インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才
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武器の下に自由と平等の世界の正体
俺は虎鉄さん達と分かれ、実家に帰って両親に一発ずつ頬を打たれ、抱きしめられた。その後、刀奈の家に行き12席の間で当主達と会合を始めた。満月さんと水月も打たれていた。
「お久しぶりです。前当主、更識大和様」
「三年振りか、神倉真理、鬼灯兄弟」
大和さんは笑いながら話してくるが、実は怒ってるな。他の当主達もすごい殺気立ってるし。
「ジークフリード社を立ち上げて、普通の武器より威力の高いジークフリードブランドの武器を売っているのに自由と平等の世界を造ろうとしている理由を私達は聞きたいのだが、話くれないか?真理君」
「もちろんです。それに、更識家現当主更識楯無と話すと約束しています」
刀奈は大和さんの隣で嬉しそうな顔でこっちを見ている。
「では、話します。私が造ろうとしている、『武器の下に自由と平等の世界』は、戦争中の劣勢な国に武器を売り、戦力を上げ、敵との戦力を平等にして冷戦状態に持ち込むことです」
「つまり君は、平等の戦力にして、睨めっこ状態にし、戦闘を一時的に止めるとゆうことか」
「ハイ。そして、そのあいだに戦争の理由を消して、戦闘を終わらせるんです。そうすれば、戦力は上がったままで、戦う理由も無くなる。それはチンピラやマフィアなども同じようにすれば良いこと」
俺がそう言うと、当主達は苦い顔をして考え始めた。俺はある言葉を付け足した。
「鷹継は死ね前にこう言ってました。『俺はただ力がなかっただけだ。けどお前には力がある。他人に力を与えることが出来る。その力、誰かの為に使え』と、俺はその言葉を聞きここまで来たのです」
「けど、それを続いていたら、アナタは恨まれ続ける。そんな、狂気の道を進むの?」
先まで黙っていた刀奈が真剣な顔で聞いてきた。
「ああ、これは俺が自分で望んだ道だ。それに『武の道、踏み間違えれば、修羅の道』俺はもう正しい道には居ないんです」
俺がそう言うと大和さんが口を開いた。
「それだけ、聞ければ十分だよ真理君。さぁ、これから例年通りのお盆会だ!皆準備を始めよう!」
お盆会。更識家と従者の家がお盆に毎年合同でやる飲み会で、毎年行われる。大和さんのその言葉に当主達は殺気を解いて、部屋を出ていった。俺がそれに呆気を取られていると、大和さんが俺達の前に来て、
「真理君、君のそれは修羅の道でも狂気の道じゃないよ。それをよく考えるんだ。そんだろ、満月君、水月君」
「そうですね」
「ボクもそう思います」
「それに君は娘の許嫁だ。あまり、刀奈を悲しませないでくれ」
大和さんはそう言って、刀奈を連れて部屋を出ていった。刀奈はこっちを見て微笑んできた。満月さん達も先に部屋を出て行って、俺一人部屋に残されてしまった。俺が部屋を出ると、神倉義正、俺の父さんが腕組みながら待っていた。
「まったく、お前はいつまで経っても世話の焼ける息子だ。俺が昔教えてやった言葉を使うなよ」
「うるせえ」
「ほら、帰って、支度するぞ」
父さんはそう言いながら、俺の背中を叩いた。それが懐かしくて、俺は嬉しかった。
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