ヘタリア大帝国
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TURN68 連合軍の反撃その六
「攻撃目標はベルリン、ドクツを完全に倒します」
「わかりました。それでは」
「今から」
ソビエト軍の将兵達は敬礼をして応えた。今ソビエト軍はその国力の全てを注ぎ込んで全面攻撃に移った。
エイリス軍もだ。セーラはロレンスとイギリスにこう告げていた。
「まずは北アフリカですね」
「あの星域を奪還してですね」
「それからだよな」
「ナポリ、ローマを陥落させていきます」
イタリンを攻めるというのだ。
「アフリカ戦線で敵はドクツ軍だけですが」
「そのドクツ軍をどうしますか」
「アフリカにいる軍の全てを今スエズに集結させています」
セーラも思い切ってそうしたのだ。
「数で押し切ります」
「そうですね。如何に彼等が強かろうともです」
ロレンスもここでセーラに話す。
「数で大きく勝っていれば」
「押し切れます」
「アフリカ方面のドクツ軍は三個艦隊です」
ロレンスはその数についても述べた。
「ロンメル元帥とプロイセン兄妹のそれぞれの艦隊です」
「数は多くないんだよな」
それはイギリスもわかっていた。
「スエズは普通に十個艦隊いるからな」
「それで押されてきたのなら二十個艦隊です」
セーラもまた数の論理を出す。
「これで攻めれば」
「勝てますね。正直イタリン軍は弱いです」
ロレンスも彼等は数に入れていない。
「我が軍の一個艦隊でイタリン軍の五個艦隊は相手にできます」
「はい、ですから彼等はまずは放っておきます」
セーラも彼等はまずは放置することにしている。
「ドクツ軍を集中的に、数で攻めます」
「そして指揮官は」
「モンゴメリー提督と妹さんです」
イギリス妹はスエズにいるので彼女もだった。
「お二人にお任せします」
「そして我々はですね」
「機会を見て、だよな」
「オフランスに上陸します」
そうするというのだ。
「私も行きます」
「いや、姉様はここにいて」
だがここでマリーが姉に言ってきた。見れば場には彼女と二人の母親であるエルザもいる。
「僕が行くから」
「マリー、貴女が」
「うん、姉様はここでエイリス軍全体の指揮にあたって」
北アフリカのこともある、だからだというのだ。
「そうしてね」
「その方がいいだろうな」
イギリスもここでこうセーラに言った。
「女王さんはこっちに残ってくれよ」
「それで全体の指揮にあたるのですね」
「オフランスには俺とロレンスさん、それに姫さんで行くからな」
イギリスは自分の親指で自分自身を指し示しながらセーラに話す。
「女王さんはロンドンで全体を見てくれよ」
「確かに。その方がいいですね」
「オフランスから一気にドイツまでいくからな」
ドクツ西方の星域ドイツにだというのだ。
「ベルリンは分割、プロイセンはソビエトのものだからな」
「連合国の会議で決まっていますので」
尚連合国も枢軸国もお互いに国家元首同士が顔を合わせたことはない。国家同士が会っているのだ。
「そうします」
「はい、それでは」
ロレンスが応える。エイリスの方針も決まっていた。
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