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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第4章 天狼島編
  試験結果

天狼島簡易ベースにて・・・

「ぐがーーーーぐごぉ、ぎゅがーーーー」

「うるせえなナツ!!!黙って寝れねーのかよ!!!」

「ぐがーーーーぐがーーーー」

「いいじゃない、休ませてあげれば。」

「ミラ姉!!いい事思いついた!!」

リサーナさんが何かを思いつき、ナツさんに何かをしていた。

「ツインテのナツ、かわいくない?」

「がーーーーごぉーーーー」

「あははは!」

「キモチ悪・・・」

リサーナさんはナツさんの髪をいじり、ツインテールにした。

「オイラ達が壊したのがハデスの心臓だったのかー。」

「偶然とはいえ、いい仕事をしたわね。」

「私達大活躍ー!!」

ハッピー達がそんな話をした。

「オイ!!ケガはねえかリリー、ゲフッ!ゴホッ!」

「ウム・・・お前よりはマシだ。」

リリーはガジルさんに向かってそう言う。

「よく帰ってきたな、ラクサス!!」

「いや・・・帰ってきた訳じゃねえよ。」

「ラクサスが帰ってきた~!!!!お~いおい!!!!」

「だから・・・。」

こんなフリードさん、初めて見ますね。さっきもですが、泣いてますし。

「ねえ・・・ラクサスのいない間にエルフマンが私に悪い事するの、仕返ししてぇ~。」

「てめえ!!」

「ほぉ~う、おめぇいつまに・・・。」

「ちょっと待て!これには、ややこしい説明が・・・!!」

「・・・・・・。」

ラクサスさんは黙ってエルフマンさんの方に手を置き、うんうんと頷いていた。

「どういう意味だよ!?これ!!?」

「はははは・・・。」

俺は苦笑いするしかなかった。

「それではルーシィ様。(メェ)はそろそろ・・・。」

「ありがとうね、カプリコーン。これからもよろしくね。」

ルーシィさんは笑顔でそう言う。

「こちらこそ。ルーシィ様のお役にたてるように務めます。
 そういえば・・・いえ、やめておきましょう。」

ん?何か言いたいようですな・・・?

「いいよ!遠慮しないから言って!」

ルーシィさんはそう言う。

「それでは・・・」

するとカプリコーンはルーシィさんを睨みつける様に言った。

「健康と魔力の為にもう少し体重を絞られた方がよいかと。
 先程お運びした時ちょっと・・・」

「(うわ・・・)」

「これからは(メェ)がお食事のメニューを管理いたしましょう。
 肉やスイーツのメニューをカットして・・・」

「やっぱりちょっとは遠慮してもらおうかしら!!」

「あははは・・・。」

ルーシィさんの様子に苦笑いのカナさん。

「あ!もうイタくない!」

ハッピーの声が聞えた。ウェンディに治癒してもらった様だな。

「次・・・レビィさんのケガの手当てをします。」

「私は大丈夫!ウェンディも少し休んだら?」

レビィさんはウェンディの体の事考えてそう言ってくれた。

「いいえ・・・天狼樹が元通りになってから、調子がいいんです。」

「(おお、おお・・・!!)」

ウェンディ・・・今のお前が天使に見えたぞ・・・!!!
お陰で少し体の調子が楽になったよ・・・!!!!

「何ウェンディを見てるの~?」

ミントがそう言う。

「見て悪いか?」

「ううん、べっつに~。」

ガサッ、ガサッ

「っ!?」

「くせ者!!」

エルザさんがそう言う。しかし・・・

「皆さ~ん・・・(涙)」

「ジュビア!!!」

「無事だったか!」

「スミマセン・・・ジュビアは・・・ゼレフを逃がしてじま゛いま゛じだぁ~(涙)」

ジュビアさんは涙を流してそう言う。

ピューン!

「グレイ様、お仕置きしてください!!!さあ!!好きなだけぶってください・・・!!!」

ジュビアさんは四つん這いで、尻を上げ、グレイさんの方に向けた。

「オ・・・俺にそんな趣味はねえ!!」

「こっちにはあるんでず~。」

「オ・・・オイ(汗)」

「(ジュビアさんて・・・。)」

「あとはギルダーツ。」

「うん。」

「大丈夫・・・きっと無事よ。」

ルーシィさんがカナさんにそう言う。

「?カナさん、ギルダーツさんと何か関係あるのですか?」

おれはきになって、ルーシィさんに訪ねた。

「え!?えーっと・・・ちょっと、ね。」

「?」

何か隠しているな・・・。

「ところでよ。おめえ破門になったんだってなァ。ぷはー、ダセェ。」

「やかましいぞオッサン!!!」

「ぶぶーーーー!!!」

ギルダーツさんがラクサスさんの所にいる事に気づき、
カナさんは飲んでいたヤシの実の汁を吐いた。

「「・・・・・・。」」

「あっはは!」

「う、ふふ・・・。」

ルーシィさんとカナさんは沈黙なったが、すぐに笑ったのだ。

「ギルダーツ!!俺と勝ぷぎゃ!!」

「休ませろってんだ。」

「瞬殺かよ・・・。」

ナツさんがギルダーツさんに勝負を挑もうとするが、ギルダーツさんに殴られ、ダウンした。

「グレイ様~ん、早く!!早くぅ~!」

「うわ!!俺はそういうはりじゃねえ!!」

ジュビアさん・・・あの体勢でどうやって動いてるんですか・・・?

「ウェンディ・・・こっちも頼む・・・。」

「頼りになるなあ。」

(おとこ)だぁ。」

「お前は、ちゃんと治してもらっとけよ、リリー。」

「俺の事より、お前のダメージの方が深刻だな。」

「な、何か・・・行列になっちゃったね・・・。」

「大丈夫です!!こういう時こそ、お役にたてるし!!」

「あんまり無茶しちゃだめよ。」

ウェンディの治癒魔法をかけようと後ろからナツさん、エルフマンさん、ビックスローさん、
ガジルさんとリリー、今治癒魔法をかけてもらっているレビィさんが並んでいた。
シャルルはウェンディが無茶しない様にそう言い、一緒にいる。

「ウェンディ、替わろうか。」

エルザさんがそう言う。けど・・・

「――――って、エルザさんその格好・・・ナース?」

何故かナース服を着ていた。

「あんたに治癒の力ないでしょ!?」

「勝負に能力の差は関係ないぞウェンディ。」

「(何で勝負になってるんですか・・・。)」

「試されるの心だ。」

「ひぃっ!?勝負ですか・・・!?」

「ちょっと!!」

「ウェンディが怯えてるでしょうが・・・!!」

俺とシャルルがエルザさんに向かってそう言う。

「始まった・・・。」

レビィさんが小さな声でそう言う。

「ん?コージ、貴様苦しそうだな、私が楽にしてやろうか?」

「遠慮します。混沌モード100%の・・・はぁ・・・負担がきただけです・・・。」

俺はそう言う。

「遠慮するな。素直に言ってみろ。痛い所はどこだ?
 まずは熱を測ってやろうか?それれとも注射がいいか?」

エルザさんは椅子に座り、足を組み、俺に向かってそう言う。

「ったく。何始まったかと思えば・・・。」

「イカれてるぜ・・・。」

「うん、うん。」

グレイさん、ガジルさんがそう言い、ナツさんは頷く・・・ん?

「ちゃっかり割り込むなっての!!」

「ちゃんと並べ!!てめえら!!」

何故か俺以外の男性の方全員がエルザさんの方に並んでいた!!?

「ちょっとあんたら!!!!」

「オス共!!!!」

俺とシャルルは怒鳴ってそう言う。

「あ、ああっ!!!」

ウェンディが暗くなってる・・・!!!

「ほ、ほらぁ!少し休めるから、よかったじゃない!ね?」

レビィさんがそう言う。励まし、感謝します。

「やっぱり、お胸の差でしょうか・・・。」

「っ!!」

ウェンディの言葉にレビィさんは腕で自分の胸を隠すようにしていた。

「包帯を巻くというのは、なかなか難しいものだな。」

「「ああー!!殺す気か!!!!」」

エルザさんはグレイさんとガジルさんを2人同時に包帯を巻いていた。
あまりにも間違った巻き方ですよ・・・。でも、ま・・・ざまぁ見ろだ!

「グレイ様、お仕置きするよりお仕置きされる方が好きだなんて・・・!
 ジュビア、ショック・・・!!」

「ガァ~ジィ~ルゥ~!!」

ジュビアさんとレビィさんが怒っていた・・・!
っというかレビィさん・・・もしかしてガジルさんの事を・・・?

「気のせいか。悪魔の心臓(グリモアハート)との闘いが、遠い過去のような・・・」

「まあ、いつもの事だから・・・」

「それが妖精の尻尾(フェアリーテイル)です!」

「だね!!」

エクシード組がそう言う。

「マスター。試験の方、どうします?」

「そうじゃのう・・・まぁ、もう決まっておるぞ。」

ミラさんとマスターがそう言う。

「ま、皆が落ち着いてから話す。」

「そう。」

「(そういえば試験・・・どうなるんだろう・・・。あ!)」

俺はある事に気がついた。

「これを返さないと・・・。」

それはカナさんに渡された、妖精の輝き(フェアリーグリッター)を使う紋章の事である。

「体苦しいけど・・・皆さんの今の状況じゃ、1人で行くか・・・。」

俺は体に負担が残っていながらも、初代の墓へと行く事とした。




































「ふぅ・・・ついた・・・。」

俺は初代の墓に何とか到着した。

「初代マスター、メイビス・ヴァーミリオン。
 お貸りした妖精の輝き(フェアリーグリッター)をお返しにまいりました。」

俺はそう言う。

「カナさんは・・・少々怪我をしている為、来られなくなりました。自分が代わりにまいりました。
 また、この妖精の輝き(フェアリーグリッター)のお陰で、仲間を救い、敵を倒す事ができました。
 ありがとうございます。」

俺はそう言い、墓に手を置いた。すると・・・

パアァアァ

「!?」

シュイン!

俺の右腕に描かれていた紋章が消えた。

「・・・どうやら、返す事ができましたか・・・それでは、失礼します。」

俺は一礼をし、後ろを向き、キャンプへ戻ろうとした。












『天狼島の動物達を救って、感謝します・・・。』


「!?」

今・・・声が聞えた様な・・・!?

「・・・まさか・・・な・・・。」

墓から声が聞えるなんて・・・ありえない・・・よな?

俺はそんな疑問を持ちながらも、キャンプへと戻って行った。




































天狼島簡易ベースにて・・・

「「「「何だとぉ~~~!?」」」」

「?」

何だ?ナツさん達が何か驚いてるような・・・。

「だから~、今回のS級魔導士昇格試験は1番早く初代の墓に着たコージにするのじゃ。」

「・・・え?」

俺が・・・合格・・・?

「候補者の中に評議員が紛れ込んだり、悪魔の心臓(グリモアハート)に邪魔されたり、
 本来なら中止にするつもりだったけど・・・。」

「まぁ、1番早く着いたのに申し訳ないのでな。だからコージにしたのじゃ。」

ミラさんとマスターがそう言う。

「(喜んで・・・いいのか・・・これは・・・?)」

俺はとても複雑な気分だった。

「くっそ~!!」

「仕方ないか・・・。」

「漢は時に諦めが肝心・・・仕方ねえな・・・。」

「今回は仕方ないか~・・・。」

「クソッたれ・・・!!」

ナツさん、グレイさん、エルフマンさん、レビィさん、ガジルさんがそう言う。

「おお、コージ!報告じゃ、お主、二次試験合格じゃ。よってS級魔導士と認める。」

「あ・・・はぁ・・・ありがとうございます・・・。」

「今は戦いで少し疲れている様じゃからの。
 楽になったら、S級魔道士の資格を与えよう。」

「はい・・・わかりました・・・。」

混沌モード100%を出したから・・・まだ体が苦しい・・・。

「少し休もう・・・。」

俺はその場に座った。しかし・・・

「まさかコージが先にもう行ってとは・・・驚いたぜ。」

「あいつもやるな、(おとこ)だ。」

グレイさんとエルフマンさんがそう言う。

「くそくそくそくっそーーーーーーーーー!!」

「何でだ!!!何で俺よりあとにギルドはいった奴やジュビアが
 S級魔導士の試験で来て、俺ができねんだよぉぉぉぉぉ!!!」

「お、落ち着いてよ・・・!!」

ナツさんとガジルさんが大声でそう言い、レビィさんが宥めていた。で、結論・・・

「うるさい・・・。」

俺は静かに休める場所を探し、移動した。























「おや・・・?」

あれはウェンディとシャルルにミント?

「ん・・・?」

ラクサスさん達の方を見てるな・・・。
というか、ラクサスさんは何でリサーナさんを頬を引っ張ったり、
頭を叩いたりしてるんですか・・・?

「ちょっと挨拶するの怖くなってきたねシャルル。」

「え!?何脅えてんのアンタ!?」

「私は平気だよ~!」

ガタガタガタガタ

「足が震えてるわよ。」

ああ・・・ウェンディ達は会うの初めてだったな。

「大丈夫。そんなに怖い人じゃないから。」

「「コージ!」」

「お兄ちゃん!」

ウェンディ達がそう言う。

「どこ行ってたの?」

「いなくなったからウェンディが心配してたわよ。」

「しゃ、シャルル!」

「ちょっと初代の墓に、貸りたものを返しに行っただけだ。」

「「?」」

シャルルとミントは知らない様だな。 
 
「あの人のお陰で、ナツさん助かったし、俺達に協力もしてくれたよ。
 そこまで怖い人じゃないしな。」

俺はそう言う。

「コージの言う通りだ。いろいろ噂を聞いているだろうが、根は悪い奴じゃない。」

「「エルザさん!」」

後ろからエルザさんが言ってきた。

「ただ少し、不器用なだけなんだ。」

エルザさんがそう言う。

「はい!!!私、挨拶に行ってきます!!!」

「私も~!」

「行ってくるわ。」

ウェンディ達はラクサスさんに挨拶しに行った。

「エルザ~!」

「ルーシィ?」

エルザさんの名前を呼んだのはルーシィさんだった。

「ギルダーツ見なかった?」

「ギルダーツ?確かナツとハッピーと一緒に釣りをしに行ったぞ。」

「わかった!ありがとう!!行こう!カナ!!」

「う、うん・・・。」

ルーシィさんとカナさんはギルダーツさんに用があるのかな・・・あ!

「カナさん!」

「え?何?」

「あれ、初代の墓に返しておきました。」

「あ・・・。」

どうやら今思い出したのか・・・。

「ごめん・・・代わりに行って・・・って、あんた初代の墓知ってたの!!?」

「ええ・・・まぁ・・・。」

ルーシィさん達の話を聞いて、俺も理解して、先に行ったとは言えない・・・。

「あ、ごめん。私、ギルダーツにちょっと用事があるの。」

「ええ。いってらっしゃ。」

カナさんとルーシィさんはその場を後にした。

「ここにでも座るか・・・。」

俺は近くの木を背もたれにし、座った。

















少しして・・・

「お兄ちゃん。」

「ん?」

ウェンディが俺の所にきた。

「もう挨拶はいいのか?」

「うん。」

ウェンディは頷く。

「フリード、ラクサスの話しするの長かったよ~。」

ミントはヘロヘロになっていた。

「ま・・・悪い奴じゃないわね・・・。」

シャルルがそう言う。

「(やっぱ、ウェンディがいると落ち着くな・・・。)」
























ゾク・・・


「!?」

「「コージ?」」

「お兄ちゃん?」

「・・・・・・。」

またあの人の魔力だ・・・でも・・・。

「(遠くから感じたな・・・もうこの島にはいないのか・・・ま、いい、かな・・・?)」

俺は心の中でそう言う。



実はコージが感じた魔力は、悪魔の心臓(グリモアハート)の戦艦にゼレフがおり、
ゼレフは魔法でハデスを殺したのだった。
そして今天狼島に・・・壊滅が突然、やってきたのだった・・・!!!! 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。コージがこういう理由でS級魔導士になりました。
納得しない人もいると思いますが、お許しください。
次回で天狼島編最後になります!お楽しみに~!! 
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