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ヘタリア大帝国

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TURN72 レーティア救出その七

「ムッチリーニ=ベニス統領ですか」
「ええ、そうよ」
 まさにその彼女だった。
「今ローマのご自身の別荘に軟禁されているけれど」
「その様ですね」
「正直エイリスもどうでもいいという感じだからね」
 イタリンには何処までも適当なエイリスだった。
「殆ど放置されてるから」
「共に日本に来て頂くのですね」
「そうしたいけれどどうかしら」
「確かに。ベルリンを出てから敵軍は来た時よりもさらに減っています」
 数にして三分の一程度になっている。
「そのこともあってですか」
「ええ、いけると思うから」
「敵がいなければ本当にいいですが」
「いや、これがマジでいないんだよ」
 プロイセンが出て来て左の人差し指を立ててエルミーに話す。
「イギリスもあいつの妹もイタちゃん達はどうでもいいと思ってるだろ、昔から」
「嫌ってはいませんがあからさまに警戒していませんね」
「だからあの統領さんのところにはイタちゃん達もいるけれどな」
「警戒はしていませんか」
「ああ、全くな」
 何一つとしてだというのだ。
「凄い適当だぜ」
「それもある意味凄いですが」
 敵国であっても警戒されないイタリンが凄いというのだ。
「しかし。ベニス統領は実は中々優れた資質の方ですし」
「あと実はイタちゃんとロマーノも普通に指揮値いいからな」
「えっ、そうなのですか!?」
 このことはエルミーも知らなかった、プロイセンの言葉に目を丸くさせて応えた。
「イタリアさん達は戦えたのですが」
「確かに臆病だけれど艦隊指揮は結構出来るんだよ」
「そうだったのですか」
「そうだよ。だから日本帝国に行くのならイあの統領さんとイタちゃん達も連れて行こうな」
「わかりました。それでは」
 エルミーはプロイセンにも言われてそれで頷いた、こうしてムッチリーニやイタリア達のところにも行くことになった。
 その中でプロイセンは笑ってドイツにこう言った。
「相棒もそれでいいだろ」
「イタリア達もか」
「ああ、イタちゃん達もいてくれたら楽しくなるぜ」
「確実にこの艦内でパスタを欲しいとか言うが」
「そうだろうな」
 プロイセンはこのことについても笑って言う。
「イタちゃん美食家だからな」
「そういう問題ではないが」
「相棒はいつもイタちゃん達に厳しいな」
「相棒が甘過ぎるのだ」
「俺は普通に接してるだけだよ」
「そうは思えないがな」
 ドイツにしてみればプロイセンはイタリア達に甘過ぎる、そしてそれはグレシアも同じでこう日本達に言っていた。
「イタリア君達も来てくれたら賑やかになるわね」
「はい、確かに」
 日本もグレシアのその言葉に頷いて答える。
「イタリア君達は陽気ですから」
「楽しみね。場がさらに賑やかになるから」
「私もそう思います」
「レーティアもイタリンが好きなのよね」
「そのお話は私も聞いています」
「スパゲティも好きだし」
 レーティアの好物の一つだ。
「イタリア君達には色々と手助けもしてるしね」
「ドクツは昔からそうですね」
「元々神聖ローマ帝国だったから」
 ドクツとイタリンの関係はそこからなのだ。
「だからね」
「それで、ですよね」
「そうなのよ。さて、イタリア君達が来たら」
 グレシアは狭い潜水艦の艦内の中の相変わらず鍾乳洞の様にぶら下がっているソーセージやベーコンを見ながら言った。
「食生活もよくなるわね」
「何でドクツの料理はあんなに辛くないんだぜ」
 韓国はそこが甚だ不満だった。
「唐辛子が足りないにも程があるんだぜ」
「そういう貴方は韓国さんね」
「そうなんだぜ。銀河の全ての起源なんだぜ」
「ううん、噂通りの国ね」
 グレシアは韓国とはじめて会ったのだがすぐにこう思うことになった。 
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