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ヘタリア大帝国

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TURN80 スペインとの交渉その四

「ここまで出来るなんてな」
「そうですね。本当に」
「こりゃドクツに戻ったら凄いな」
「ドクツはさらにですね」
「とんでもない国になるぜ」
「欧州の盟主になるでしょうか」
「なるだろうな。その時はソビエトもエイリスも叩かれてるからな」
 あくまで枢軸が勝った場合の話だ。
「ドクツがそうなるな」
「総統が戻ったドクツが」
「そうなる、確実にな」
 こうした話になる、そしてだった。
 フランスはシャルロットに自分達のことも話した、そうなった場合の彼等を。
「オフランスは残念だけれどな」
「ドクツの後塵を期しますね」
「そうなるな」
 確実にそうなるというのだ。
「残念だけれどな」
「そうですね、やはり」
「仕方ないな。相手が悪過ぎる」
 フランスは携帯を収めて両手を己の頭の後ろで組んでソファーに背中をもたれかけさせてぼやきを口にした。
「本当にな」
「レーティア=アドルフ総統は」
「あそこまでの天才は味方なら凄いさ」
「しかし敵になると」
「マジノ線は序の口だったよ」
「あのまさかの敗戦も」
「あのお嬢ちゃんの力はあんなものじゃない」
 その天才は底知れないものだというのだ。
「今だってな」
「その才の全てを出していない」
「そうだろうな。太平洋を段違いにしてもな」
「まだ才能は底がありますか」
「その全てはドクツにおいて発揮されるな」
 彼女の力は必然t的に愛する祖国でこそ全てが発揮される、そうなるというのだ。
「怖いぜ、相手にしたら」
「オフランスは戦うべきではありませんか」
「俺は戦わないで済む場合は戦わないんだよ」
 フランスは愚かではない、その辺りの見極めもしっかりしているのだ。
「だかから」
「それはですね」
「しないでおこうな」
「わかりました、では私も」
 シャルロットもフランスのその言葉に頷く。
「オフランスの為に」
「ドクツと揉めるよりもな」
「融和ですね」
「あの娘は話はわかるしな」
 幸いだ。しかも平良や福原の様に話はわかるがそこからおかしなベクトルに向かう傾向もレーティアにはない。
「だからな」
「協調路線ですか」
「その頃の欧州は欧州だけになってるからな」
「エイリスもアフリカの植民地を失い」
「ソビエトも向こうについてるか?」
 太平洋にだというのだ。
「連中が人類の八割位の力を持ってるかもな」
「八割ですか」
「欧州は辺境になってるからな」
 これまでは欧州が人類社会の中心だった、だがそれがだというのだ。
「あの手を抜かない総統の力もあって太平洋は凄くなるからな」
「そしてその総統が戻ったドクツが軸となる欧州では」
「オフランスも生きるからには」
「ドクツと協調ですか」
「こいつ等みたいにな」
 ここでフランスはイタリアとユーリを見た。
「まあそうなるな」
「欧州全土がですね」
「全部この戦いに勝ってからにしてもな」
 そうなるというのだ。 
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