DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
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第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第38話:陸海空関係なく騒ぎを起こすのが我が一族
(海上)
ウルフSIDE
「お、お前何やってんだー!!!」
ミントスを出港し西のキングレオを目指す俺達。
アリーナ姫一行を仲間に加え、優雅な船旅を満喫するハズなのだが……
若干一名のトラブルメーカーを加えただけで、船旅1日目の朝から騒動が起きるとは思ってなかった。
俺もまだまだ想像力が乏しいなぁ……
リュカさんのクオリティーに付いていけないよ。
ヤツの奇行に慣れてないシン君には騒動を収められないと思い、仕方なく俺がリュカさんの部屋へと赴く事に。
ただ、今後の為にシン君は同行させますけどね。
ヤツの生態には早く慣れてもらわないと!
さて……
我が義父の部屋の前に、ヒルタンさんに弟子入りしミントスに残ったホフマンさんと、仕事中の水夫を除く全員が集まり、事の次第を興味深そうに見学している。
俺としては大体の想像は付いてるのだけど、取り敢えずは大声を上げたマーニャさんに話を聞こうと思う。
手ぇ出すの早ーなぁ……
「マ、マーニャさん……何を朝から騒いでらっしゃるのかな?」
「な、何をって……この野郎……」
俺は惚けて尋ねながら室内を見渡す。
そこには勿論、裸の男女がベッドで重なって……
「何、朝っぱらからみんなして集まって……僕は見られても構わないけど、ミネアちゃんが……」
「あ、いえ……私も別に見られたって大丈夫ですよ。何か問題でもあるんですか姉さん?」
うわ~い、彼女は何も知らないアホっ娘だと感じてたけど、ここまで重度のアホだとは思わなかったよ!
「キ、キサマ……ミネアの純潔を汚したな!! 私の大切な妹を傷ものにしてくれたな!!」
リュカ毒に浸食されてる俺から見れば、そんなに騒ぐ事じゃないと思うんだけど……
いや……まぁ……そうなるだろうとは思ってたけど、マーニャさんからしたら一大事だよね。
「純潔……ですか、姉さん?」
「はぁ……純潔ねぇ……」
未だに重なり合っている二人は、互いに顔を見合わせ不思議そうな表情でマーニャさんを眺める。
「そうだよ! ミネアの処女を奪いやがって! ミネアには永遠を誓い合える男と……そんな男を見つけ出して幸せになってほしかったのに!」
もうここまで来ると過保護を通り越して“姉馬鹿”の領域に入ってくる。
「でも……処女じゃなかったよ。僕より先にミネアちゃんを喰っちゃった男がいるよ!」
「な……何だとぉ!!!」
天地がひっくり返らんばかりに驚きを見せるマーニャさん……かく言う俺も驚いている!
しかし驚いてばかりはいられない……
マーニャさんを初め、ミネアさん以外の全員の視線が俺に集中したのだ!
ば、馬鹿言うな。リューノに手を出した事だって困っているのに、ミネアさんに手を出すワケないだろう!
「お、お前かー!? お前が私の妹に手を出したのか-!?」
「ち、違う! 俺はそんな事してねーよ! 本人に聞けよ……」
マーニャさんに胸座を掴まれ必死で否定する俺……危うく『リューノにしか手を出してない!』と言いそうになった。
「あの……純潔や処女って何ですか?」
当のヤリマンは言葉の意味すら知りもせず、リュカさんの上から下りようとしない。
……うん。まず分離させて服を着させよう。
ウルフSIDE END
(海上)
シンSIDE
こいつ等は何を考えてるんだ?
男の方も、女の方も、一体何を考え行動しているんだろうか?
田舎で育った俺には理解が出来ません。
大勢の視線が集まっているのに、気にする事なく服を着る二人……
当たり前の様にミネアさんの美体に視線が行く……と思いきや、リュカさんの身体の凄さが際立って、美女に目が行かなくなる!!
何が凄いって……
その筋肉は勿論だが、体中に刻み込まれた古傷の多さに目を奪われる!
幼少期から冒険に明け暮れた人物でも、あれ程の古傷は残らないだろう……
「さて……ミネアさん。お願いだから俺の無実を証明して下さい! 貴女と初めて○○○したのは何処の誰ですか?」
俺がリュカさんの古傷に目を奪われていると、何時の間にやら美女は服を着込み、容疑者ウルフさんが無実を切望しておりました。
「○○○……ですか? それって……「さっきアンタがリュカさんとやってた事だよ!」
カマトトもここまで来れば凄い事だが、彼女のアレは天然だろう。
見た目と違って姉の方が常識的だし……
「先程の事……ですか?」
「もっと具体的に言うと、男の○○○を女の○○○に○○○し、○○○を○○○に出す行為の事! 男女が互いを使って快楽を得る行為だよ!」
ギャラリー(特にリューノちゃんやリューラさんの様な子供が)居る前で、恥や外聞を捨てて叫ぶウルフさん。
「それでしたら……モンバーバラ劇場の座長さんとですね」
「はぁ~!? 何であのオヤジとヤっちゃってんのよ!?」
必死なウルフさんとマーニャさんに睨まれているのに、何時もと変わらぬオットリ加減で説明するミネアさん。
もうマーニャさんの動揺は止まらない。
この後もオットリと説明するミネアさんだが、パニック状態のマーニャさんが暴れ出し話が進みません。
なので、大まかな内容を説明します。
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過保護なマーニャさんに育てられたミネアさんは、性の知識を得る事のないまま美女へと成長致しました。
そして一時的だが身を寄せていた劇場の座長に、『うちの劇場で働きたいのなら、座長の俺にサービスするのが習わしなのだが、君のお姉さんはそれが出来なくてねぇ……代わりに妹の君がすれば、お姉さんをここで働かせてあげてもいいよ』と言われた為、よく分からないまま初めてを経験したそうです。
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「はぁ~……世の中にはクズな野郎も居たもんだ!」
「キサマが言うな! キサマも妹を誑かしたクズだろう!」
「ちゃんと口説いたもん! 僕は意味の分かってないミネアちゃんに内容を説明して、ちゃんと口説いてから中出ししたもん!」
「な、中……ふざけんなー!!!」
あぁ……またマーニャさんが騒ぎ出した……
「そうですよ姉さん。リュカさんは『気持ち良いから、僕の部屋でエッチしよ』って説明してくれましたよ! 本当に気持ち良かったんですよ……座長さんや酒場のゴランデさん達とは違って、本当に気持ち良かったんですよ」
「ゴ、ゴランデ達って……酒場で働くアホタレ連中の事か!?」
「はい。皆さんと一緒に○○○しましたけど、全然気持ち良くなかったんです。でもリュカさんは本当に気持ち良いんです! 姉さんも一緒にどうですか?」
何も知らないと言う事は恐ろしい……
ゴランデと言うのが誰の事かは判らないけど、ミネアさんの発言は間違いなく乱交を表しているだろう。
聞いてて想像し、恥ずかしながら勃ってしまいました。
シンSIDE END
後書き
ある意味、伝統の一戦ですね。
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