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俺が魔王の息子ってマジですか!?

作者:ユウスケ
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9話 父の適当は遺伝でした。

ーイザベラ視点ー




ボォォォォォ!!


紅蓮様の放った、紅の巨龍と人型になった黒龍が放った黒い炎の塊
が接触し、おおきな火柱を発生させて、洞窟の天井を焼き尽くす。
そんな激しい、戦闘を繰り広げている。
さすが紅蓮様!伝説の黒龍の技を相殺するなんて!!
私は紅蓮様の戦いを網膜に焼き付ける感覚で鑑賞しながら、ヨルダに
質問をする。

「ヨルダ。ちゃんと撮れてる?」

「もちろん♪紅蓮様の撮影は完璧よ」

「後で、コピーくれよな」


私の質問に答える、ヨルダと私と同じく、網膜に焼き付けるように見ている
であろう、サテュラが会話をする。
実は、戦いが始まった頃、ヨルダが次元からビデオカメラを取り出し、撮影を
開始したのだ。
これで、伝説の戦いを何時でもテレビで見れる!
そう思っていると……。

「アランドロン。ちゃんと撮影出来ているだろうな?もし、失敗してみろ。
貴様の臓物をブチ撒けるぞ。」

「イ……イエス」

いつの間にか近くに避難していた、ヒルダとアランドロンが
ヨルダと同じように撮影していた。
おそらく、アランドロンに頼んで用意したのでしょうが……。
まさか、ヒルダとアランドロンの二人で撮影するなんて!!
一台で撮影している私達と違い、向こうは二台で撮影している。
つまり向こうはいろんな角度で紅蓮様を撮影できるという事!
くっ!さすが私達侍女悪魔のトップエリート!
なんて恐ろしい!!

「はぁ、はぁ……。このバケモノめ。さすがの私も死ぬかと思ったぞ」

と、そんな事を考えている間に、戦いも終盤になったようです。
黒龍は息を切らして、つかれきった様子。
さすが紅蓮様!このまま一気に止めを……。

「だが……。ここまで私を追い詰めた雄はお前が初めてだ。
顔も、申し分ない。
いいだろう、貴様と契約してやる。」

あら?一瞬耳がおかしくなったわ。
あの、ビッチなんて言ったのかしら?
もう、私が紅蓮様のかわりに殺してもいいですよね?
そんな事を思っていると、黒龍が紅蓮様に近づいて……。


「契約って、むぐぅ!?」

近づいて……。


「んふぅ!……んぅ…………くちゅ、ちゅ」


『あああああああああああああ!!!!!』


紅蓮様の唇が、あのビッチにあksdjふfdfhsdjkふぁj!!?


「ぷはっ。これで私は髪の毛一本から血の一滴、魂さえも主のモノ。
これからよろしく頼むぞ、主殿♪」

「……」

『紅蓮様ーーーーーーー!!!!!!!』


私達の心から叫びが、辺りに響き渡った。



ー紅蓮視点ー

まさかのモテ期到来?
そんな事を思っていたがどうやら違ったようだ。
アレは龍の契約の儀式らしい。
少し、残念なような、安心したような……。
あと、ファーストキッス事件の後、ヒルダ達が黒龍に突撃したが……。

「邪魔だ、ザコ。」

ドォォォォォン!

『きゃぁぁぁぁあ!』

な、感じで吹っ飛ばされていた。
まあ、そのおかげで俺は正気に戻れたのだが……。

『しくしくしく』


と、今だ負けた事にショックを受けているのか、城に帰ってからも泣いている侍女悪魔たち。
よほど負けたことが悔しいらしい。
そんな侍女悪魔達はとりあえず今はフォルカス先生の所で治療中。
俺と黒龍は現在、父の部屋に今回の報告に来ている。

「いやー!まさか討伐するでもなく、封印するでもなく、契約するなんて
すごくね?さすがわしの息子じゃね?」

「おい、ちょっと待て。何だそれは?」

父が俺のことを褒めていると、何か引っかかる事があったのか、
黒龍は父に質問をする。

「え?息子が凄いって?」

「違う!討伐とはどういうことだ!試練ではなかったのか!!?」

父に怒鳴る、黒龍。
試練?どういうこと?

「あ~、黒龍ちゃん。どういうこと?」

この後、怒りを通り越して、呆れたのか、諦めたのか。
黒龍が試練について、話してくれた。
なんでも、千年前の出来事で初代ベルゼブブが黒龍と約束していたとか。
それを聞いた父は……。

「おお!すっかり忘れてた!!まあ、父上も忘れていたし問題ないかな?
と思って、サボったんだったわ!いやー、メンゴメンゴ!!」

軽い感じで謝罪した。
おいおい……。父よお爺様よ、あんた達どんだけ適当なんだよ。
こんな感じで謝罪された黒龍はブチ切れるのではないかと心配してチラっと
横にいる、黒龍を見る。

「……、もういい。契約者も見つかったし、問題ない。
ハァ。」

なんかとっても疲れた様子でため息を吐いていらした。
ごめんね、後で何かご馳走するよ。






こうして、黒龍は俺の侍女となり、この事件は終了した。




あれ?結局、この事件は俺のストレスと悩みごとが増えただけなんじゃ……。





おまけ

侍女悪魔達の会話


「あのビッチ。どうしてくれようか!」

「ヒルダ姉さま!この注射で操り人形にしましょう!」

「いや、それよりもさっさと暗殺を……」



6時間以上、暗殺、もしくは紅蓮に嫌われるように細工するなどを
フォルカス先生の診療所で会話していたとか……。



「治療が終わったんだから、帰ってくれないか?」



それにより、フォルカス先生がストレスで薬を服用するように……。

「女の嫉妬ほど、恐ろしいものは無い」


以上!











「旅がしたい……」

「何を言っているんだ、主?」
 
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