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銀色の魔法少女

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第七話 友達

 
前書き
どうも!
何故か急にフェイトネタを思いつき、絶賛プロット作成中の水淵やややです。
どうしても投稿できなかったりした時にはこちらを投稿する予定ですが、
できればそんなことにはなりたくないです。

では、第七話、始まります。 

 
side ALL

 アリサからメールを受け取った日の翌日の昼、つまりは約束の時間になのはたちは屋上にいた。

「アリサちゃん、本当に大丈夫なの?」

 不安そうになのはが尋ねる。

「大丈夫よ! 私が昨日あれだけ念を押したんだから絶対に来る、と思う」

 途中までは自信があったアリサだったが、そう言われると不安になる。

「まあ、いざとなったら教室に乗り込めばいいし、No problem!」

「それはかなり迷惑だと思うの……」

 そんな話をしていると、屋上の扉がゆっくり開く。

「あ、なのはちゃん、アリサちゃん、来たよ」

 そう言われて二人もそちらを見る。

「………………」

 そこには、顔半分だけ出し、辺りの様子をうかがっている不審者、もとい遼の姿があった。

「!?」

 右へ左へ顔を動かし、最後になのはたちと目が合う。

 すると、一度引っ込み、十秒ほどしてからゆっくり姿を現した

「こ、こんにちみゃ!」

 口を抑えてしゃがみこむ遼。

「ちょっと、大丈夫?」

 心配してアリサたちが駆け寄る。

「舌噛んだ……」

 遼は喋りづらそうにそう答える。

「「「!?」」」

 それは偶然だった。

 涙で潤んだ瞳で彼女たちを見上げる遼は、彼女たちの目にとても可愛いらしく見えた。

 彼女たち動きが止まる。

「??????」

 遼は訳がわからず、口を抑えたまま彼女たちを交互に見つめる。

「え、えっと、まずは座ったほうが……」

「そ、そうよね、さ、こっちよ」

 すずかが言い、アリサが遼の手を引っ張り、ベンチへと連れて行く。

 …………こうして、トラブルはあったものも四人で初めて一緒に弁当を食べ始めた。

 

side 遼

 今日のご飯は全体的に辛めなピリ辛弁当。

 いつもはなんともないくらいの辛味なのに、先程の傷にしみて少し食べづらい。

 などと呑気にご飯を食べる私の横には三人の少女。

 自己紹介は先程済ませた。

 髪を両端に結んでいるのがなのは。

 髪がオレンジで、元気なアリサ。

 ゆったりしてて、いるだけで癒されそうなすずか。

 私は何度もこの名前を心の中で復唱する。

 私も一応三年間この学校に通ってはいるけれど、こんなに積極的に話しかけてきた子は初めてだった。

 話しかけてきても直ぐにどっか行ったり、遠くからこっちを見ているだけだったり、いつもそんな感じだったから私はとても驚いた。

 きっと私には友達はできない、私はそう思っていた。

「どうしたの? 遼ちゃん」

 なのはが私の顔を覗き込んでくる。

「何でもないよ、なのは」

 いけない、どうも私は考えていることが顔に出やすいタイプらしい。

 余計な雑念を捨てて、今はこの時間を楽しむ。

 私の平和な日々、新しい友達、楽しい時間、これらを邪魔するのならばたとえジュエルシードでも私は全力で排除する。

 私はそう心に強く誓った。

 

side クリム

「!!? 何か今、私以外に対する遼の好感度が急上昇したような気がします!」



side 刃

「!? 今、俺の女の子たちが寝取られたような感じが! くそ、この縄が邪魔で動けない!」

 俺は何度も強く体を揺さぶるが、教師が来るまで椅子に縛り付けられたこの体が解放されることはなかった。



side なのは

 今日はとってもいい日だったの。

 遼ちゃんとお友達になれたし、楽しくお話できた。

 アリサちゃんがあいつを縛り付けたおかげで邪魔も入らなかったし、本当にいい一日だったの。

「?」

 そこまで考えて、私は何かを忘れているような感覚に襲われる。

 ジュエルシードのことはもちろん覚えているし、遼ちゃんに兄妹がいないこともちゃんと聞いた。

 なのに何を忘れているんだろう?

 不思議に思いつつも、何を忘れているのかさっぱり分からない。

 そんなもやもやを残したまま、私は家に帰っていったの。

 彼女が、大怪我をする前のお父さんと同じ顔をしたのを気づかないフリをして。



side 遼

 夜、私は寝静まった街を駆け抜けていた。

 仮面をまとって姿を消し、目を凝らして目的のものを探していた。

 この街にまき散らされたジュエルシード、一体何個あるか分からないけれど、このままにはしておけない。

 今日、私にも友達が出来た。

 彼女たちと話すのはとても楽しかった。

 いつも以上に楽しかった。

 けど、日常と言うのものはちょっとしたトラブルで呆気なく崩れ去る。

 私は幼い頃にそれを実感した。

 私がもっと気をつけていれば。

 私がもっとちゃんと言えば。

 私がもっと本気で両親を止めていれば。

 あんな悲劇は起こらなかったはずだ。

 クリムは今でも自分を責めつづけているようだけれども、あれは彼女の責任じゃない。

 あれは最初から決まっていたこと。

 彼女が起動したら自動で発動する防御装置。

 触れたもの全てを焼き尽くす『ローゲの炎』。

 ジュエルシードも彼女も同じロストロギア、担い手次第では全てを破壊できる存在。

 私が努力するだけで危険がなくなるなら、私が頑張ればそれでいいのなら。

 私は迷わず、茨の道を進む。

 たとえ誰が邪魔をしても、

 この街の平和は私が守る。

 この街の危険は私が殺す。 
 

 
後書き
結論

遼、闇堕ち気味

ちょっと短いけれど、今回はこれでおしまい。
次回はいよいよ月村邸でフェイトちゃんの登場! 
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