仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第八十八話 Blacksatan(ブラックサタン)その二
「頑丈だから死なないがな」
「それでもダメージ自体は」
「肉を切らせてじゃ駄目なのかよ」
アッシュはまだ言う。
「俺はそういうやり方なんだがな」
「ですからダメージを受け過ぎです」
また言う千百合だった。
「そこを少し」
「ああ、わかったよ」
「そういうことで」
こう話す彼等だった、そして春雪はというと。
オーズの話を聞いてだ、そのうえでバーズを見て言った。
「後藤さんみたいな感じですか」
「うん、後藤さんも空を飛ぶからね」
「そうですよね、じゃあ」
「後藤さんと戦ってみるかい?」
「そうさせて下さい」
自分からも言う。
「後藤さんさえよければ」
「俺はいい」
その後藤、バーズも答えてきた。
「君がそうしたいのならな」
「わかりました、じゃあ」
「今からはじめるか」
「それじゃあ俺はこれでだな」
オーズはここで退いた、そしてだった。
春雪は今度はバーズと戦った、そのうえで。
共に空を舞いながらだった、その戦術を考えた。
ただ突進するだけではない、上下左右にしかもトリッキーな動きまで取り入れてだった。
バーズと闘う、その相手であるバーズもまた。
ただ突進はしない、その機動力と運動性を活かして春雪と闘っている、それはまさに戦闘機同士のドッグファイトだった。
その闘いを見てだ、由仁子はこう言った。
「あたしは空から来る相手には自信があるわ」
「ああ、ミサイルでだよな」
「そんなのミサイルで撃てばいいのよ」
こうプロトタイプに答える。
「そうすればね」
「わかりやすいな」
「陸でも同じだけれどね」
「海もだよな」
「当たり前でしょ」
とにかくミサイルだった、由仁子は。
「そんなことはね」
「そうか、けれど君の場合はな」
「接近戦よね」
「それは苦手だろ」
「ええ、そうよ」
今井ましげな声だった、物腰もまた。
「そっちはね」
「そうだよな、やっぱり」
「あいつ程じゃないから」
春雪を見て言う。
「あたしは遠距離向きよ」
「俺はどっちもいけるけれどな」
ライダーはどちらかというと接近戦向きだ、しかし銃を使うことも出来他の攻撃手段を持っている場合もあるからだ。それはプロトタイプもなのだ。
「突撃も出来るしな」
「そういう汎用性が高いのはいいことよね」
「私もいますので」
美早は由仁子の横から彼女に言う。
「接近戦はお任せ下さい」
「ええ、わかったわ」
「女王には指一本たりともです」
触れさせないというのだ、由仁子も美早のその言葉に確かな顔で頷く。
そうしてだった、そうした話をしながら今はブレインバーストから離れた、しかしそこでだった。
火野は今もいるメイド喫茶の奥でコーヒーを飲みながら黒雪姫に問うた、その問うこととは。
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