仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第八十七話 Brainburst(ブレインバースト)その七
「私もそうだし」
「先輩も?」
「そうなるんじゃないかしら」
「先輩はあまり弱そうには見えない、いや」
「違うでしょ」
「うん、過去に色々あったことは聞いてるけれど」
「よく聞いたらね、先輩の昔のことを聞くと」
千百合も気付いた、それは当然ながら春雪と拓武も同じだ。
「そういうことがわからない?」
「うん、確かに」
「黒雪姫先輩もね」
あの彼女にしてもだというのだ。
「そういうところあるから」
「そうよね」
「最初は僕も気付かなかったよ」
「先輩は強いと思ってたのね」
「うん、弱いところなんかないってね」
そう思っていたというのだ。
「けれどそれが」
「違ってたわね」
「仮面ライダーの人達も」
ひいては彼等もだった。
「そうなんだね」
「そうね、人間なら誰でもね」
「弱い部分があるんだね」
「そうなのね」
「そしてそれを克服して」
そしてだというのだ。
「人は本当に強くなるんだな」
「若し克服出来ないと」
どうなるのか、このことは拓武が話した。
「彼みたいになるんだね」
「そうなんだな、あいつみたいに」
「なるのね」
また彼のことを思い出してそれで話すのだった。
「弱さを認めてそれを克服する」
「それができないとね」
「ああなるのね」
三人は深刻な顔で話をした、そして心に強く刻むのだった。
そうした話をして夜を過ごしていた、しかしここで。
千百合は部屋の壁にかけられている時計を見た、そのうえで春雪と拓武に対してはっとした顔になって言った。
「あっ、もう遅いから」
「ああ、そんな時間なんだ」
「早いね」
「私帰るから」
「じゃあ僕もね」
拓武もここでこう言う。
「帰るよ」
「ハル、またね」
「また明日だね」
「うん、それじゃあね」
春雪も二人に応える、そしてだった。
席を立った二人に彼自身も席を立って告げた。
「送るよ」
「悪いね、じゃあ」
「お願いね」
二人も春雪のその親切を受け取った、そしてだった。
春雪に玄関まで送ってもらい家を出た、この日はこれで終わった。
そして次の日ライダー達はまたバーストリンカー達と激しい戦闘を行った、空と陸地で激しい応酬を行い。
それからだった、オーズは今日相手をした黒雪姫にこう言った。
「君の場合はだけれど」
「はい、私の問題は」
「戦闘に関してはないよ」
それについてはというのだ。
「特にね」
「そうですか」
「ただ、さっき春雪君と一緒に戦った時ね」
「あの時ですか」
「俺も後藤さんと一緒だったけれど」
二対二の戦いだった、そうした戦闘もしたのだ。
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