DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
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第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第27話:怪しいイケメンが居る…俺レベルのイケメンなら、怪しくはないのだろうに…
前書き
みんなが大好きな、あの少女が登場します!
ちょとだけど堪能してね。
(エンドール城)
リュカSIDE
俺の目の前でエンドール王が嬉しそうにアリーナを褒めている。
馬鹿決定だ!
そんなに娘を嫁にやりたくないのなら、ノリでも言うんじゃねー!
まぁ尤も…今回アリーナが優勝出来たのも、この馬鹿が協力したからに違いない。
俺が使ったイカサマを、全て合法にしてのけたのはこの馬鹿だ。
レミーラを見て、文句付けてきた客を脅し、黙らせた上で合法と認めたのはこの馬鹿だ!
でも口を開くとこの馬鹿に文句を言いそうなので、我慢して喋らない様にしている。
事前にブライも馬鹿に言っておいたらしく、俺には話し掛けないのでひたすら黙り続けている。
言いたい事が言えないのって嫌だなぁ…
そう言えば決勝戦が始まるって時に、対戦相手が行方不明になったのには驚いた。
係員の数人が、何度も俺に対し『本当にデスピサロ殿ではないのですか?』と確認に来たのだが、俺は『こんなイケメンが他に居る訳ねーだろ!』と言って払い除けたよ。
大事な決勝戦を前に、何も言わずに居なくなるなんて怪しすぎる…
俺ならそんな怪しい事はしない!
『飽きたから帰る』とか言って帰るね! 止められても『うるせー!』って帰るね!
「ではアリーナ姫達はこれからサントハイムへ帰られるのかな?」
「はい! お父様に優勝の報告をしたいので、直ぐにでも帰ろうと思ってます」
いい加減耐えるのに飽きてきた俺…気持ちが伝わったのか、馬鹿も話を終わらせようとしてくれた。
「しかし残念だったな…北の海域で嵐が起きなければ、北方の王国『バトランド』からの船も間に合い、多くの観客がアリーナ姫の勇姿を轟かせることが出来ただろうに…」
どうでも良いよそんな事…話し長ーよ。
リュカSIDEエンド
(エンドール城)
「なぁ…もう行かね?」
エンドール王の長話に飽きたリュカが、周囲を青ざめさせる口調で切り出した。
「な、何を急に!?」
胃の痛む思いで問い返したのはブライ。
「飽きたんだ…早くアリーナパパに報告しに帰ろうぜ!」
「う、うむ…そうだな…長々と引き止めて済まなかった…サントハイム王によろしく伝えてくれ…」
空気を読んだエンドール王は、アリーナ達(主にリュカ)に気を使い退出を促してくれた。
素直にエンドール王の行為を受けたアリーナ達(ブライ)は、帰り際リュカに思わず釘を刺す。
「もう少し我慢できんのか!?」
しかし、この一言もあと少し我慢すべきで…
「だってあの馬鹿話し長~んだもん! 娘の人生と、自国の未来を、ノリで台無しにしかねない事をするクセに、グダグダ話だけは長ーんだよ!」
普通の声でも聞こえるのだろうに大声で言い切り、エンドールの王室を硬直させるリュカ。
この後アリーナ達に手を引っ張られ、逃げる様に(リュカ以外)城を出て行った。
そして即座にルーラを唱えさせ、サントハイムへと帰還したのだ。
あと数時間エンドールに滞在していれば、バトランドからの客船に乗っていた娘と再会出来たハズなのに…
(エンドール城下町)
マリーSIDE
遅かった…
嵐に見舞われ船の運航が遅れた為、大事な武術大会に間に合わなかった…
一体誰がアリーナ達と行動を共にしてるんだ?
ウルフかな? 会えなかった以上、彼じゃない方が良いなぁ…
町で情報を集め、ウルフっぽかったらサントハイムまで行かないとなぁ…
他の奴だったら別に良いけどね!
「さてマリー…私は宿を取ってくるが、マリーはどうするのだ?」
「うん。私は家族の情報がないか、町の人々に聞き回ってくるね。ライアンちゃんも別行動で勇者の情報を探すんでしょ?」
「うむ…ではホイミン、お前は宿屋で留守番を頼む」
「はいライアン様! …あ、でもマリーさん。船の中でみたいに、面倒事を起こさないで下さいね!」
ちっ! 小うるさいスライムね。
アレは不可抗力よ!
不細工水夫が言い寄って来たんだから、海に叩き込むのが我が家の常識なの!
鏡みてから女をナンパしろっての!
「はいはい、うるさいわねー! もうしませんよ…叩き込む海が無い陸地なんだから…もうイオラで吹き飛ばすくらいしかしないですよ!」
私は笑顔で意地の悪い事を言い、ダッシュでライアンちゃん達と別れる。
後ろでは二人の悲鳴に似た声が聞こえてくるが、そんな事は無視だ!
兎も角、マイダーリンの情報を仕入れなければ…
町中至る所で情報を集めたのだが…
判った事はアリーナと一緒にいる人物がパパである事だけだった…
だったらいいや…わざわざサントハイムに行く必要はないよね。
ただ…あの人、武術大会でイカサマしたみたい(笑)
アリーナ姫の戦いを最後までみていた観客が言ってたわ…
セコンドに付いてる神官が、頻りに『………でスカラ』って話しかけ、スカラ強化を行っていたって…
しかも最後のベロリンマン戦で、セコンドで待機の男が、光の玉を出現させる魔法を使って分身を見破る手伝いをしたらしいの!
あの大会は、裏で賭け事がされていたらしく、ベロリンマンに賭けた男が文句を言ったんだって!
そしたらその男が大激怒…
無被害な場所目掛けバギマを唱えると、『暗くて観にくいから明るくしたんだ!』って逆ギレ…
これって間違いなくお父さんよね。こんな人間が他に居るとしたら、ポピーお姉ちゃんくらいなもんでしょ!?
しかもポピーお姉ちゃんじゃ、光の玉を出現させる魔法…つまりレミーラを使えないし。
間違いなくお父さんね!
う~ん…嵐さえなければ合流出来たのになぁ…残念!
…でも、今回の事に巻き込んじゃったお小言を言われたかもしれないから、結果的にはOKかな?
マリーSIDE END
後書き
一体船上で何があったのだろう?
機会があったら書きたいなぁ…
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