ヘタリア大帝国
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TURN77 虚脱状態その八
「一肌でも二肌でも脱ぐわよ」
「俺もね」
イタリアも名乗り出る。
「手伝わせてよ」
「おい、御前もかよ」
「だって俺レーティアさんには色々お世話になってるから」
レーティアはイタリアを色々と支えてきた、そのことに感謝しているのだ。
「だからね」
「それでなんだ」
「そう、俺も入れてよ」
こうイタリアも言うのだった。
「あの人の為に頑張るから」
「じゃあ三人でやるか」
「ユーリちゃんにも声をかけよう」
ムッチリーニは彼女のことも忘れていない。
「四人で焼こうね」
「ああ、そうするか」
こうしてイタリンの四人でピザを焼きそれを食べてもらってレーティアの気を晴らすことにした、そうした話をしてだった。
四人はスパゲティを食べていた、イタリアはムッチリーニが作ったそのイカ墨のスパゲティを食べてこんなことも言った。
「これ日本の烏賊だよね」
「ええ、そうよ」
それを使ったというのだ。
「勿論トマトと大蒜もね」
「全部日本のなんだ」
「パスタもだけれどね」
「オリーブもだよね」
「勿論よ。チーズもね」
とにかく全て日本のものだというのだ。
「日本帝国産よ」
「日本もこんな美味しいんだ」
「そもそも統領さん料理上手だけれどな」
ロマーノはムッチリーニの料理の上についても言う。
「けれど素材も確かにな」
「いいよね」
「ああ、かなりな」
スパゲティにオリーブオイルを絡ませてそこからトマトとガーリック、烏賊を焼いて唐辛子と胡椒、塩で味つけをしたものをかける。それから熱したイカ墨をかけたものだ。
それを食べてからこう言うロマーノだった。
「日本もいいな」
「そうだよね、美味しいよ」
「エイリスなんかにいられるかよ」
食事がまずいといえばやはりこの国だった。
「美味いものがないと生きていけるか」
「あと音楽もね」
「あっ、リートも持っていかないとね」
ムッチリーニはこれもだと言った。
「音楽も欠かせないから」
「だよね。総統さん音楽も好きだし」
このことはイタリアも知っている。
「それじゃあね」
「全部持って行ってね」
「あの人を励まそう」
三人もレーティアのことを真剣に想っていた、そのうえでユーリと合流してリートとピザの食材を持ってレーティアのところに向かった。
東郷はユーリから話を聞いた。
「駄目だったんだな」
「残念ですが」
ユーリも無念の顔で答える。
「あの方は統領や祖国殿のお誘いにも」
「確かあの人はイタリン好きだよな」
「かなり贔屓にしてもらっています」
ドクツ人であるならばレーティアもまた然りである。
「我々の誘いなら普段は、なのですが」
「そうか、厄介だな」
「今はオーストリア殿が行かれてお菓子とピアノを出されていますが」
「それでもだな」
「無理かと」
レーティアが生まれた国からのことであってもだというのだ。
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