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インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才

作者:マンモス
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スカウト

Side:真理

「ねぇ、真理、相談があるの」

「なんだ?」

相談とは珍しい。編み物とシスコンを除いたら完璧超人の刀奈が相談したいことがあるとは。ちなみに今の俺達の状態は、端から見たらお似合いのカップルのように手を繋いでいる。

「今みたいに2人っきりの時は刀奈って呼んで良いけど、他に誰かいる時は、楯無って呼んで。」

「分かった…何驚いてるんだ?」

俺の返した言葉に驚いた顔をした刀奈は持っていた扇子を広げた。そこには『驚愕』とゆう言葉が書いてあった。

「だってそこは、俺は愛する人を襲名した名では呼べない!って言う所でしょ!」

「俺は、そんな恥ずかしいことは言わない!それに好きな奴が困っている顔は好きだけど、嫌がっている顔は見たくないからな!」

「今、その恥ずかしいこと普通に言ったわよ!…まぁ、私はアナタのそうゆうところも好きだけど」

顔を赤く染めながら、こっちをチラチラ見てくる刀奈はすごく可愛い。…いかん、何か話題を変えなければ!

「ところで他に相談はないか?」

「いや、まぁ…有ることあるだけど」

なんだ、歯切れの悪い顔をしながら、横向いちゃったよ。

「まあいいさ、何か相談したいことがあるときに教えてくれ」

「ありがとう」

刀奈は微笑みながら、返事を返した。
俺達は満月さん達がいる場所まで歩いた。待ち合わせの場所が近いので刀奈と手を離して歩いたが刀奈との距離が近い気がする。

「真理、ようやく来たか」

「何を話していたのですか二人とも?」

満月さんと虚さんが興味深々な顔で聞いてくる。たぶん、内容を分かったうえで聞いて来てるんだろうな。

「別に何も、ただの世間話だけだよ」

「そうよ、ただ付き合うことになって、2人っきりの時は刀奈って呼んでくれることになっただけよ!」

「お前、全部ばらしてるぞ」

俺がツッコミを入れると、三人とも面白そうな顔で笑っていた。

「良かったじゃないか真理。ヨリを戻せて。」

「お嬢様も念願の夢を叶えられましたね!」

「おめでとうございます。社長、更識生徒会長。」

三人が俺達に祝福の言葉をかけた後、俺と刀奈はメアドと電話番号を交換した後別れた。あっちも仕事で忙しいらしい。こっちも仕事をしなければならない。

「モニカさん、シャルル・デュノアの居場所を見つけましたか?」

俺はさっきモニカさんに命じておいて、今回のスカウト対象のシャルル・デュノアの居場所と経歴を探させていた。

「ハイ。今は、織斑一夏の付き添いで保健室にいるそうです。……それと社長。」

「何ですかモニカさん?」

「シャルル・デュノアの経歴を探ったら、シャルル・デュノアは、デュノア社社長の愛人の娘、シャルロット・デュノアとゆうことが分かりました。」

「真理の読みどうり、やっぱり女だったな、てゆうか、愛人の娘ってひどいな」

「その他にも、シャルロット・デュノアはジークフリード社付属の教会の
神父長、オーギュスト神父の姪だと判明しました。」

ジークフリード社は戦闘地帯や非人道的組織にいた子供達を引き取り、自立出来る年になるまで教育する、ジークフリード社が作った教会付きの学校がある。オーギュスト神父はその学校の校長兼神父長している。

「オーギュスト神父の姪か、じゃあ二年前の“あの事件”の」

「満月さん、止めましょう。昔の話は、それにもう保健室の前ですし、」

俺達は保健室の扉を開け中に入ると、織斑、デュノアの他に女子が三人いた。


「初めましてだな。俺は神倉真理、ジークフリード社の代表取締役をしている。」

「お前はあの時の!」

織斑は怒った顔で睨んでくるが、俺はそんなの無視して言葉を続ける。

「シャルル・デュノア君、君をスカウトしに来たんだ。どうだいうちの会社のテストパイロットをやってみないか?」

「「えっ!」」

デュノアが驚くは分かるが、なぜ他の奴まで驚く?

「普通は、ここにいる一夏をスカウトするはずでしょ?」

ツインテールの女子が生意気な口調で聞いてくる。理由を教えてやってもいいか

「いやなに、試合を見てあの4人の中で一番いい技術をしているからスカウトしに来ただけだ。俺は珍しさより技術力で人を選ぶ派なんだ。」

俺が理由を説明すると、デュノアが

「話だけなら聞きます」

「分かった。ならここじゃだめだな、他にも人がいるから話が出来ない」

俺はそう言ってデュノアを連れて部屋を出て話ができる場所まで来た。

「さて、ここまでくれば、会話聞かれる心配はないな、なぁシャルロット・デュノア」

「っ!」

本名を言われ驚いているが、デュノアは真剣な顔をした。

「どうして、その名前を」

「ジークフリード社の情報網を舐めないでくれよ。他にも知ってるぞ、君が愛人の娘ってことも分かっている」

「それをネタにデュノア社の情報を盗んでこいと脅すんですか?」

「まさか。言ったろ、俺はスカウトしに来たって、そんな脅迫する訳ないだろ」

「信用出来ません。あなたが裏でしていることを知らないとでも」

デュノア社のおっさんか、自分がやってること隠す下手なのに他人がやってること調べるのは得意なんだな。

「信用出来ないないならそれでいい。だが、コレは商談。君に取ってメリットの有るものを用意する準備がある」

「メリットの有るもの?それはお金とかですか?」

デュノアが不可解そうに聞いてくる。

「君の居場所を与えてやる!君が実家で居場所が無いように俺が居場所を用意してやる」

デュノアは俺の言葉に驚いた顔しているが、真剣な顔をして意外な言葉を放った。

「……確かに僕は居場所が欲しかった。けどもういいんです。」

「君はもう居場所を手に入れる努力を諦めたってことか」

俺が少し苛立ちを込めて言うと、

「違います。僕は居場所を見つけたんです。この学園、そして、居場所をくれた一夏がいるから!」

「織斑がくれた?」

俺が不思議そうに聞くと、

「ハイ。僕の正体と事情がバレた時、一夏はここにいろって言ってくれたんです。だから、僕は一夏の元にいたい。彼の隣に居たいです。」  

俺は両手に出して、ヤレヤレとジャスチャーした。

「まさか、あんな甘ちゃんに先を越されるとはな。モニカさん、満月さん帰りましょう。…気が変わったらいつでも来てくれその時は歓迎するよ」

「ハイ。その時はよろしくお願いします!」

俺達は互いに背を向けてその場を去った。

















 
 

 
後書き
ちなみにシャルロットの叔父さんでだしたオーギュスト神父のオーギュストはフランスの芸術家オーギュスト・ロダンから取りました。

 
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