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ソードアート・オンライン~黒の妖精~

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23

 
前書き
お気に入り登録20突破Thank you!!
φφφ
ふと、意識が覚醒した。
私は、まだ意識が残っているということに驚いた。
「ここは…?」
透明な板の上に私は一人でたっていた。
装備はSAOの時のまま。
右手を振ってウィンドウを出すと、最終フェイズ…なんて言う、何となく怖さを感じる文字が浮かんでいた。
これが100%になった時、私はどうなるんだろう。
考えていたその時だった。
「ーーキリア?」
暖かさと困惑が宿ったその声。
幻聴のはずが無い。
私は恐る恐る、声がした方へ振り向いた。
「…レオ…」
そこには、間違いなく、私が愛して止まないレオの姿があった。
レオが、泣きそうになりながらも両手を開いてくる。
私は駆け寄ると、ぎゅ、と抱きついた。
「ごめんね…折角守ってくれたのに、死んじゃったよ…」
「阿呆…守ってやったのに…」
私はボロボロと涙を流しながら、レオの胸に顔を埋め、泣く。
「…お兄ちゃんたちはどうしたのかな」
「探すか?」
落ち着いた私は、同時刻に消えたはずの兄と、兄を守ったアスナさんを探す。

向こう側に、小さな人影が二つ、見えた。 

 
「おにーちゃん」
目の前の兄に声をかけた。
ゆっくりと振り向いた兄とアスナさんは、私とレオをみると言った。
「キリアもレオも…」
「君たちも来ちゃったのか…」
二人は苦笑していた。
 先ほどまで、茅場と話していたのだという。
「どうなっちゃうんだろうね」
「死ぬって感覚は無いよな」
「そうね…」
「微妙な感じだな」
私たち四人は、並んで腰を下ろし、崩れゆく浮遊城を見つめた。
アスナさんの小さな声と、同じくらいの兄の声。
私とレオは、無言で寄り添う。

崩壊が目の前まで迫った。
「レオ」
「どうした?」
「またどこかで会おうね」
「約束?」
レオが小指を立てる。
私はその小指に自分の小指を絡めてから、小さく、言った。



ーーー誓いだよーーー


視界は白く輝き、人影が見えなくなり、意識が朦朧としてくる。


ちょっとの間、お別れ。


また会えると…ううん、また、会おうね。



レオ……



白く儚く、光が辺りを満たした。
 
 

 
後書き
sao、完。

コラボは 時を越えたデスゲーム で書き始めています。
是非見て下さい<(_ _)> 
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