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嫌い。

作者:由乃亜
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第1Q「僕が彼女を殺したんだ。」

 
前書き
僕はバスケが嫌いだ。

そうしてバスケから距離を置いた時期があった。

―そう
それはある夏のことだった。 

 
~半年前~
中学校生活最後の公式戦。
彼ら(キセキ)のおかげで見事優勝。
帝光中はついに全中三連覇を果たした。

その帰りのことだった。
試合の疲れを癒してくれる風が吹いていた。
そんな中僕たちは話しながら帰っていた。
「あー疲れたー」
っと呟く青峰君
「そうっスねーwwでもいい試合だったっス!!」
そう言いながら笑う黄瀬君。
「しかし、もうあんなバスケは出来ないのだよ。」
っと真面目なことを言う緑間君。
「は?なんで?」
「なっ!なんでって、俺らは受験生だからに決まっているからなのだよ!!」
「?そーだっけ?忘れてたー」
やはり、バスケ馬鹿ですね。青峰君は。
楽しそうに笑い合っていた。
「青峰っちそれはwww」
「確かにww青ちんそれはないよ~ww」
お菓子を食べながら言う紫原君。
「まぁ、もうあのようなバスケができなくなるのは少し寂しいな。」
珍しくそんなことをいう我らの主将赤司くん。
すると、
「おーい!!」
少し高めの女の子の声がした。その子はこっちに向かって走った来た。
「お、白田じゃねーか。」
「あ、青峰君。お疲れ様です。」
彼女はそう言って青峰君に一礼した。
「おう、テツか?」
「うん、知らない・・・かな?」
ムッ・・・
「ここに居ます。」
「「「「!!?(驚く)」」」」
「黒子!?いいいいつから居たのだよ!?」
「ずっと居ました。」
そうムスッっと言ってみた。
「テツヤ君!ごめんね・・・気づかなくて・・・」
シュンとした顔を浮かべてそう言った。
彼女は桃井さんと同じ帝光中バスケ部マネージャーであり僕の彼女。
銀髪のショートヘア。
頭が良く、気配り上手で、何より・・・
僕より背が低いんです。
それと・・・
「か・・・可愛いい・・・」
「?テツヤ君?」
「いえ、なんでもないですよ。」
あとは、天然。

すると、
「てーつーくぅーん!!」
ゲッ
ぎゅーーーう
も・・・桃井さん・・・
「苦しいです・・・」
「テツ君!!今日もかっこよかったよ!!」
無視ですか・・・
まぁ、気持ちは嬉しいですが・・・
「!!!? さつきちゃん!テツヤ君が苦しそうだよ!
もう少し緩めたほうが・・・」
ゆ・・・百合羽さん・・・
「ムッ・・・なによ白田サン。
いいじゃないの!テツ君はあたしのカレシなんだから!」
え゛っ!!?
「!!?・・・テツヤ君・・・さつきちゃんとう・・・うわ・・・浮気・・・
してたの・・・?」
違いますよ。
「誤解・・・です・・・」
「はぁ・・・桃井。監督がお前が探していたぞ。」
あ・・・赤司君!
「!? じゃあ行かなくちゃ!それじゃ!!」
プハッ
嵐が去った・・・
「赤司君ありがとうございます。」
「大したことはしていない。」
「ところで黒子っち、さっき、桃井っちが言っていたのホントっスか?」
ムッ
「イグナイト・・・やられたいのですか?」
「すいませんでした。よかったスね、白田っち。」
「クスッじゃあ帰ろうか。ありがとう黄瀬君。」

「テツヤ君。」

「はい?なんですか?」
「これからマジバ行かない?」
!?
「行きます。」
「言うと思った。」
「二人とも、丸聞こえだぞ。」
「「ゲッ」」
やばい。
「赤司君・・・その・・・今日はダメ?」
「分かっているならやめろ。」
「で、でも、テツヤ君頑張ったし・・・いいでしょ?」
「・・・はぁ、」
ため息・・・
「二人だけで行くからさ!」
百合羽さん・・・説得しなくても・・・
「いいだろう。勝手にしろ。」
え?
「!!ありがとう!」
「ありがとうございます。」

こうしてみんなと別れた。
「テイクアウトでいい?」
「飲めればいいですよ。」
「ふふっじゃあかってくるからここで待ってて。」
「はい。」
僕がそう言うと彼女は店内に入って行った。
外で待機。
なんか申し訳ない気が・・・
「おまたせー」
両手にバニラシェイクを持ち小走りで彼女が店内から出てきた。
「はい。バニラシェイク」
そして笑顔でバニラシェイクを渡してくれた。

口にストローを付け飲みながらかえった。

「あ、」
何かに気づいたのかそうつぶやいた。
「ストバスのコートだぁーこんなとこにあったんだぁー」
目の前には少し小さなストリートバスケのコートがあった。
二人並んでコートを見つめた。
「やりたいんですか?」
そういうと慌てた様子で
「え!?いやいやいいよ!あたし下手だし。ボールないし・・・」
確かにっと思いながらカバンを開けると
「ありますよ。」
まさかのあったという・・・
「ホント!?・・・じゃあ少しだけ・・・」
そう言ってコートに入った。

パスしたり、」シュートをしたり百合羽さんは
バスケを楽しんでいた。すごく輝いていた。
「テツヤ君。」
「はい?」
「高校どこにするの?」
あ、そういえば全く考えていなかった。
できれば同じ高校に行きたい。でも、結構百合羽さん成績高いし、
自信ない。
「テツヤ君!?」
へ?

つい考え込んでいたせいで無意識にタップしてしまった。
ボールは道路に転がっていってしまった。
「取りに行ってきますね。」
そう言って取りに行こうとした時だった。
プップー
え?
車!?
「!!危ない!!」
ドンッ
ボールを拾ったら背中を強く押された。
その勢いで歩道の真ん中まで転がった。

「うぅ・・・」
イタタタ・・・
頭まで強く打ったのか何が起きたのかがわからなかった。
不意に後ろを見ると
血だらけの少女と凹みが目立つ車が目に飛び込んできた。
さっきよりさらに困惑してしまった。
少女は百合羽さんによく似ていた。
いや、血だらけの少女こそ百合羽さんだった。
「ゆ・・・百合羽さん?」
なんとなく話しかけてみた。
「・・・ん・・・テツヤ君・・・?」
!?
「だ・・・い・・・じょ・・・う・・・ぶ・・・?」
「はい、でも百合羽さんは?」
少し笑って
「へ・・・いきだ・・・と」
ドサッ
え?
「百合羽さん?百合羽さん!!!?」
嘘・・・ですよね?
なんで目を開けてくれないんですか?
彼女の手を握った。
「!!」
彼女の手がどんどん冷たくなっていった。
「そんな・・・嘘だ・・・そんな・・・うわああああああああああ!!」

ガバッ
「ハァ・・・ハァハァ・・・ハァハァ・・・ハァ・・・」
夢・・・だったのですか?
「テツヤー遅れるわよー」
あ。
ふとテジタル時計を見た。
げ・・・月曜?
夢なのかわからないまま僕は制服を着た。

(教室)
「おーいHR始めるぞー」
教室には百合羽の姿はなかった。
「えー 朝から暗い話は気が乗らないのだが・・・
大事なお知らせだ。」
・・・え?お知らせ?
「まぁ、みんなもニュースを見たと思うが、昨日」
まさか・・・
「白田が事故に遭った。」
!?
夢じゃない・・・げ・・・現実だったんだ。
「重体で意識不明ではないが目は覚めていないそうだ。」
よかった。意識はあるんだ。でも目覚めていないって・・・
しかも重体。
だけど、生きている・・・
そっと胸をなでおろした。
しかし、教室はざわつき始めた。
「ざわさわ ざわざわ」
「はぁ・・・コラー落ち着けー」
「嘘ー」
「なんでー」
「犯人許せないしー」
!?
な・・・なんで僕安心しているんですか・・・?
あの事故が起きたのは僕なんですから。
あの事故は・・・百合羽をあの事故に・・・

百合羽さんを・・・
僕が彼女を殺したんだ。
バタンッ

その瞬間目の前が真っ暗の暗闇になった。


続く 
 

 
後書き
はい、第一話終わりました。
誤字脱字などがあるかと思われますがご了承ください。
では次回もお楽しみに~ 
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