仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第七十五話 魔術師その二
「赤百足とか青鰐とかはまた別だよ」
「じゃあ黒竜も」
「海老だけ一緒だけれどな」
銀色だというのだ。
「それでもオルフェノクとそっちは違うよ」
「似てるけれどそうなのね」
「そうだよ、でな」
それでだと言う海堂だった。
「あいつとは何度も戦ったんだよ」
「スマートブレイン社の関係で」
「それでだよ」
まさにこの縁だ。尚海堂はあまり考えずにスマートブレイン社に協力していたこともある。
「あいつともやり合ったな」
「それで今はあの人は」
「スマートブレイン社もなくなったからな」
既に解体されてなくなっている。
「で、あいつもな」
琢磨もだというのだ。
「最後逃げてな」
「それで工事現場に流れ着いてそこで働いている」
「そうなんですね」
「あいつは人間であることを選んだんだよ」
状況はどうであれ選んだ道はそれだったのだ。
「そうした意味で俺達と同じだな」
「また戦うことないのけえ?」
モトナリが問う。
「あの人は」
「ないだろうな」
海堂はその可能性はないと答える。
「それはな」
「やっぱりそうけえ」
「あいつはもうあの生活で満足してるさ」
センチピードオルフェノクではなく琢磨逸郎として生きることを選びそしてだというのだ。
「まして戦いから去ったしな」
「だからでたいな」
ソウリンも言う。
「ああして工事現場で一生を送るたい」
「それならそれでいいんだよ」
戦いから去るのならというのだ。
「スサノオが望んでいるの俺達との戦いはな」
「それぞれが戦いあいつに人間を見せることぜよ」
モトチカもそれがわかってきている。
「そういうことなら」
「去ってもいいからな」
また言う海堂だった。
「まあそういうことでな」
「ううん、降りてもいいんですね」
ヒデヨシは既に知っているこのことを海堂から再び聞いて言った、
「そう聞くと気が楽ですけれど」
「けれど中々降りられないだろ」
「はい」
ヒデヨシは海堂に答える。
「それは」
「意地があるからな」
「人間として、ですね」
「あいつの選択は間違ってないんだよ」
また琢磨の話になる。
「あれも人間といしての選択なんだよ」
「逃げたのにかよ」
ラットが首を捻ってそのことを問うた。
「間違っていないのかよ」
「逃げることにも決断が必要でな」
そしてだというのだ。
「逃げる先も大事なんだよ」
「じゃああいつは人間としての逃げたっていうんだな」
「あそこにな」
「で、それは間違ってないんだな」
「人間として生きているからな」
海堂は遠い目になって語る、そこには彼がこれまでの戦いで見てきた多くのものが同時に映っていた。それを見ながら話したのである。
「そうなるんだよ」
「何か難しいな」
「難しいか?」
「オルフェノクと人間の違いはわかってるよ」
このことはラットもわかっている、これまでのライダー達や他の世界との戦士達の交流、そして多くの戦いを経てだ。
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