レインボークラウン
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第五十話
第五十話 六年生で
雅美は六年生、つまり彼女から見て同級生達のところに来た。そのうえで二人にこのことを確認したのだった。
まずは茶色の髪を伸ばした背が高く綺麗な感じの娘にこう尋ねた。
「高井愛さんよね」
「メグって呼んでね」
その少女はにこりと笑ってこう雅美に答えた。
「宜しくね」
「ええ」
まずは彼女と話をした、そして。
次は黒いショートヘアの小柄な可愛い娘に声をかけて問うた。
「奥田里沙ちゃんよね」
「里沙って呼んでね」
黒髪の少女は雅美にやはり笑顔で返した。
「宜しくね」
「うん、じゃあね」
雅美は彼女の名前も確かめた、そのうえで次は。
自分の名前を名乗った、これで三人共それぞれの名前を確認したのである。
そのうえでシャンパンを飲み合いだ、その甘さと炭酸の刺激を味わいながらにこにことして二人に対して話した。
「これから楽しくやろうね」
「うん、そうね」
「三人でね」
「三人いたらね」
どうかとだ、雅美は優しい顔でこうも言った。
「やっぱり楽しいよね」
「そうよね、二人でも楽しいけれど」
「三人ならね」
「余計に楽しくなるわよね」
「私達もそう思うわ」
愛と里沙も応えた、そしてだった。
三人で笑顔でシャンパンを飲みお菓子も食べていく、六年生は六年生で明るく楽しく話をしていたのだった。
今は五年生と六年生に分かれている、だがだった。
少しずつお互いに寄り合ってそして一緒になって今度は混ざって乾杯した。
六人と三人、その合わせて九人が一緒になってシャンパンを飲みお菓子を食べる。今田先生と今日子先生は彼女達を見て笑顔で言う。
「後はこのつながりをね」
「あの娘達が育てていって」
「それで私達はその育っていくものを守っていく」
「それが大事ね」
「そうよね」
こう話すのだった、そして。40
今田先生達は本物のシャンパンを楽しむ、それも一杯や二杯ではなく。
何杯も飲む、やがてボトル一本空けて。
さらに飲んでいく、それが三本目を過ぎた辺りで見ていた雅美は愛と里沙にこう囁いた。
「ひょっとして先生達って」
「そうよ、物凄くお酒強いから」
「何本でも入るのよ」
つまりザルだというのだ。
「驚くことないから」
「あれが先生達の普通だから」
こう雅美に話すのだった、雅美もその話を聞いて納得した。
第五十話 完
2013・7・3
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