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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)

作者:あちゃ
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第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
  第52話:想い

(キングレオ)
ウルフSIDE

何やら騒がしいキングレオ城に、手に入れた魔法の鍵を使い勝手に入る俺達。
城内があまりにも混乱しているので、コソコソする必要も発生しない。
お陰で久しぶりに抱き付いてくるマリーの巨乳を堪能出来る。

チラリとリューノを見たのだが、苦笑いで遠慮してくれている。
何だか罪悪感で胸一杯だ……
彼女(マリー)の柔らかい胸が腕に押し当てられているのに、100%楽しめないなんて……早く打ち明けて楽になりたい。

しかし、今ここで言う訳にもいかないだろう。
人目もさることながら、敵陣でマッタリ痴話喧嘩をおっ(ぱじ)める事は出来ない。
宿屋で二人きり……いや、三人だけになる時じゃないとダメだろう!

だからムリしてでも何時もの自分(ウルフ)をマリーに見せ付けようと……
「う~ん……やっぱマリーの巨乳は最高だ!」
と、不謹慎全開でマリーの身体を揉みまくる!

「アンタこんな状況だってのに、何ヤラシいことばかり行ってんのよ!?」
俺の気持ちも知らないで、アリーナ姫が突っかかってくる。
「うるせー! お(めー)みたいな貧乳には、揉むところがないから誰も相手してくれないだろうが、マリーは可愛い上に最高バディーで心地良いんだよ!」
ごめんねアリーナ姫……本当は貧乳を馬鹿にする気はないんだ。だってそっちも大好物だから!

「な、何だと煩悩野郎……」
「ウルフ、言い過ぎだぞ!」
アリーナ姫の怒りを抑え、俺に注意をしてきたのはリュカさんだ。俺以上の巨乳フェチのクセに、何を偉そうに……

「アリーナにはちゃんと青臭い彼氏のクリフトが居るんだ……未だに童貞だから人前で彼女の乳揉む事が出来ないけど、空いている部屋を見つけて二人きりにすれば、忽ちアリーナは白濁液まみれにされちゃうんだゾ!」
流石はリュカさん……ご本人達を前にしても怯まず言ってしまう神経の図太さ。

「な、何を言うんですかリュカさん!!」「リュ、リュカ! わ、私達は……」
一緒に旅を続けてきて、本当に童貞と処女なんだな。
二人とも顔を真っ赤にして恥ずかしがってる。

青臭いカップルを見て、若かりし頃の義兄カップルを思い出してると……
「ぬおおおぉぉぉぉぉぉ……」
と、誰かの雄叫びが聞こえて……近付いてくる! 何か凄く鬱陶しい……

「あ、ライアンちゃんだ……どうやら無事だったみたい」
「マリーのお知り合い?」
何か知ってそうだったのでマリーに確認を取ると、俺の顔を覗き込みながらコクンと頷く可愛い仕草……あ~ん、彼女(マリー)彼女(リューノ)も捨てられな~い!

「ぬおぉぉぉぉ……うぉ!? マ、マリーではないか! おヌシも来たのか……そちらの方々は?」
雄叫びが角を曲がって目の前に現れると、マリーの事に気が付き停止して質問してくる。
ピンク色の鎧を着た厳つい髭のオッサン……アリなの?

「あ、うん。紹介するね……コッチのイケメンがお父さん。そしてコッチの金髪イケメ「居たぞー!」
マリーがリュカさんを先に紹介し、次いで俺の事を紹介しようとしていると、ピンクのオッサンがやって来た方から、多数の兵士が凄い形相で現れた。

「うむ……話は後だ! まずは奴等を遣り過ごさねば……しかし目的の場所が見つからなくてな!?」
「ラリホー」
このオッサンも理解してるらしく、兵士を殺す事なく問題解決を考え、ともかく逃げる事を優先させる……だから俺が魔法で問題を解決させた。

「こっちです……キングレオは隠し部屋に居るはずですから」
そして俺はクールに皆を案内する。
きっとマリーと共に旅してきたオッサンは、ちょっとはその気が芽生えているはずだから、今のうちに俺の凄さを見せ付けて、諦めを植え付けておかないと!

「う、うむ……なかなかやるではないか!?」
「良いでしょ! 彼が私の彼氏なのよ。格好いいっしょ♡」
俺達は静まりかえった城内を、キングレオ等が居る隠し部屋へと歩む。

「なぁ、何と……マリーには……か、彼氏が……い、居たの……か?」
やはり……狙ってやがったな。
「居るわよぉ……こんな美少女に彼氏が居ない訳ないじゃな~い!」
しかもその彼氏は今、浮気中だ。浮気相手も直ぐ側に居るし……

「それよりぃ、ホイミン君は見つかったの?」
「うっ……い、いや……それが何処にも……」
ホイミン?
聞き覚えのある名前だが……ホイミスライムの事か?

「ここに隠し部屋があり、中にはこの城の主……キングレオが居るはずだ。奴にそのホイミンの事を聞いてみよう。何か知ってるかもしれない」
兎も角この事態を終わらせたい俺は、聞きたい事を後回しにして目的到達へ先を急ぐ。

ウルフSIDE END



(キングレオ)
ライアンSIDE

な、何と……まさかマリーに彼氏が居たとは!?
そ、それも認めたくはないが結構な色男……
腰には大きな剣を携えており、先程の魔法(ラリホー)も鮮やかだった。
剣術で負けるとは思わぬが、魔法を織り交ぜた戦い方をされると……

い、いや……今はそんな事を考えてる場合ではない!
マリーの彼氏が導いた隠し部屋に入り、玉座に座る巨大な獅子の様な化け物に意識を集中させねば!
コイツからホイミンの事を聞き出し、この国を平和にしなければ!

「おい……あの間抜け面がボス?」
意を決してホイミンの事を問いただそうとした瞬間……
マリーのお父上が気の抜けた声で話し出す。

「えぇ……リュカさんから見れば間抜け面の雑魚モンスターですけど、この国を牛耳ってる諸悪の根源、キングレオ王です!」
禍々しい殺気で押しつぶされそうなのだが、マリーの父上……リュカ殿からしたら、雑魚モンスターなのだろうか?

「そうか……おいウルフ、絵を貸せ」
それなりに納得したリュカ殿が、マリーの彼氏……ウルフから何か紙を受け取る。
すると玉座に座るモンスターに見せ付け、大声で尋ね始めた。

「おいキ○タマレオ、この絵の女性を見た事あるか? 僕の奥さんなんだけど、探してるんだよね。知ってたら素直に教えないと、酷い目に遭わせるゾ!」
キ、キンタ……

「キ、キン○マレオではない! 余はキングレオ……何れは世界を統治する国の王だ!」
「そんな事はどうでも良いんだよ! この女性に見覚えがあるのかないのか……それだけを答えりゃ良いんだよ馬鹿!」

ほ、本当にこの邪気に気圧されてないのか!?
マリーが言っていたが、大魔王も逃げ出す強さというのは本当かもしれない。
一段落したら是非ともお手合わせをお願いしよう。

だがその前に、私がウルフよりも上である事を、この戦いで証明せねばなるまい。

ライアンSIDE END



 
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