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IS《インフィニット・ストラトス》 ~死神の序曲~

作者:CDS
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本編
  拗れる人間関係

 
前書き

すいません、大分遅れました。

今週はレポートに追われたあげくに熱を出したりして本当に書く暇がありませんでした。

何とか仕上げたのでどぞ!

 

 

~レイside~

色々騒動があった翌日の朝、僕は一夏と向かい合っていた。


「一夏、昨日は殴ってゴメンね。殴るのはやり過ぎたよ」


僕がそう言って謝ると一夏は「いやいやいや、俺の方が鈴を泣かせちまったし怜が怒るのもしょうがねえよ。こちらこそすまん!」と言って謝られた。

そして謝り合った後に互いに笑いあった。

まあ鈴ちゃんに謝ることは決定事項なので念を入れたけど。

その後僕はその後に弁当を作ってから一夏と一緒に教室に向かった。

そしてその日の放課後、僕は食堂で鈴ちゃんと二人で会っていた。


「それで鈴ちゃん、今日は何でこそこそするだけで何も行動を起こさなかったの?」

「そりゃあ私だってストレートにいかなかったのは悪かったわよ。でも察しないバカ一夏が悪いんじゃない。だから私は一夏が謝ってくるまで行動しないことにしたのよ」


それを聞いて僕は溜め息をついて意見を言わせてもらう。


「それでも良いけど何でこそこそしてるの?しかも昼休みに思いっきり一夏を避けてどっかに行ってしまったでしょ?例え一夏が謝る気でもそんなことしてたら謝れないと思うけど」

「うっ!仕方ないじゃない、顔合わせたら何となく気まずいんだもん!」


そう言って鈴ちゃんはそっぽを向いてしまった。

何て言ったら良いんだろう?

鈴ちゃんって結構子供っぽい?


「何よ、ニヤニヤして。どうせ子供っぽいとか思ってるんでしょ!怜の方が見た目的にどう見たって体型が子供じゃない!」

「良いよ好きなだけ言ってよ。子供体型ってどちらかと言うと便利だから気にしないし」


僕がそう言ったら鈴ちゃんはボソッと「…怜に口で勝つのは無理なのかしら…」とか言っていた。

バッチリ聞こえてるんだけどね~。

言ったら言ったで拗ねるから止めときますか。


「まあ一夏の話は置いといて、どうなの?二組の方は?」

「何がよ?」

「クラス代表戦での盛り上がり具合だよ」


僕がそう言うと「あー!」と頭を掻き始めた。

どうしたんだろ?


「二組の女子達の殆どは一夏を応援するらしいわ。はぁ~、何よこのアウェー感は…」


僕はそれを聞いて苦笑いで返した。


「それはぼやきたくもなるよね~」

「そういうわけだから怜、今から私を鈴お姉ちゃんって言って慰めなさい」

「え?」


いや、ちょっと待とう。

それはおかしくないかな?

よし、さっきまでの話を整理しよう。

『一夏の話→二組の話→鈴ちゃんから鈴お姉ちゃんと呼んでとお願いされる』

いや、絶対おかしいよ!

話の辻褄どころか理解も出来ないんだけど !?


「鈴ちゃん、話が理解出来ないんだけど?」

「鈴ちゃんじゃなくてお姉ちゃんと言って。さあ早く!」


何故こんなにせびるんだ鈴ちゃんは?

まあ別に呼び方くらい良いかな。


「はあ、分かったよ。鈴お姉ちゃん」

「うん、やっぱりこっちのがしっくり来るわ」


何がしっくり来るんだよ?


「私は一人っ子だったからさ。ずっと妹とか欲しかったのよ。だから怜にそう呼んで癒されようかと思ったんだけど正解だったわ!……蘭は大きくなってから呼んでくれないしね……」

「私には理解しかねるけどね鈴お姉ちゃんの考えは」


僕はその後も鈴ちゃんをお姉ちゃんと呼ばなくてはいけなくなった以外は他愛のない話をしてから部屋に戻った。

一夏はいつ鈴お姉ちゃんに謝るかな?

というか鈴お姉ちゃんがこそこそしてたら謝れないか。

さてさて、色々と楽しみだねぇ♪

~レイsideout~










~一夏side~

五月になり、鈴を怒らせてから数週間が足った。

俺は謝ろうと鈴に話しかけようとするんだが思いっきり避けられていた。

反面、怜は鈴と仲良くしているらしい。

何かイラッとするのは何故だろうか?

まあ今日も放課後にいつも通り箒とセシリアから教えてもらってからピットに引き上げたら鈴と怜が二人で待っていた。

それを見て箒とセシリアが反応して喋りだした。


「怜は良いとして、貴様!何故ここにいる!」

「そうですわ!部外者は立ち去ってくださいな!」


おおぅ、二人とも何故かおかんむりだ。

鈴はそれを鼻で笑い喋り出す。


「部外者じゃないわよ。私は一夏の関係者よ?邪魔者はアンタ達よ!」

「な、何を!」

「ゆ、許せませんわ!」


鈴の発言に二人はぶちギレて手を上げようとしたが怜が冷静に止めた。

…怜が冷静に……オヤジギャグじゃないぞ?


「まあまあ二人とも落ち着いて。鈴お姉ちゃんも口が悪いよ?」

「ゴメンゴメン。悪かったわ怜」

「私より二人に謝りなよ鈴お姉ちゃん」

「分かったわよ。悪かったわね。……て、何みんな固まってんのよ?」

「「お姉ちゃんー!?」」


箒やセシリアもとても驚いていたが俺は口を開けたまま唖然としていた。

そして俺は正気に戻ると怜に詰め寄り肩をつかんで揺さぶりながら話しかける。


「どうして鈴をお姉ちゃんなんか呼んでるんだよ怜!」

「ちょっ!揺さぶらないで~!まずは落ち着いてよ一夏~!」


怜が何か言っていたが俺は混乱しながらだったので「何て言ってんだよ怜ー!」と言ってずっと揺さぶっていた。

箒とセシリア、鈴から止められるまで俺はずっと怜を揺さぶっていた為に怜はヨロヨロとピットに設置してあるベンチまで行くと「…みゅ~…」と言ってそのまま横に倒れた。

可愛いと思い抱きつきかけたのを自制心で何とか抑えてから鈴と話した。

鈴曰く「私が落ち込んでいたらお姉ちゃんって言って慰めてくれた」らしい。

実にうらやま……ゲフンゲフンッ!けしからん!


「で、一夏。あれから結構足ったけど反省した?」

「ああ、まあ悪かったよ。約束ちゃんと思い出せなくて。だけど鈴は何で避けてたんだよ?謝ろうと思っていたのに全然謝れなかったんだぜ俺」


俺がそう言うと顔を赤くしてモジモジし出した。

そしてモジモジを止めたかと思うと顔が赤いまま俺に怒鳴る。


「私が避けてても走って追いかけて謝るくらいしなさいよ!」

「はいはい、悪うござんした。そう言えば約束だけと本当は何だったんだ?あれじゃないんだろ?」

「それくらい自分で考えなさいよバカ!」


こっちが下手に出てるのにいい気になるなよな。

ったく、自分で考えなさいって言われてもなぁ。

分からんものは分からんっての。


「考えても分からないから説明してくれよ」

「せ、説明なんて出来るわけないでしょうが!」


顔を真っ赤にして怒鳴る鈴。

それなら俺だって考えがある。


「じゃあこうしようぜ。来週のクラス対抗戦(リーグマッチ)、そこで勝ったら負けた方が何でも実行可能な範囲で言うことを聞かせられるっていうルールだ。まあ俺はさっきの説明をしてもらうにするがな。それとも鈴には無理なお願いだったか?」


そう挑発すると鈴は簡単に乗ってきた。


「何が無理なお願いよ!やってやろうじゃない!あんたこそ覚悟しなさいよ!」

「はいはい、まあ勝つのは俺だけどな」

「きー!絶対にやっつけてやるわよ!この朴念仁!間抜け!アホ!オタンコナス!」


プチッ。


「うるさい、貧乳」


あ、しまった。

ドガァァァァァァンッ!

爆発音がした後に部屋全体が微かに揺れた。

鈴を見たら右腕に部分的にISを展開していた。


「言ったわね一夏……言ってはならないことを!」


ISのアーマーに多少電撃が走っていた。

ヤベェ、鈴が完璧にキレてる。


「悪い。今のは俺が悪かったよな。すまん」

「何が今の『は』よ!今の『も』でしょうが!許そうかと思っていたけど絶対に許さない。全力で叩きのめしてあげるから楽しみにしてなさい!」


そう言うと怒ったまま鈴はピットを出ていった。

悪いことしたなぁ…。

俺がそう思っていると後ろから肩を掴まれる。

あれ?何かデジャブ?

そう思ったら今回は殴り飛ばされなくて振り向かされた後に腕を掴まれて投げ飛ばされた。

箒やセシリアがいるからか怜の顔は笑顔だが目は冷ややかで俺を見ていた。


「反省したと思ったらまた今回のようなことを起こすなんて学習能力ないのかな?もういいや。私、ちょっとしばらくの間部屋を出るから。鈴お姉ちゃんのところで寝かせてもらうよ。じゃあね一夏」


そう言った後にピットから出ていった。

俺は何故か頭の中が真っ白になったが理由は分からなかった。

~一夏sideout~

 
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