マインスイーパー ~地雷除去医療班~
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第一話 マインスイーパー募集中!
前書き
第2作目の第1話です。
今回から話が濃くなってきます!
最後まで見ていってください!
「ゲホッ!ゴホッ!」
目の前が真っ白になった後、出たのは水を十分吸い込みすぎた汚い泥の上だった。
「悪いことしかないぜ!まったく…」
起き上がって周りを見渡す。どう見てもさっきまでいた自宅じゃなかった。
ただあったのは…
「ん?なんだこりゃ?」
すぐ目の前にある一本の…いや…周りにたくさんある…白い棒、
先端には風でたなびく赤い布があった。
「なんかの目印か?とりあえず、人を探さねえと…」
旗をよけながら進んでいく、人工物である旗があるということは人がいるということ…
しかも、旗は比較的新しかった。変わってたのは焦げ跡が付いていたということ、なんなんだ?意味がわかんねえ…
そんな気味の悪いところを抜けると広がっていたのは穴だった。そう、イタズラなんかじゃこんな物は作れない。
歩くしかない、そんな風に思いながら一歩一歩踏み出す。
すると…
ガサッ
「?」
近くの茂みで音がした。
そっと近づく…
「!大丈夫か!」
軍服の男がいた。みた感じ…
「重体だな…」
見たらわかる素人でも…足がなかったのだから…
「手当てしないと…」
親が医者である俺には応急処置の勉強を受けさせられていた。
「血を止めて、すぐに処置できるとこに運ばないと…」
この軍人みたいな奴が持っていた旗を使って血を止める。
「君は…だ…れだ…」
そいつは目を覚ました。こんな体で…
「除去班でもない…ましてや相手の軍でもなさそうだな…民間人か?」
「いいからしゃべるな!死にたいのか!?」
「助けて…くれるのか?民間人が…俺たちのことを…」
「いいから…!」
そいつは死にかけの体で指を指した。
「あっちに…軍の…テントがあ…る…そ…こへ…」
軍?テント?意味がわからん…でも…走っていた…
「せっかく見つけた人間…死なせてたまるか!」
白い布のようなものが見えてきた。
「あった!あれか!」
すぐにその中に入って…
「けが人です!処置をお願いします!」
テントの中は静まり返っていた…人はいた…でもその人たちはしゃべることができなかった。だって…
「うぇっ…なん…だ…これ…」
たくさんの死体があった。
中には手だけ足だけの死体もあった、形さえなく旗に名前が書いてあったのもあった…
「死体安置所…?人は…人はいないのか?」
外に出て周りを見渡す…だけど人の気配はないすぐわかった…これ以外テントと呼べるものはなかった。
「ここしかないのか…治療できるのは…」
テントであおむけに休ませる。
「あるのは…ハンカチとティッシュだけか…」
なくなった足から血が流れる。
さすがにさっきの簡単な処置じゃ血は止まらなかった。
さっきよりもきつく、ハンカチも使って血を止める。ろくな道具がないからこんなことしかできない…
「頼む!生きてくれ!」
その時…
『ドーン!』
小さな音だったが確かに聞こえた。
「どこだ!」
テントから出て煙が出ているとこをみる。
「爆発?」
これで分かった…穴があいた地面、焦げた旗、なくなった足…これは…
「戦争…戦争しか考えらんねーよ…」
よく見ると煙なんてたくさん上がっていた。
「おい!そこで何をしている!班と指定地区を言え!」
後ろから声がした、生きてる人間の声だった。
「おい!聞いてるのか!民間人か?なんでこんなところにいる!」
振り向くとさっきのやつと同じ服を着た奴がいた。
「た、助けてくれ!あんたの仲間だろ!足がなくて死にそうなんだ!」
「な、何だ?何を言っている?地雷でやられたんだろ?じゃあもう死ぬしかないだろ…」
はっ?何を言っているんだ…こいつは?死ぬしかない?
「なんで治療しようとしないんだよ!見殺しにするのか!」
「ちりょうってなんだ?けがをしたら死ぬしかないんだ。それは民間人も知っているだろ?」
軍服を着たそいつはテントの中に入り足の無くなったそいつの顔をみて…
「よく頑張ったな…安らかに眠ってくれ…」
そばにあった白い布をかぶせて手を合わせた。
「わかったろ?死んだんだこいつは…」
「そんな…この世界は一体…何なんだよ!」
「何の話をしているんだ貴様は…」
「嘘だろ…生きてる…生きてる!」
テントの中から声が聞こえた。目の前のこいつでもない、もちろん俺でもない。
テントには起き上がった死体がいた…いや…死んでいなかった…
「よ…よかった!」
「な…なんで!死んだはず…い…生き返ったのか…?」
仲間だと思われる2人は顔を見合わせて驚いていた。
「た、隊長!お…俺…生きてます…生きてますよ!」
「あ、あぁ…い…生きてる…」
隊長と呼ばれるそいつは俺の顔を見て近づいてこう言った、
「これはお前がやったのか?」
「え?…あっ…はい…すごい精神力ですね…あの状態で回復するなんて…」
軍服を着た2人はアイコンタクトをした後、こう言った、
「貴様を地雷除去班に招待する。拒否という選択肢はない。以上だ。」
そう言われた。
まったく…面白い世界だぜ…
というか…元の世界には戻れんのかな?
後書き
どうでしたか?初めてでちょっと下手なところもあったと思います。
そういうところはご指摘願います!
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