーナちゃん、私と一緒に魔法少女になって!」

「えっと、お姉ちゃん?」

「ね? この頃はコンビが主流なの。ソロじゃ駄目なんだよ。お願い!」

「うっ、うん……わかった。でも、お友達も居るから……」

 そこで気づくと、部屋の中には赤い髪の毛をした女の子が居た。そういえば、サーゼクスが連れてきてたっけ。

「セラフォルー様?」

「そうだ、どうせならリアスちゃんも一緒になろ♪ 今は3人のも結構あるし!」

「はぁ……わかりました」

「直ぐに服とか取ってくるね」

 と振り返った所、誰かにぶつかって首根っこを掴まれた。私が目線を上げると、真っ赤な髪の毛をした鬼がいました。

「セラフォルー、大事な大事な会議をしているのに抜け出すとはいい度胸だな」

「はっ!? 私としたことが、我を忘れちゃった。てへ☆」

「よし、わかった。君の担当分を増やしてあげるよ」

「そんな殺生なっ!! いやぁあああああああっ!!」

「安心しろ。数日は動けなくしてやる」

 畜生、これも全部あの悪寒のせいだ!
 覚えていなさいよ!









 湖面の上に多数の術式を数百個展開して、互いに互いを攻撃させて相殺させる訓練をします。中にはランダムでバラバラな威力の攻撃を放つ物も展開しているので、気を抜くと直ぐに崩れます。数十個に分割された思考が確実に制御していきます。本体の私は身体を動かしてストレッチをしながら筋肉を解していきます。

「取りあえず、体力は絶対にいるから走り込みから始めましょう」

 どんどん魔力が減っていく中、湖の畔を走って行きます。すると直ぐに体力が無くなって、足が痛くなってきます。流石はお嬢様の身体です。

「でも、負けません! くらえ、回復魔術!」

 自身に回復魔術を使って筋肉披露を一気に回復させます。直ぐに筋肉痛が襲ってくるので、痛覚遮断の魔術を使います。どちらかといえば催眠術に近いのですけどね。取りあえず、これで痛みを感じないので、持続性の回復魔術を有効にして走り続けます。

「ぐべらっ!?」

 走っていると、転けてしまいました。解析魔術を使うと原因は直ぐに分かりました。気づかない内に筋断裂(きんだんれつ)を起こしていました。再生魔術を使用して治療します。

「流石に湖を一周するのは無理でしたか」

 広大な湖なので、35キロメートルくらいありますし。ここまで2時間くらい全力疾走していたので仕方無いともいえます。既に時刻は7時になっていますし、そろそろ食堂に向かわないといけません。

「仕方有りません。補助魔法を使って走り抜けましょう」

 身体強化の魔術と追い風を起こす風の魔術を更に加えて一生懸命に走ります。もちろん、全力で回復魔術もかけるのでなんとか食堂にたどり着く頃には8時前になり、ギリギリでした。結界なども解除して身体を綺麗にしてから中に入ります。もう結構な生徒がいなくなっていました。私は適当に余っているサラダを取って、塩振って食べます。

「ルフェイちゃん、遅かったね。寝坊でもした?」

「いえ、起床自体は5時には起きてました」

「そうなんだ。でも、どうして?」

「修行をしていましたから」

「そうなんだ……」

「日々の弛まぬ修練こそ、実力を付けるのに必要ですから」

 打倒魔王ですからね。後、出来たらフェンリルを真正面から打倒して契約したいです。弱体化したフェンリルちゃんなんて要りませんし。

「エリス、早く行こ~」

 声が聞こえた方を見ると、何人かの少女が手を降っていました。

「お友達ですか?」

「うん。新しくできたんだ。ルームメイトもあの中に居るんだよ」

「そうですか。どうぞ私に気にせずに行ってきてください。私はまだ食べていますので」

「わかったよ。それじゃ、また後で」

「はい、また後で」

 エリスが去っていくのを見て、寂しい気持ちになりますが、私は直ぐに押さえ込みます。私には目標があるのです。それに既に私は彼女達の中でも異端の存在でしょう。そんな私と居ればエリスに迷惑がかかります。それと、私自身が自覚していますが、私はどこかが壊れています。お母様曰く、何度も生死の堺を彷徨ったせいで、アストラル体が急激に成長しているせいとの事です。魔術師の肉体はアストラル体ですが、それは正確ではありません。

 通常の人間としての肉体に重ねるように魔術師はアストラル体が存在します。それは本来、かなり小さいのですが、鍛える事によって成長が可能です。ですが、それはその人の肉体と魂の限界値までしかあがりません。その枷を外して成長するのは肉体の枷が外れて剥き出しの魂とアストラル体がより一層繋がる時。そう、人が肉体の枷から解き放たれて死へと至る時に起こる現象です。それでも戻ってこれる時、人はそれを生死の堺を彷徨うといいます。私はそんな事を魔力暴走と同時に引き起こしていたので、私のアストラル体は既に肉体の限界値を遥か彼方に置き去りにしています。ですが、肉体とアストラル体は基本的にはリンクしています。つまり、アストラル体に肉体が引っ張られて限界値が上がっていくのです。もちろん、アストラル体の補助があっての事ですが。結論からいうと、既に私の身体は人間の領域を軽く凌駕しちゃってます。身体も鍛えれば鍛えるだけ上がって行くでしょう。

「偉い人は言いました。化け物を狩るのは何時だって人間だと。By.敗北を知る吸血鬼さん」

 8時10分くらいになると片付けが始まりました。食べ終えたので、こちらを睨んでくる使い魔のケットシーさんにお皿を返します。

「受け取るにゃ」

「あ、ありがとうございます」

 ケットシーさんはパンフレットをくれました。私は受け取って、早速見てみます。

「外で見るにゃー!」

「はっ、はいっ! ごめんなさいっ!」

 急いで外に出て行きます。外で改めて見ると、色々と乗ってるみたいですが、全部を回るのは面倒ですし、景品にも欲しい物が有りません。

「なら、やる事は一つですね。建造物探知、全て」

 魔術で一気に調べてしまいます。しかし、直ぐにエラーが出て来ました。何か防壁でもあるみたいです。

「術式解析。完了。探知術式に適応。問題無し」

 防壁を瞬時に分割思考と鍛え上げた演算能力、魔術補助で解析して、それを探知術式に適応させて防壁を透過させます。これくらい、家にあった魔導書よりは簡単です。魔導書との勝負はタイムアタックですからね。

「「「ふにゃぁああああああああぁぁぁっ!!」」」

 何やら猫さんの叫び声が聞こえました。食堂の方を見てみると、皆さん全身の毛をさかだてていました。大丈夫でしょうか?
 あ、大丈夫みたいです。何とか持ち直したようで、お片付けに戻っていきました。なので、私は解析した構造データを見ます。

「それにしても、隠し通路が多いですね。これは抜け道に使えそうです」

 呟いた後、そのまま図書館の位置を確認してそちらへと向かいました。図書館はこれまた大きな建物で、立派な場所です。大きさは四方1キロメートルくらいです。取りあえず、地上5階建て、地下20階建てと無茶苦茶大きいですね。蔵書数は半端じゃなさそうです。上の階にあるのは魔術書から一般的な本ですが、地下にあるのは殆どが魔導書です。

「ここは天国です……」

 私は早速入って、調べた地下への入口に向かいます。入口にはこれより実力者以外の侵入を禁止すると書かれていました。ですが、私は実力者なので問題有りません。入口にかけられている防御術式や探知魔術などを解除して、1分で扉を開けました。私にしては時間がかかりましたね。それ程に危険な魔導書があるのでしょう。楽しみです。地下は上と同じような2階建てで5メートルの本棚が上と下に別れて配置されています。誰にも邪魔されたくないので、気配遮断と隠蔽術式、光学屈折などの結界を自分の周りに展開して、奥の方から順番に解析していきます。どれも結構簡単なので、どんどん読破して載っている魔術を身につけていきました。







 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧