IS《インフィニット・ストラトス》 ~死神の序曲~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
本編
IS学園入学
前書き
IS学園に入学した主人公。
これからどうなって行くのか?
どぞ!
~千冬side~
「初めましてですね。長岡 怜と言います。束と仲が良くてISを貰っただけな平凡な私ですがよろしくお願いします」
私は最初にこの生徒に言われたことが理解出来なかった。
いきなり昨日、束に「ちーちゃん!明日の入学式に面白い子が入るからよろしくね~♪」と言われ、何のことか分からず冗談かと思っていた。
束は親しい人間や興味を持ったもの以外拒絶傾向がある。
それにこの生徒は束のことを呼び捨てにしているという面から見ても仲が良いのは明白であろう。
だが束から一切長岡 怜という名を聞いたことがない。
私にも喋っていない束と仲の良い人間…。
そう私が頭の中でごちゃごちゃ考えているとその生徒からまた話しかけられた。
「すいません、いきなり束と仲の良い人間が出てきたらびっくりしますよね」
「お前はいったい何者だ」
私は警戒しながら話した。
「偶然束と知り合って仲良くなったただのいたいけな少女と言っておきます♪」
「偶然だと?」
「はい♪偶然です♪」
偶然の筈がない。
仮にもし偶然に束とあったとしても仲良くはなれないだろう。
この生徒は何かを隠している。
そして言う気は絶対にない。
それは確信した。
「偶然か。なら1つ聞こう。お前は私の敵か?」
私がそう尋ねるときょとんとした顔になりその後に笑いだした。
私はそれに苛立ち、若干怒気を含みながら喋りかける。
「何がおかしい?」
「フフッ♪笑ってしまいすいません。千冬さんと一夏さんは束と友人だと聞いています。私も束と友人です♪ですから束の友人は私の友人でもありますし敵対はしないですよ」
「いや、その理論はおかしい上に意味が分からんのだが?」
「まあ仲良くしましょうということです♪まあそちらから私に敵対しない限り私は敵になったりはしませんよ。これからよろしくお願いしますちーちゃんセ・ン・セ♪」
「束と同じ呼び名で呼ぶな。それに学校では織斑先生と呼べ。学校でそう呼ばなかった場合は遠慮なく攻撃する。良いな長岡?」
「アイアイサー♪」
腹の内は読めなかったが嘘をついているようには見えなかった。
それに私は今のやり取りでコイツのことをどこかで認めてしまっていたのかもしれない。
ふん、私も随分甘くなったものだ。
~千冬sideout~
~レイside~
僕は千冬さんと話した後にクラスに向かい、すぐにSHRが始まった。
僕は一夏くんの隣の席になっていた。
そして自己紹介が始まる。
一夏くんの番になり先生に自己紹介するように声をかけられていたのだがボーっとして話を聞いていなかった。
僕はそれを見かねて一夏くんの肩を叩いた。
一夏くんは不思議そうな顔をして僕に顔を向けたが先生が呼びかけているのにそこで気づいたらしく「悪い、ありがとうな」と僕に一言告げてから自己紹介を始めた。
「織斑 一夏です。よろしくお願いします」
一言だけだった。
いや、そこはもっと話そうよみたいな雰囲気が他の女子達から向けられている。
まあ僕は簡潔で良いんじゃないかと思ったけど。
そして一夏くんの悩んだあげくの「以上です」の言葉で『がたたっ』と教室の殆どの女子が椅子からずっこけたのは思わず吹いてしまった。
まあその後、さっき教室に入ってきた千冬ちゃ……織斑先生に一夏くんが出席簿で叩かれた。
いや、何で心の中で言おうとしたことが分かって睨み付けられるのさ !?
「げえっ、クラン !?」
そう考えてる内に一夏くんがいらん発言をして『パアンッ!』と出席簿をまた振り落とされていた。
まあさっきの発言は声優ネタだね。
ん?メタるな?
良いじゃないそれくらい。
「誰が某変形ロボットアニメで出てくるゼントランか、馬鹿者」
織斑先生もメタってるし良いよね?
その後ヤマヤ……ん?ヤマヤじゃ分からない?
副担任の山田 真耶先生のニックネームだよ。
あのおっぱいは束に匹敵するね。
まあ織斑先生もデカイけど。
まあヤマヤ先生と織斑先生が少し話した後に千冬さんも自己紹介をし始めた。
「私が織斑 千冬だ。お前ら新人達を一年で使い物になるIS操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことは絶対だ。従え、良いな?」
うん、どこのハートマン軍曹さ。
軍じゃねえんだから…。
こんな暴力発言にクラスのみんなは引いていると思ったが突如に黄色い声援が響いた。
「キャー!本物!本物の千冬様よー!」
「私、ずっとファンだったんです!」
「私はお姉様に憧れてこの学園に来たんです!海鳴市から!」
おい!一人どこかのリリカル魔法少女の住んでいた架空都市から来た奴いたぞ !?
「憧れの千冬様にご指導をいただけるなんて最高ですー♪」
「ユニバース!」
最後の奴はどこかの某有名ヒゲロボットで出てきた金色の丸い機体の変なサングラスかけたパイロットかよ !?
通常はボケに回る僕をツッコミにさせるなんて何て恐ろしいクラスなの !?
さて、まあネタは置いといて織斑先生が呆れていた。
まあみんなに呆れていることを言ったらまたそこで黄色い声援が上がり、織斑先生は諦めて一夏くんにさっきの自己紹介について注意していた。
まあその後一夏くんが叩かれて座り、自己紹介が進んでいった。
そしてついに僕の番が来た。
よし!いくぞ!
「私の名前は長岡 怜といいます。そして最初に皆さんに言っておきたいことがあります」
私の言葉にみんなの視線が集中する。
「ただの人間には興味ありません!この中に宇宙人、未来人……」
「危ないこと抜かすな!」
私がネタを言うと織斑先生が出席簿を降り下ろそうとしたので僕は隣にいた一夏くんを即座に楯にして攻撃を防いだ。
「リゼルッ!」
某有名ロボットアニメのとある可変機体の名に似た声を『ズドンッ!』という音と同時に上げて一夏くんはそのまま倒れた。
「チッ、貴様、避けるな」
「いや、死にますから!か弱い私があんな一撃食らったら死にますから!しかも舌打ち聞こえてますよ!」
「なら危ない発言は極力控えろ。良いな?」
「はい、極力控えます」
そのやり取りの後座ろうとしたら倒れていた筈の一夏くんから手首を捕まれた。
「ん?どうしたの?」
「『ん?どうしたの?』じゃないだろ!何で楯にしたあげく謝罪もないんだよ!」
どうやら楯にしたこととそのことについて謝罪がないことに怒っているようだった。
しょうがないなぁ、謝るか。
「ん、ゴメンちゃい♪」
「なあこれ怒って良いよな?良いんだよな?」
「少しうるさいぞ織斑!授業の邪魔だぞ!」
「注意されるのは俺だけ !?」
怒ろうとしたが織斑先生から注意を受けた一夏は渋々席についた。
そして、その後は滞りなく自己紹介が終わってSHRが終わった。
~レイsideout~
ページ上へ戻る