なのは一途のはずがどうしてこうなった?
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外伝エピソード03
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DSAA、ディメンジョン・スポーツ・アクティビティ・アソシエイションの略称である。
次元世界のスポーツ競技として、公式魔法戦競技会をDSAAが開催するのだ。
全管理世界の10歳~19歳の魔導師が参加可能。
参加資格として、安全の為にCLASS3以上のデバイスを所有し装備する必要がある。
地区予選があり、地区代表が決まった後は、ミッドチルダ中央部17区から20人の代表と前回の都市本戦優勝者の21人で都市本戦を行う。
その後、都市選抜で世界代表を決め選抜優勝者で世界代表戦を行うというものである。
一方で、ルールや選抜方法は全く同じで「エブリワン・オール・チャンピオンシップ」もある。
別名「誰が一番強いか決めようぜ魔法競技会」というふざけた名称の大会だが参加者は多い。
19歳以下は安全の為にCLASS3以上のデバイスを所有し装備する必要があるが誰でも参加可能である。
そう、誰でも参加可能なのだ。
受刑者でも可能であるが時空管理局の監視があるし、普段の素行が良くなければ参加はできないという条件が付く。
自分の年齢を考えずに三提督が参加したこともある大会だ。
優勝者には「次元世界最強」の名誉が送られる。
この2つ以外の大会にミウラ・ケイタは出場して優勝を勝ち取っている。
1つは年齢制限に引っかかり、もう1つは管理局員が多く出場しているので参加しないスタンスを取っている。
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DSAAと時空管理局は繋がりがある。
優秀な人材を見つける場として公式魔法戦競技会は最適である。
時空管理局から審判、医療、試合運営などの協力者を出して間近で優秀な人材を見つけるという仕事がある。
優秀な人材を見極めるのには卓越した観察力が必要になってくる。
観察力は今の実力を見るのに必要である。また、将来的にどこまで伸びしろがあるかも見極める事も重要なことであり、所謂引き抜き、青田買いを行う管理局員は熟練かつ成熟した人材が派遣される。
ミウラ・ケイタは過去に何回か公式魔法戦競技会の審判兼スカウト役としてこの仕事を行った事がある。
彼は多くの実力者を見ると同時に、様々な戦闘方法を見る事により、こっそりとその技を盗み出しては時空管理局の訓練に組み込む事がある。
また、娘であるミウラ・ヴィヴィオとの訓練で負けないようにと盗み出した技を徐々に自分のモノにして親と子の実力差を広げている汚い大人である。
しかし、ミウラ・ケイタの修めている武術は多くの武術の良いとこ取りであり、ミッド式、ベルカ式とも違う、言うなればミウラ・ケイタ式武術となっていた。
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「――アインハルト・ストラトス参りました」
ミウラ・ケイタさんの娘、聖王の血を引くミウラ・ヴィヴィオさんとの出会いだ。
余り期待するなとミウラ・ケイタさんから言われていたが、否が応でも期待はある。
「ミッド式のストライクアーツをやってます。ミウラ・ヴィヴィオです」
「ベルカ古流武術、アインハルト・ストラトスです」
小さな手、脆そうな体。
だけど、その瞳の彩色は私の記憶に焼き付いた間違うはずもない聖王女の証だ。
――諸王戦乱の時代、武技において最強を誇った王女、オリヴィエ・ゼーゲブレヒト。
後の『最後のゆりかごの聖王』かつて、『覇王イングヴァルト』は彼女に勝利することができなかった。
それが私の中にある記憶。
弱ったせいで王女を救えなかった王の記憶。
王女を救う。それが私の記憶にある『彼』の悲願。
私の全てをぶつけて良い相手――。
まっすぐなヴィヴィオさんは、私が全てをぶつけて良い相手とは違った。
ヴィヴィオさんとスパーリングを行ったが、私の拳を向けて良い相手じゃなかったと思う。
強くなる。
できればミウラ・ケイタさんとまた手合わせしたかった。
再戦を申し込まれた。その時に、ヴィヴィオさんが、
「今度はパパの前で良い所見せるから再戦を楽しみにしてるね」
と言ったのだ。
つまりは、あの人が来る。
私は再戦を承諾した。
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ミウラ・ヴィヴィオはJS事件の時の強さはない。
古代ベルカ王族の持つ固有スキルである聖王の鎧を失い、4年間も平穏な日々を送っており魔法やストライクアーツは最近になって学び始めている。
過去、ミウラ・ケイタと戦った時の記憶は薄れておりヴィヴィオ自身も昔の大切な思い出と言っている。
ミウラ・ケイタはミウラ・ヴィヴィオと訓練をするが極めて基本的なものばかりである。
ストライクアーツはノーヴェに任せて、魔法の方は殆ど学校に任せている。
それらを彼が見て劣っている部分を伸ばして平均化する。
過去、機動六課の教育方針のあえて特定方向に偏らせないという方針で娘を教育しているのだ。
将来、どんな方向に向かっても良いように、と親としての考えがあった。
それでも月に一度はスパーリングを行い、娘の成長を確かめる子煩悩な親であった。
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親と子。
娘と父。
配点:(成長)
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