ヘタリア大帝国
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TURN75 ベルリン講和会議その四
「一切」
「それで親衛隊長として出て来たのよね」
「その親衛隊も急に結成されています」
「結構大きな組織だったのにね」
「カテーリングラードで戦死した筈が北欧方面から戻ってきてもいますし」
ソビエトにとってもこのことは不思議なことだった。
「あの大艦隊に大怪獣といい」
「おかしなことだらけの人だね」
「怪しい人物であることは確かです」
ゲーペはこのことは断言した。
「決して信用はできません」
「ううん、じゃあお友達にはなれないね」
ロシアはカテーリンの右隣で首を捻ってこう言った。
「ちょっとね」
「そうですね。そうした怪しい方ですと」
ロシア妹も兄に続いて言う。
「そうした間柄になることはやはり」
「止めた方がいいよね」
「私もそう思います」
ロシア妹はかなり警戒する感じだった。
「手を結ぶにしましても」
「絶対に信用しないから」
カテーリンもこのことは最初から決めていた。
「怪しい人とは親しくしたら駄目だからね」
「怪しい人は通報だからね」
ミーリャはソビエトの法律を出した。
「そういうことだからね」
「そう、今は同じ連合国だけれど」
それでもだというのだ。
「太平洋諸国を懲らしめたら次はどっちかだから」
「エイリスとドイツだよね」
「そう、どちらかを懲らしめるから」
カテーリンはこうロシアに話した。やはり怒った顔である。
「あのヒムラーって新しい総統もね」
「やっつけるんだね」
「後でね。けれど今は違うから」
カテーリンは今は国益を優先させていた。そのうえでの言葉だった。
「同じ連合国よ」
「思えば連合国の顔触れも変わりましたね」
ロシア妹はふとこのことを口に出した。
「私達やエイリスはそのままですが」
「フランス君は本土が回復しても向こうにいるし」
ロシアは彼のことから話した。
「ガメリカと中帝国は枢軸にいったからね」
「その代わりにドクツとイタリンが入るのよね」
ミーリャはそのドクツともう一国の名前を出した。
「そうなるのよね」
「その通りです。それが新たな連合国です」
ゲーペはここでまた機械的な声で答えた。
「四国を軸として構成されます」
「他には欧州の国も全部入るって聞いたけれど」
「亡命しているアイスランドと中立国以外は」
欧州にはスイスやリヒテンシュタイン、スペインといった中立国も存在している。
「参加することになります」
「顔触れは賑やかになったかな」
「そうかと」
「だったらいいかな」
ミーリャはゲーペの話を聞いて少し無邪気な感じで感想を述べた。
「今度の連合国で」
「僕正直アメリカ君と中国君嫌いなんだよね」
ロシアが言う。
「だからいいんじゃないかな」
「祖国さん前からそうだよね」
「イギリス君もだけれどね」
ロシアは彼も嫌っている。
「だから今度の連合国の方がいいかなって思うんだ」
「祖国さんって人の好き嫌い激しいの?」
ミーリャは顔を少し俯けさせてぽつりとした感じで言う自身の祖国に尋ねた。
「前から思ってたけれど」
「別にそんなつもりはないけれど」
「何か大きい国好きじゃないよね」
ガメリカも中帝国もだ。
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