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遊戯王GX-音速の機械戦士-

作者:蓮夜
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-互いのフェイバリット-

 
前書き
やっと原作主人公と遭遇出来ました。

デュエル書くの難しい。 

 
side遊矢
ここ、デュエルアカデミアには、当然だがデュエルの授業がある。まだ一年生ということもあるからか、基本的。かつ、大切なことを学ぶ授業だった。
「…以上が、魔法カードの詳細です。」
今も明日香が魔法カードについてきっちりと説明していた。
「それでーは~シニョール遊矢!装備魔法について答えるノーネ!!」
俺かよ……。
「装備魔法は、永続魔法とは違い、一体のみに効果を与えるカードです。対象は一部のカードを除き相手モンスターにも可能であり…」
割愛。
「スプレンディード!流石は装備魔法を良く使っているだけあるノーネ。」
あの色白の先生…クロノス教諭は、エリートありき、という考え方のようであるらしく、オベリスク・ブルーに入れる成績があるため、俺や三沢には目をかけていた。
そのせいで、俺たちはオシリス・レッドの奴から白い目で見られているが。
「シニョール翔!フィールド魔法について答えるノーネ!」
当てられた翔という奴は緊張しているようで、
「えっと…あの…」
を繰り返している。
「もう良いノーネ。オシリス・レッドではこの程度なノーネ。」
言い方は酷いが、クロノス教諭の言っていることは正しい。
それが分かっているのか、隣の三沢も複雑な顔をしていた。
「でもさぁ先生、オシリス・レッドの俺でも、先生に勝っちゃうんだから、そんなん関係ないんじゃないかぁ?」
茶髪のオシリス・レッド生がそう言う。
…確かあいつ。実技テストの時に歓声を上げてた奴だよな…
そんなことを考えている内に授業が終わり、俺は三沢に話かけていた。
「なぁ三沢。あの茶髪って誰だか知ってるか?」
「相変わらず君はデュエルの時以外はどこか抜けているな。」
「む。どういう意味だよ?」
「いや、そのままの意味だが…まあいい。」
三沢はそこで一旦言葉を切る。
「彼の名前は遊城十代。筆記試験はイマイチだが、入学試験でクロノス教諭の【暗黒の中世】デッキに勝った実力者だ。」
「俺のこと、呼んだか?」
いきなり茶髪…遊城十代がさっきの翔を連れて歩いてくる。
「よお三沢!久し振り!」
「ああ、久し振りだな、十代。」
遊城十代と三沢が親しげに挨拶をした。
「ん?2人は知り合いだったのか?」
「入学試験で知り合ったんだ。君は途中で帰ってしまったからな。」
「あんた、機械戦士デッキの遊矢だろ!?俺の名前は遊城十代!十代って呼んでくれ!!」
どうやら、随分元気な奴なようで。
「まずいッスよアニキ…黒崎遊矢ってオシリス・レッドで八百長野郎って噂になってたじゃないッスか…」
十代に耳打ちしながら俺に聞こえるように言うとはなかなか器用だな。
「そんなん只の噂じゃんか!!なあ遊矢、デュエルしようぜ!!実技テストの逆転、すげぇワクワクしたぜ!!」
「デュエルか…放課後ならいいぞ。」
「よし、決まりだ!放課後、オシリス・レッドのデュエル場まで来てくれよな!!」
その一言と共に、次の授業のチャイムが鳴った。


で、放課後。
一旦ラー・イエローまで戻り、デュエルディスクを持ってオシリス・レッドまで三沢と2人で向かおうとしたところ、明日香がいた。
「十代とデュエルするらしいわね。私も一緒に行ってもいいかしら?」
「別に構わないが…お前も十代と知り合いなのか?」
「ええ。ちょっと挨拶をした程度だけど。」
そう言って三人でオシリス・レッドへ歩き出す。
「明日香くんも、このデュエルには興味があるのかい?」
「ええ。注目の三人の内2人のデュエルですもの。」
「注目の2人?」
三沢と明日香に聞いてみると呆れ顔をされた。
「何故君は自分の噂に無頓着なんだ?」
「何故って言われてもなぁ…」
三人で話し合っていると、オシリス・レッドのデュエル場に着いた。

十代はもう既にデュエルディスクを持って、準備OKだった。
「遅いぜ遊矢!!速くデュエルしようぜ!!」
「悪い悪い。」
十代と反対の場所に立ち、デュエルディスクをセット。
それにしても、思ったより人が意外と多いな。よくて2、3人だと思っていたんだが。
まあいいか。
何人いようが、デュエルはデュエルだ。
「さあ遊矢、楽しいデュエルをしようぜ!!」
「ああ、十代。楽しんで勝たせてもらうぜ!!」
「「デュエル!!」」
俺のデュエルディスクに『後攻』と表示される。
またか!?俺はいつまで後攻なんだ!?
「へへ、俺が先行だな。ドロー!」
十代が勢い良くカードを引く。
「俺はE・HEROクレイマンを守備表示で召喚!」
E・HEROクレイマン
ATK800
DEF2000
十代のデッキはE・HEROデッキか…豊富なサポートカードと、強力な融合モンスターが自慢のデッキだ…
只のパワー馬鹿なら簡単に倒せるんだがな。
十代はそう簡単にいくかな?
「更にカードを一枚伏せて、ターンエンド。」
「俺のターン、ドロー!」
頼むぜ俺のアタッカー!
「俺はマックス・ウォリアーを召喚!」
マックス・ウォリアー
ATK1800
DEF800
マックス・ウォリアーの登場と共に、野次馬から苦笑が聞こえるが、無視することにする。
「マックス・ウォリアーで、クレイマンに攻撃!スイフト・ラッシュ!!」
マックス・ウォリアーがクレイマンに突撃していく。
「マックス・ウォリアーが攻撃する時、攻撃力が400ポイントアップする!」
クレイマンを、一閃。
「この瞬間、リバースカードオープン!ヒーロー・シグナル!!戦闘で自分フィールド場のモンスターが破壊された時、デッキからレベル4以下のE・HEROを特殊召喚出来る!来い、E・HEROスパークマン!!」
E・HEROスパークマン
ATK1600
DEF1400
「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ。」
「俺のターン、ドロー!」
ドローしたガードを引いた十代がニヤリと笑う。
何だ?何を引いた!?
「俺は手札からミラクル・フュージョンを発動!!このカードは、フィールド場のE・HEROと墓地のE・HEROを除外することでE・HEROと名の付いた融合モンスターを融合召喚出来る!!」
ミラクル・フュージョン…!E・HERO限定とはいえ強力なカードだ。
「フィールドのスパークマンと、墓地のクレイマンを融合!!現れろ!E・HEROサンダー・ジャイアント!!」
E・HEROサンダー・ジャイアント
ATK2400
DEF1500
「サンダー・ジャイアントは一ターンに一度、手札を一枚捨てることで、自分より元々の攻撃力が低いモンスターを破壊出来る!ヴェイパー・スパーク!!」
サンダー・ジャイアントから放たれる雷撃にマックス・ウォリアーは墓地に送られる。」
「そして、今墓地に送ったE・HEROネクロ・ダークマンの効果発動!このカードが墓地にある時、一度だけレベル5以上のE・HEROをリリースなしで召喚出来る!!出でよ、E・HEROエッジマン!!」
このままじゃまずいな。十代のペースだ。
「バトル!サンダー・ジャイアントでダイレクトアタック!ボルティックサンダー!!」
「ぐあああああッ!!」
遊矢LP4000→1600
「これでトドメだぜ、遊矢!!エッジマンで遊矢にダイレクトアタック!パワーエッジアタック!!」
金色の英雄が俺に迫る。
だが、まだだ!!
「リバースカードオープン!コンフュージョン・チャフ!!このカードは、一度のバトルフェイズ中に二回目のダイレクトアタックが宣言された時に発動できるトラップカード!!」
「何だ!?そんな条件があるトラップカード、聞いたことないぜ!?」
それはお前の勉強不足だよ。
「二回目のダイレクトアタックを宣言したモンスターと、最初にダイレクトアタックしたモンスターで戦闘を行う!!」
エッジマンの攻撃目標が俺ではなく、サンダー・ジャイアントに変わる。
「行け、エッジマン!サンダー・ジャイアントに攻撃だ!パワーエッジアタック!!」
エッジマンとサンダー・ジャイアントが戦闘し、サンダー・ジャイアントが敗れる。
「この程度で終わるわけにはいかないからな。」
十代LP4000→3800
「へへ…決まらなかったか…俺はこれでターンエンド。」
「俺のターン、ドロー!」
さて、まずはあのでっかいのを倒さないとな。
「俺はマッシブ・ウォリアーを召喚!!」
マッシブ・ウォリアー
ATK600
DEF1200
「俺がモンスターの召喚に成功した時、このカードは手札から特殊召喚出来る!来い!ワンショット・ブースター!!」
ワンショット・ブースター
ATK0
DEF0
「攻撃力も守備力も0?どんな効果持ってんだ!?」
「慌てんなよ十代。…バトルだ!マッシブ・ウォリアーでエッジマンに攻撃!!」
「何!?」
マッシブ・ウォリアーがエッジマンに攻撃しようとするが、攻撃力の差は歴然。当然弾かれて来た。
「マッシブ・ウォリアーは一ターンに一度、戦闘では破壊されず、戦闘ダメージも受けない。よって、俺にダメージは無く、マッシブ・ウォリアーも生き残る。」
-おいおい、じゃあ何でバトルしたんだ!?
-意味無いじゃん。
「今、何でバトルしたんだとか、意味無いとか言った奴は勉強不足だ。…ワンショット・ブースターの効果発動!このカードをリリースすることで、このターン自分のモンスターと戦闘した相手モンスターを破壊する!行け、ワンショット・ブースター!!エッジマンを破壊せよ!!」
ワンショット・ブースターから放たれるミサイルによりエッジマンは破壊される。
「俺はこれでターンエンドだ。」
さあて…次はどう来る
「俺のターン、ドロー!…へへ、楽しいデュエルだな遊矢。」
「ああ。ここに来てから楽しいデュエルばかりだ。」
「そうだよな!でも、今回勝つのは俺だぜ!…頼むぜ、相棒…俺はハネクリボーを守備表示で召喚!!」
ハネクリボー
ATK300
DEF200
「俺はこれでターンエンドだ。」
ハネクリボー…確か、破壊された後の戦闘ダメージを0にする効果を持つレアカード…だが、何でE・HEROデッキに入ってるんだ?
まあ、いいか。デッキは人それぞれだからな。何か、コンボか思い入れがあるんだろう。
「俺のターン、ドロー!十代。ハネクリボーで時間稼ぎをするつもりだろうが、そうはさせない。俺はジャスティス・ブリンガーを召喚!!」
ジャスティス・ブリンガー
ATK1700
DEF1000
「更に装備魔法カード、メテオ・ストライクを発動!このカードを装備したモンスターは、貫通効果を得る!」
そういえば、『貫通』って一応公式の用語じゃないんだよな。
「バトル!ジャスティス・ブリンガーでハネクリボーに攻撃!ジャスティススラッシュ!!」
「うわぁぁぁぁっ!!」
十代LP3800→2300
「ハネクリボーの効果は墓地に送られてから発動する…つまり、貫通効果には無力だ。」
「だが、ハネクリボーの効果により、マッシブ・ウォリアーの追撃は受けないぜ!」
「俺はこれでターンエンドだ。」
「俺のターン、ドロー!強欲な壺を発動!」
このタイミングで強欲な壺だと!?
「行くぜ遊矢!!魔法カード、融合を発動!!手札のE・HEROフェザーマンと、E・HEROバーストレディを融合!来い、マイフェイバリットヒーロー、E・HEROフレイム・ウィングマン!!」
E・HEROフレイム・ウィングマン
ATK2100
DEF1200
「それがお前のフェイバリットか、十代!?」
「ああ!!フレイム・ウィングマンは、戦闘で破壊した相手モンスターの攻撃力分のダメージを与える!ジャスティス・ブリンガーを破壊すれば、俺の勝ちだぜ!!」
確かに、俺のフィールドにリバースカードは無く、残りのライフポイントは1600…十代の言う通り、ジャスティス・ブリンガーが破壊されたら俺の負けだ。
だが十代。やる前に説明するのは失敗フラグだ!
「俺は手札からこのカードを発動する!」
発動するのはあの時、
『ラッキーカード』と言われて渡されたカードの中の一枚。
誰だか知らんが、助かったぜ!
「エフェクト・ヴェーラーの効果を発動!このカードを手札から墓地に送ることで、相手モンスターの効果を無効にする!!」
「何だって!?」
これでフレイム・ウィングマンの効果は無効化され、ジャスティス・ブリンガーが破壊されても効果ダメージは来ない。
「ちくしょう…初めて見たぜそんなカード…」
ま、俺も初めて見たよ。
周りの連中も知らないようで、それぞれ聞きあっている。
「だけど、ジャスティス・ブリンガーは破壊させてもらうぜ!フレイム・ウィングマンで、ジャスティス・ブリンガーに攻撃!フレイム・シュート!!」
「くっ!!」
遊矢LP1600→1200
「これで俺はターンエンド…くっそ~今度こそ勝ちだと思ったのによ~」
「しぶといのが俺の自慢でね。俺のターン、ドロー!」
あっちのマイフェイバリットが出たんだ。今度は俺の番だな。
「速攻魔法、手札断殺を発動!お互いに手札を二枚捨て、二枚ドロー!」
送ったカードはもちろんあのカードだ!!
「墓地に送った、リミッター・ブレイクの効果発動!デッキ・手札・墓地から、スピード・ウォリアーを特殊召喚出来る!!現れろ、マイフェイバリットカード!スピード・ウォリアー!!」
『トアアアッ!!』
スピード・ウォリアー
ATK900
DEF400
「行くぞ十代!!お前のマイフェイバリットが勝つか、俺のマイフェイバリットが勝つか、決着をつける!!装備魔法、団結の力を発動!!」
スピード・ウォリアー
ATK900→2500
DEF400→2000
「更に装備魔法、ニトロユニットを、フレイム・ウィングマンに装備する!!」
爆弾が入った箱が、フレイム・ウィングマンに装備された。
「な、何で俺のフレイム・ウィングマンに遊矢の装備カードが!?」
「装備カードは相手モンスターに装備することも出来る。今日の授業で言ったぜ?」
てか基本だ。
「バトル!スピード・ウォリアーで、フレイム・ウィングマンに攻撃!ソニック・エッジ!!」
スピード・ウォリアーの蹴りがフレイム・ウィングマンに直撃する。
「うわっ!!」
十代LP2300→1900
「まだだ!!ニトロユニットの効果発動!このカードを装備したモンスターが戦闘で破壊された時、装備モンスターの攻撃力分のダメージが与えられる!フレイム・ウィングマンの攻撃力は2100!つまり、十代に2100ポイントのダメージを与える!!」
フレイム・ウィングマンに付いていた爆弾が爆発する!!
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
十代LP1900→0
「よっしゃあああッ!!楽しいデュエルだったぜ、十代!!」
周りからも歓声が上がる。
「くっそ~負けちまった~!!」
十代は本当に悔しそうにしている。
だが。
その顔は笑顔だった。
「ガッチャ!!楽しかったぜ!!次は負けないからなぁ!!」
「ああ。また、楽しいデュエルをしようぜ!!」
それが俺と十代の初デュエルだった。



余談だが、後から三沢に聞いた話では、オシリス・レッド寮で流れていた
「黒崎遊矢は八百長をしてデュエルアカデミアに入った」
という噂は、十代がみんなに否定して回ったらしい。
その時の理由は、
「あいつは本当に楽しそうにデュエルをするからそんなことはしない。」
だ、そうだ。 
 

 
後書き
『機械戦士』も、大体出揃いましたね…
デュエルをワンパターンにしないようにしなくては。
え?もう遅い?

感想、アドバイス待ってまず!! 
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