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ソードアートオンライン VIRUS

作者:暗黒少年
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氷の剣士

 
前書き
久しぶりの投稿、そして相変わらずのgdgd 

 
 リクヤたちと別れを告げたゲツガは壁をすり抜けてから暗い道をただチケットを頼りにまっすぐ進んでいる。

「しっかし、こんなことがあるなんてな」

 こんなこととは並行世界に言ったことである。よくなんかの話ではある話しだが現実、しかも自分自身に起こることなんてまさに奇跡だろう。しかし、だがよくよく考えると帰れなくなるというリスクもあったことに気付いてぞっとする。

 そんなことを考えながら進んでいるとようやくチケット以外の光が見えてきた。

「おっ、ようやく出口が見えてきたな。帰ったらこのことをキリトとかにも話してやるか。いや、あいつらのことだから話さないほうがいいような気がする。特にクライン、エギルあたりは止めとこう」

 そんなことを呟いているともうすでに目の前に光があってその中に吸い込まれるように入った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 光からでて目を開けるとまたどこかで見たような町並みであった。猥雑した町並み、や張りココはアルケードだろう。しかし、なんでまたアルケードなんだ?別に他の場所でもいいんじゃないかと思いながらまだ消えていないチケットを不審に思い拾い上げるとチケットにはまた目的が書かれていた。

旅行先~氷の剣士~目的1氷の剣士と会う

 そう書かれていた。ゲツガはそれを見てチケットを握りつぶした。

「チクショウ……ようやく帰ってこられたと思ったのにまた別の世界に来たんじゃねえか……絶対このシステム可笑しすぎるだろ……」

 ゲツガはプルプルと震えながら壁に拳を叩きつける。その時にものすごい音を立てた。そして息を吐いてから呟く。

「まあ、別に攻略のしすぎの部分もあったと思うし、休暇ってことで納得するしかないよな……。ま、ゆっくり探しますか」

 ゲツガはその場離れて猥雑とした大通りに出る。やはり、ココはアルケード。世界は違えどほとんど構造は同じであった。すぐに裏通りに移動してエギルの店に向かう。こういうときはエギルの店に行くのに限るだろう。

「いらっしゃい」

 どこの世界でも変わらないと思われる愛嬌のある笑みを浮かべて客を出迎える。エギル以外誰もいないことを確認すると外に出る。

「ここにいないんだったらどこにいるんだよ」

 いないことを確認したゲツガはアルケードの裏路地に入り込み地面に座り込む。その時に空腹で腹がなるのが聞こえた。そういえばダンジョンに入ったり色々とあったせいで空腹になっていることに気がつく。

「そういえば何も食ってなかったな~……どうせ、ココなら誰も来ないと思うし飯にでもするかな」

 そう言ってウィンドウを出す。こういうものはちゃんとでるので助かる。すぐに簡易料理セットを出す。素早く料理を開始する。手早く下準備を済ませてからスープを煮込む。数分経つと良いにおいが道に立ち込める。

「よしっ、いい感じに出来たな」

 そう言って鍋のから皿にスープを入れる。

「ん?フブキ。何かこの道からいいにおいが漂ってこない?」

「そんな、この道には屋台も出てないのにそんなにおいが……ん、確かにうまそうなにおいがするな」

 ゲツガはスープを口に運ぼうとした時に道の入り口からそんな声が聞こえる。しかし、別に関係ないだろうと思いスープを飲み始める。しばらくスープを堪能しながら食べていると後ろに二人の気配を感じたので振り返る。そこにいたのは水色の髪に同色のコートを羽織った同い年ぐらいの少年とその少年に少し似ている女性がいた。

「なんでこんなところで飯を食ってるんだ、お前……」

「挨拶もなしにそれはないだろ、と言うより人がどこで飯を食おうと人の勝ってだろ」

「フブキ、初めての人に対してその言葉はないんじゃない。私も初めそう思って言おうと思ったけど」

 結局言われるんかい、とか思いながら空腹のためスープを食べるのを止めない。

「まあ、それはいいとして、その料理貴方が作ったの?」

 女性が後ろの鍋に指を指す。ゲツガは頷いて言った。

「ああ、俺が作ったけどそれがどうかしたのか?」

「なんでそんなこと聞くんだ、姉さん?」

 姉さんと言ったのでこの二人の似ている理由が兄弟と言うことに納得する。

「何でって?おいしそうだからじゃない。ほら、ちょうど昼前で私たちも何も食べてなかったし、分けてくれるならもらったほうがいいじゃない」

「……」

 フブキと呼ばれる少年は頭を抱える。大変なんだなと思いながらスープを別の皿を用意していれる。

「ほら」

「ありがとう。う~ん、いいにおい」

 女性に皿を渡すと女性はスープをにおいを楽しんでいた。ゲツガはもう一つの皿をフブキと呼ばれる少年に渡す。

「ほら、お前も食うんだろ?」

「ありがとう」

 フブキも受け取ると道の端に座り込む。三人はスープを腹へと流し込んでいく。

「おいしいね、フブキ」

「ホントだ、普通のNPCレストランとかのよりも普通にこっちがうまい」

「そりゃどうも」

 そして鍋が空になったので道具をしまう。

「ごちそうさま、とても美味しかったわ」

「ごちそうさま、こんな料理久しぶりに食った気がする」

「どういたしまして。それでさ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど言いか?」

 ゲツガは二人に訊ねる。

「いいぜ、料理のお礼ってことで」

「じゃあ、俺はある情報が欲しくてここに来たんだけど、ここに来ても見つけられなかったんだ」

「それは残念ね」

「で、今とある人物を探しているんだけど……おい、二人とも聞いてるのか?」

 急に二人が視線を視界の端っこを見るように動かしてそちらを読んでいることに気付いて言った。

「すまん、なんかお前が話し始めた瞬間、なぜかクエストが始まったっぽいんだよ。えっーと、何か文字化けして何か見えないな」

「フブキも?私のも何か文字化けして見えないんだけど、コレ本当にクエストなの?」

 ゲツガにはまったく何のことわからない。

「だからお前ら二人に出ているそのクエストってやつはなんなんだよ」

「まあ、そこらへんは知らねえよ。それよりもお前の言ってたのの続きを話してくれ」

「ったく、えっとどこからだっけな~……ああ、探しているってところか。それで俺は氷の剣士って呼ばれる人物を探してるんだが。なんか、知ってるか?」

「……」

「えっと……」

 二人が顔を見合わせてから黙る。

「何か知ってるのか?」

「ええと、なんて言えばいいんだろうね、フブキ」

「えっと、別に隠しているわけじゃないんだし言ってもいいだろ」

 再び二人はゲツガにわからない話を始めた。

「で、知ってるのか?知らないのか?」

 ゲツガは二人に問いただすと、フブキが言った。

「お前の言う、氷の剣士って言うのは俺だ」

「嘘じゃないからね」

「ああ、うん。そうなんだ」

「あれ、何か私の想像したような驚き方をしない」

「人が驚く姿を勝手に想像するな。そうか、お前が氷の剣士なんだな」

 ゲツガはポケットからチケットを取り出して二人に見せた。

「コレは俺がここにいる理由だ」

「コレがどうかしたのか?ただの紙じゃねえか」

「違うわよ、フブキ。氷の剣士に会うって目的に書いてあるわ」

「そう、コレはトラベルチケットって言って俺がこの世界に来た時に得た、通行権だ」

「この世界ってどういう意味だ?」

 フブキはそこに引っかかったのか聞いてきた。

「ああ、信じられないかもしれないが、俺はこの世界じゃない平行世界からやってきた、SAOプレイヤーだ」

 ゲツガは二人にそう言った。

「えっと、平行世界から来たって、そんな現実味のない話をされても何か信用できないんだけど……」

「証拠なら俺をよく見れば分かる。俺を見たってカーソルが出ないだろ?」

 フブキとその姉はゲツガをよく見る。そしてカーソルが出ないこと気付いた姉さんのほうが言った。

「でも、コレだけじゃバグかもしれないんじゃないの」

「たしかに、姉さんの言うとおりだ」

「いや、これバグじゃないって」

「信用できないわけじゃないけど、怪しいんだよな」

「なんなら石碑まで行って俺の名前を探すか?俺、この世界のプレイヤーじゃないから多分載ってないぞ?」

「そこまで言うんだったら、付き合ってやろうじゃねえか」

「まあ、暇だしね。あ、私の名前言ってなかったよね?私、メルム」

「そういえば俺も名乗ってなかったな。俺はゲツガだ。よろしく」

 これが氷の剣士、フブキとその姉、メルムとの邂逅だった。 
 

 
後書き
ちょっと双大剣士の方の最後を書き直すことにします。さすがに、あの終わりかたは急すぎるとおもうわけですよ。だからちょっとずつ書き直していきます。 
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