マブラヴ オルタネイティヴ 紅き飛竜の騎士
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第二話 戦いの始まり
前書き
話作りに時間が掛かりましたがなんとかできました。
俺は機体を操縦しつつ、『イクス』が発見した反応を探しながら機体のスペックを聞いた。 正直言ってこの機体は俺の想像を遥かに上回ったスペックだった。
「オイィィィィィ!!!!!!!!」
俺は思わず某黄金の鉄の塊の騎士のような声を上げてしまった。
なぜならば、動力である核融合炉と装甲材質であるガンダニュウム合金は良いとして、装甲は∀ガンダムと同じのナノスキン装甲であった。 他にも主要武器であるビームソードの形態機能や頭部バルカン砲など唖然となった。
『如何なさいましたか?』
「どうしたもこうしたもなんだこりゃ!?こいつはもうエピオンの姿をしたナニカだぞ・・・」
『イクス』の問いかけに俺は呆れながら返事をした。 表示されたスペックに眼を通しながら、この機体のもうひとつの特徴である〔システム・エピオン〕を見つけた。
「(こいつは確かパイロットを廃人にしたり、精神崩壊させかねない代物だ。今の俺には扱えない)」
俺は『イクス』に〔システム・エピオン〕を封印することを言った。
『宜しいのですか?このシステムが在れば戦いを有利に持ち込めますよ』
『イクス』はそう言ってきたが俺は首を横に振った。
「確かにこのシステムがあれば強力だ。 だけど今の俺にはシステムに打ち勝つほどの精神力は無い。 俺はシステムに打ち勝つほどにまで強くなるまでこのシステムを封印する。」
『・・・・・・・・・・』
いくら機体が高性能でも、パイロットが扱えなければ意味が無いからだ。俺は、コントロールパネルを操作し〔システム・エピオン〕の欄を厳重にロックした。
『システム・エピオンのロックを確認。続きまして機体のリミッター設定を行います。』
「イクス?」
〔システム・エピオン〕の封印が終わると『イクス』そう言った。
『マスターの考えを理解し、私なりに考案した結果です。 確かにマスターの言うようにパイロットが扱いきれなければ意味がありません。 マスターが将来的に、この機体を使いこなすために必要だと判断しました。 宜しいですか?』
「ああ・・・頼む」
俺は内心驚いた。支援AIと思っていたのだが、あのやり取りでここまで考えるなんて思いもしなかった。 大した物だと思っていた時であった。
『さきほどからキャッチした反応の原因が判明しました。これは戦闘と思わしき反応です』
俺は機体を静止させ望遠機能で目視確認すると、そこには衝撃的な光景を目の当たりにした。
まるで特撮に出てくるような巨大生物と人型兵器が戦っていた。 見る限り巨大生物の群れに少数で戦う人型兵器側が劣勢であることは一目瞭然だった。 サソリのような姿や甲羅を纏った生物、赤く小型で人間のような歯をした姿をしたようなのまであたり一面を覆い尽くしていた。
「なんだよ・・・これ・・・あんなのはじめて見たぞ・・・」
巨大生物の醜悪さに吐き気をおぼえたが、ぐっと堪えた。 地獄絵図のような光景に眼を奪われているなか『イクス』が話しかけてきた。
『通信を傍受しました。お聞きなりますか?』
俺は低く返事し通信を聞くと怒号や悲鳴などが耳に入ってきた。
[ソード1よりHQ!!戦線が瓦解しそうだ!!支援砲撃を頼む!!!]
[来るな!! 来るな!! 来るなあああああ!!!!]
[ソード3!! 後ろだ!! ]
[えっ!? があああああああああ!!!!!]
[助けて!! 助けて!! たすけ・・・・]
[畜生!!!誰でもいい!!救援を頼む!!!]
あまりの光景に言葉を失った。 人が死んでいく。 これが戦争なのかと。
「(どうする・・・下手に介入してもこっちが危なくなる・・・。 だけど俺は、目の前で苦しんでる人たちを見捨てたくない!!)」
様々な考えを頭で整理し、俺は覚悟を決めた。
「(素人同然の俺に出来ることなんてたかが知れている。 だけど、何もしないよりはマシだ!!!)」
俺はそう決心し機体を動かすと『イクス』に告げた。
「イクス!!今から前方の人型兵器を援護するぞ!!サポートを頼む」
『了解しました。戦闘後、情報収集ですね?』
「ああ、もしかしたらあの人型兵器に撃たれるかもしれないが、少なくとも情報は得られる」
『解りました。 私達の初陣です。 盛大に派手にいきましょう』
その言葉に俺はふと笑うと操縦桿を強く握り前方に向け、スラスターを全開で噴かした。 体に感じるGが少々きついが今はそんな事を気にしている場合ではなかった。
前方を見ると1機だけ孤立しているのが見えた。 周囲には味方機が見えたが、そちらも巨大生物相手に手間取っていた。 孤立している機体の後ろには甲羅を纏った生物が突進してきた。
「やらせるかあぁぁぁ!!!!!!!」
俺は、前方の孤立している機体の背後から迫る巨大生物に向けヒートロッドで突き刺し、周囲の敵をビームソードで纏めてなぎ払った。 孤立していた機体に向き合うと俺は通信を入れた。
「こちらガンダムエピオン。今から其方を援護します」
これが俺と『イクス』、ガンダムエピオンの姿が世界に確認され、戦いが始まったときだった。
後書き
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