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リュカ伝の外伝

作者:あちゃ
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リュカ一座 ACT4

【桃太郎】

むか~し、むかし……
あるところに残念系イケメンと、胸が残念系美女が住んでおりました。

胸が残念系美女:アルル「何よ“胸が残念系美女”って!? ぶっ殺すわよ!」
残念系イケメン:ティミー「ま、まぁまぁ……」

し、失礼しました……

改めて……残念系イケメンと残念系美女と言う事で……

残念系美女:アルル「もう良いわよ……」

さて……
残念系イケメンは山へ芝刈りに、残念系美女は川へ洗濯に行きました。

残念系イケメン:ティミー「えっと……取り敢えず山に入ったけど……芝ってどれ? 何を刈れば良いの?」

芝刈り初心者の残念系イケメンは芝がどれか分からず、残念系美女に聞く為に山を下りて川へ向かいました。
何か既に台本を逸脱してる……

残念系美女:アルル「あれ? どうしたのティミー……」
残念系イケメン:ティミー「うん。芝がどれか判らなくってアルルに聞きに来た」

残念系美女:アルル「そう言われても……私だって判らないわ。じゃぁ洗濯を手伝ってくれる!?」
残念系イケメン:ティミー「うん! 君のエッチな下着を優しく手洗いしちゃうよ♥ 何だったら、中身まで洗っちゃうからね僕!」
残念系美女:アルル「んもう…エッチねティミー♥」

二人は暫くの間、イチャイチャラブラブ洗濯を楽しみ、周囲を苛つかせる事に成功しました。
だから慌てて大きな桃が上流か流れてきたんですね!

(どんぶらこ…どんぶらこ…)
残念系美女:アルル「あら…ねぇ見て。上流から大きな桃が流れてくるわ!」
残念系イケメン:ティミー「本当だ……何だか大きなお尻みたい(笑) でもアルルのお尻の方が魅力的だけどね!」
残念系美女:アルル「ちょっとぉ~…えっちティミー! お尻を撫でないでぇ(笑)」

お前等、いい加減話を進めろや!
桃が流れ過ぎずに待ってるだろが!

残念系イケメン:ティミー「何だよ……前回なんか、競争すらしないウサギとカメだったのに……僕等の場合は厳しいなぁ……」
残念系美女:アルル「もてない男の僻みよ。気にせず話を進めましょう」

ムカツク感じに垢抜けやがって……

残念系イケメン:ティミー「さて……随分と大きな桃だし、二人で協力して持ち帰ろうよ」
残念系美女:アルル「うん。じゃぁそっちを持ってティミー」

ようやく桃を持ち帰ってくれた二人は、早速食べようと思い包丁……が無かったので天空の剣で一刀両断しました。

桃太郎:プサン「あぶな! ちょっと……どういう事ですかコレは!? 何で桃如きを切るのに、天空の剣を使うんですか!? 私まで一刀両断になるところでしたよ……」
残念系イケメン:ティミー「あ、済みません……でも中に人が居るとは思わなかったし……めんどくさかったので、つい(笑)」

桃太郎:プサン「あ、貴方……父親に似てきましたね……」
残念系イケメン:ティミー「親子ッスからしょうがないんじゃないですか?」
残念系美女:アルル「そんな事より……キビ団子を近所のスーパーで買ってきといたから、さっさと鬼ヶ島へ行きなさいよ! 川で盛り上がっちゃったから、私達は早く舞台袖に捌けたいのよ!」

こうして生まれて早々に桃太郎は、鬼ヶ島へと旅立つ事を強制される。

桃太郎:プサン「ス、スーパーで買ったキビ団子って……有難味薄っ! まぁしょうがない……旅の仲間を見つけないと……」
?:ルイーダ「いらっしゃい……お仲間を捜しているの? だったら活きの良いのが揃ってるわよ」

どこからともなく現れた、妖艶な美女に引きつられ…3人の仲間が共に旅立つ事を決意する。

イヌ:ウルフ「やっぱり俺かい! 『狼=犬』って図式が出来ているのは分かってたけど……安直だと思わないのか?」
桃太郎:プサン「そんな事言われましても私には……」

?:ルイーダ「お次はこの子……」
サル:カンダタ「俺ってサルっぽいのか!?」
桃太郎:プサン「違うと思います……以前書いた桃太郎 (もど)きを使ってるんですよ……」

イヌ:ウルフ「その流れで話が進行すると、鬼ヶ島に居るのはリュカさんじゃん! そうだとしたら裏切るからね俺! あの人を敵に回すくらいなら、悪魔と契約した方がマシだからね!」
桃太郎:プサン「わ、判ってますよ……兎も角今は状況を見定めてくださいよ……」

?:ルイーダ「さて最後はこの子よ」
キジ:ラーミア「おっす! ラーミアだぞ」
イヌ:ウルフ「うっわ…何だこのパーティー……」
桃太郎:プサン「あぁ……頭が痛くなってきた……」

3人の仲間を押し付けたルイーダは、満足したみたいで帰っていった……
何なんだあの女は?

桃太郎:プサン「まぁ兎も角は鬼ヶ島へ行きましょうか……ラーミアさん、鳥になって我々を乗せてください」
キジ:ラーミア「ヤダ! 何でお前等を乗せなきゃなんない!?」

桃太郎:プサン「えぇ!? 何ですかこの()?」
イヌ:ウルフ「コイツはリュカさんが絡まないと、誰も乗せてくれないんですよ……」

サル:カンダタ「おいラーミア。鳥になって鬼ヶ島へ行けば、リュカの旦那に会えるんだぞ!」
キジ:ラーミア「カンダタ、本当か!? じゃぁラーミア、鬼ヶ島へ行く!」

そこまで言い終えると、ラーミアは大鳥に変身し勝手に鬼ヶ島へと飛び去ってしまいました。

イヌ:ウルフ「ちょっとカンダタさん!? ダメだよそんな言い方しちゃ……アイツ阿呆なんだから、勝手に行っちゃうだけじゃん!」
サル:カンダタ「す、済まんウルフ……」
桃太郎:プサン「はぁ…仕方ないですね。私が竜になって皆さんを運びますよ」

イヌ:ウルフ「え、プサンさんてそんな事出来るの?」
サル:カンダタ「冴えないヒゲメガネじゃないのか?」

二人が驚いていると、桃太郎の身体が眩く光り、そこには黄金の竜が姿を現しました。

桃太郎:プサン「あまり私を侮らないでほしい……私はマスタードラゴンなんですよ」
サル:カンダタ「でもよぉ……演劇なんだから、場面変更だけで鬼ヶ島に着いても良くね?」
イヌ:ウルフ「カ、カンダタさん…それを言っちゃダメッスよ!」

つーわけで場面変更!
お出でませ鬼ヶ島って感じ!

サル:カンダタ「うわ……何だかヒゲメガネのオッサンが『俺は凄いんだぞ!』って感をアピールしただけで終わった……」
イヌ:ウルフ「プサンさんかっこわるーい(笑)」
桃太郎:プサン「しょ、しょうがないでしょ……話を進めなきゃって思いがあるんですから!」

すると、先行隊として来ていたラーミアが、誰かをひっ捕まえて戻ってきた。

キジ:ラーミア「おいカンダタ! リュカが何処にも居ないぞ!」
サル:カンダタ「そ、そうか……居ないか。それよりその爺さんは何だ?」

ラーミアが連れてきた爺さん……
彼女に突かれたらしく、体中から血を流している。

イヌ:ウルフ「あの…老人。此処は鬼ヶ島ですよね?」
鬼ヶ島代表:親分ゴースト「し、知らんわい! 割の良いバイトがあると言われて、紫のターバン男に連れられて此処に来ただけじゃ! 全然割の良いバイトじゃないわい!」

イヌ:ウルフ「紫の……リュ、リュカさんですかね?」
桃太郎:プサン「そうですね……リュリュさんでしたら、そんな事はしないと思いますし……」

サル:カンダタ「あの…老人。その人は何か言ってなかったですか?」
鬼ヶ島代表:親分ゴースト「何も……でも、この手紙を渡された」

そう言うと鬼ヶ島代表は懐から一通の手紙を出し、桃太郎達に差し出した。
その手紙には……『飽きたから帰る。鬼の代わりを置いておくから、勝手に討伐して満足感を得てくれ! byリュー君♡』

桃太郎:プサン「………」
イヌ:ウルフ「これは……鬼ヶ島討伐ってことで良いんじゃないですか?」

桃太郎:プサン「そ、そうですね……疲れましたし、終わりにしましょう」

こうして桃太郎一行は、激闘を終わらせて悪さをする鬼達を退治したとかしないとか……
多分、めでたしめでたしです。



 
 

 
後書き
次回のリュカ一座は赤ずきんです。

リュカ一座で演じてほしい昔話募集。
採用するかどうかは分からないけど、参考にしたいです。
因みに、現在「赤ずきん」「金の斧」「白雪姫」「鶴の恩返し」を書く予定であります。 
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