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連邦の朝

作者:連邦士官
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第十四話 トリステインの夜明け

 
前書き
最後までどうぞご覧ください。 

 
ワイアットのマザリーニとリッシュモンの任命式から一年たった。
ワイアット、リッシュモン、マザリーニはトリステインの売国奴と汚職官吏たちを少しずつトリステイン国内
から放逐していった。
同時にトリステイン国内の柔軟性のない保守派とワイアットに着いて自らの既得権の拡大や理想主義者が集まる
改革派を選定しマザリーニとリッシュモンに相談し自主退職させたり更には軍内の怪しい気配をワイアットの
ニュータイプ的勘が察知し粛軍を行い、やっとなんとかワイアットの改革案に必要な準備が整いつつあった。

「マザリーニ、リッシュモン我らの計画はどうだ?」
ワイアットが言う計画とは紙や戦略物資の増産と工業化に必要な蒸気機関や各種ノウハウの習得、
ワイアットの提唱した各地特産品の開発と新たな大戦略研究室の設置と進行具合を聞くのだった。

「ハッ!陛下!我が計画にもう二人参加させたいのですがよろしいですか?」
リッシュモンはそう言うと執務室の外から二人を呼んだ。

「その二人は?」
ワイアットが聞くと二人が答える。

「私はグラモン伯、エルネスト・ド・グラモンです。」
ハッキリと大きな声でそう言うとワイアットに臣下の礼をした。

「私はモンモラシ伯、マーク・ド・モンモラシです。」
こちらもグラモンと遜色の無い礼をとる。

「わかったがリッシュモン何故に軍人を連れてきたのだ?」
ワイアットはリッシュモンに問う。

「二人を、グラモン伯を近衛軍の指揮権を、モンモラシ伯には新たに作るとおっしゃっていた。軍需品官をに
任じてください。理由は陛下が前に計画していて断念したトリステイン軍改正案に使えるからです。」
リッシュモンはワイアットに説明した。

「私も賛成です。陛下のトリステイン軍改正案が成功すれば軍の予算を下げつつ質を上げ我がトリステインは
かなりの強国になるでしょう。」
マザリーニも賛成し、ワイアットはリッシュモンの案を受け入れる。

「ところでだな、グラモン、モンモラシ、リッシュモン、マザリーニ私の案を聞いてくれ。
今や在野には多くの有力で優秀な者が沢山いるそのものたちを招集するため私はある人物を呼ぼうと思う。
その人物の名前はエスターシュだ。」
この場にいたワイアット以外の全員が息を呑んだ。

「陛下!気は確かですか!」
四人から責めたてられるワイアット。

「元よりこれは決定事項だ。あと借金貴族から土地を高く買い上げる。」
ワイアットは淡々と言うと執務室の奥へと消えた。

「全く、使えるものは何でも使う勝利の鉄則だろうに。」
ワイアットは小さく呟くと自分の寝室へと向かった。

後日、マザリーニ、リッシュモン、モンモラシ、グラモンにエスターシュ帰還の理由を話し、各員に
エスターシュの帰還について根回ししてもらった。

ワイアットの寝室ではワイアットとマリアンヌの攻防が始まっていた。

「マリアンヌ、私は一人で寝たい!駄目なのか?」
ワイアットはマリアンヌを説得しようとするが

「グリーン様、父上がお倒れになり王の仕事をしているそうですが、私の手すら握ってくださらないじゃあ
ありませんか、ままさかマザリーニとリッシュモンとよくお話になっているそうですがそのような、
いけない仲のではないのですか!陛下は女の私から見ても綺麗ですし、妻の私よりもマザリーニ、リッシュモ ンのような
殿方方がグリーン様の好みに……。いけませんわ、その様なことはたとえブリミル様がゆるしても
妻の私が許しませんわ!!」

ワイアットはそのあとマリアンヌの機嫌を直すのにかなり時間がかかった。

「全く、レディは贈り物が好きと相場が決まっているのに私は贈り物を忙しさの余り忘れてたぞ」
ワイアットにとって政務よりも過去の一年戦争よりもマリアンヌの機嫌とりが難しかったのは内緒にして
おこうと心に誓った。紳士は常に冷静にワイアットは心に刻みこんだ。
 
 

 
後書き
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