なのは一途のはずがどうしてこうなった?
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第五章 どうかしている人達
前書き
この小説は魔法少女リリカルなのはの二次創作です。
原作とは異なる設定、独自解釈、キャラクターの著しい崩壊などが含まれております。
原作の雰囲気を重視される方はご注意ください。
割りとマジで原作崩壊しています。
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どうしよう?
どうしてこうなった?
恋人がいるのに他の女の子と関係を持ってしまった。
浮気したら殺されるかな。
いや、アレは浮気ではない。
無理矢理と言う名の何かだ。
反応してしまったのは仕方がない。だって男の子だもん。
無かった事にしよう。
いや、八神はやてがいる。
アイツがヴォルケンリッターの行動を把握していないわけがない。
顔、合わせづらいな。
●
シグナムは思う。
先んじて奪ったはいいがどうしたものかと。
まず、主であるはやてに知らせるべきか?
それとも、なのはに知らせるべきか?
どちらにしても、何らかの反応はあるだろう。
主は褒めるだろうか。それとも悔しがるだろうか。
いや、どうやってそれを成したのかを問うだろう。
さらに、行為の詳細まで聞く。
その上で、ミウラ・ケイタを私から取り上げるだろうな。
ならば、黙っているか。
思いだすのは、朝の快楽である。
始めてであったが、よほど相性が良かったのだろう。
痛みはあったがそれ以上に快楽と満足感があった。
アレを主に渡してしまったら、きっと堕落する。
騎士であるからこそ、主を守る役目として盾となろう。
アレの味を知ってしまったら主は駄目になってしまう。
「是非も無し」
私が堕落を受け止めようではないか。
●
高町なのはとフェイト・テスタロッサ・ハラオウンは普段通りであった。
結局、高町なのははフェイト・テスタロッサ・ハラオウンの望みである、ミウラ・ケイタを今度の休日に貸すと約束したのだ。
そうしなければ相手が正常にならないと判断したためである。
また、過去の約束を破ってしまっているという罪悪感からも仕方なしに承諾したのだ。
だが、高町なのはは傑物である。
貸すとは言ったけど、私が付いて行かないとは言っていない。
それに、ケイタは私の彼氏だ。なら、彼女である私が付いて行っても問題はないはずなの。
●
恐ろしいほど静かな日であった。
管理局には珍しく、比較的事件も少なく、警報もならないのだ。
警察と同じような組織としてそれは喜ばしい事である。
だが、その静寂も昼過ぎに緊急事態を知らせる警告が鳴り響いた為管理局は揺れた。
そう、時空管理局本局が揺れたのだ。
それは、
「――、全管理局員に警告! 高町なのは教導官及び、ミウラ・ケイタ教導官が意見の対立の為、戦争してます! マジヤバイです! アレが、エースオブエースと『不敗の魔法タンク』の戦い! 皆! 見ないと損だよ! え? 止めろ? 無理無理! だって無敵のエースと不敗のミウラ・ケイタですよ!」
局内放送に管理局員は揺れた。
「これは、仕事どころじゃねー。今すぐ見物だ! 滅多に見られるのんじゃないぞ! 新人、俺が許す! 仕事を一時中断して見に行くぞ」
「さすが、上司! ついて行きます!」
「我が隊も私に続け! 戦術の神とまで謳われるミウラ・ケイタの生戦闘が見れるぞ!」
「エースオブエース、高町なのはか、不敗の魔法タンク、ミウラ・ケイタかどちらが勝つか……。さぁー、賭博だ! お前らどっちに賭ける?」
「あわわ! ヤバイですよー。非殺傷設定でもマジ殺し合いに見えるんですけどー!」
「大丈夫だ。問題ない」
各自、思いはそれぞれだが、レベルの高い訓練だと自分自身に納得させる理由を思い描いていた。
●
シグナムに襲われちった。テヘッ。
ってやれば許されると思ったんだが、マジ怒りでマジモードでマジ砲撃を撃ってくるとはね。
管理局本局の局員達は見物に徹するみたいだ。建物に被害が出ないようにバリア貼って、用意周到な事だ。止めるのを諦めてこちらが力尽きるのを待つスタンスだ。
さて、俺の彼女で怒りモードの高町なのはは空戦S+だ。一方俺は空戦B。教官試験ギリギリのBだが、それは実技試験のランクで筆記試験は満点だ。
「こうやって、本気で戦うのっていつ以来?」
「んー? 確かなのはが開催した小学校卒業記念決闘トーナメント以来だね」
確か合っているはず。
「懐かしいね。あの時より私、強くなってるよ?」
「そりゃ余りある天賦の才能に努力を重ねて弱くなる奴の方がおかしいって」
俺だってそこそこに強くなっている。
悠長に話し合っているが、砲撃の威力は本物だった。
ディバインシューターで包囲されて外から見れば窮地に見えるだろうな。
「観念した? 今ならシグナムさんとは事故ってことで我慢してあげるけど?」
「事故っていうか、相手は狙ってやった節があるから今後もないとは言い切れないな」
許すも何も、シグナムに襲われたって言った瞬間に砲撃だもんな。
今になってやっと少しは冷静になってきたようだ。
「それに、俺は――」
秘匿回線の念話で続ける。
『なのは一筋だって言ったんだけど、相手が聞かなかった』
『それでも、逃げるとか、何なら武力行使で倒すとかできたでしょ? 不敗の二つ名ついてるケイタならできたでしょ? だったら、それは、私以外に下半身が反応したってことなの!』
しゃあないだろ。男だし。
「平行線だな」
「平行線なの」
許す、許さないの平行線。
だから、負けたほうが悪い。
「意見が分かれた時は――」
「――決闘なの!」
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見物していた管理局員は感嘆をあげる。
「あの状況下から脱出できる術があるとは……」
「砲撃をギリギリで避けて砲撃線上を飛んで反撃?」
「それをいなして、さらに反撃。クロスカウンターをさらにカウンターで返す高等技術だぞ……!」
「高等技術のオンパレード。新人はこれを見て学べ! 盗め!」
「魔法弾をチェーンバインドで弾いた?! あんなのどの教科書にも乗ってないぞ?!」
「いや、可能だ。魔法である以上、通じる。が、あんな使い方があるとは……。不敗の名はあの柔軟な発想と魔法技術の多さで成り立っているというのか?!」
その後、3時間に及ぶ戦闘は両者引き分けで終わる。
エースオブエースはその実力を名実共に再度知らしめ、不敗のミウラ・ケイタはやはり、不敗であった。
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ぶつかり合う恋人達。
天才と秀才。
果たしてどちらが優秀なのか。
配点:(痴話喧嘩)
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