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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第七十二話 山においてその三

「ジャージはよいな」
「あっ、ジャージは都合がいいんですよ」
 ここで言ったのはさやかだった。右の人差し指を立たせてはきはきとして言う。
「寝る時にも着られますし今みたいに運動をする時も」
「動きやすいからだな」
「はい、しかもです」
 それに加えてだった。
「小石とか小枝からも身を守ってくれますし」
「余計な怪我もせぬな」
「だからいいんですよ。とはいってもです」
「とはいっても?」
「あたし達の学校はブルマですけれど」
「ふむ、あの下着の様な服じゃな」
「こっちの学校もだけれどね」
 クレオも言う。
「体育の時はブルマだよ」
「今時ブルマの学校なんてあるんですね」
 ユウキは首を捻って自分達の天ノ川学園から考えて言った。
「他の世界には」
「うちは半ズボンですよ」
 瑞希も自分達の学園から話す。
「ううん、そこは世界でそれぞれですね」
「学園都市だともう全て半ズボンかスパッツですわ」
 黒子は学園都市全体を見ている。
「お姉様がブルマではないというのは至極残念ですけれど」
「あんたどさくさに紛れて何言ってるのよ」
 その美琴が言う。
「あたしはああしたのは絶対に着ないからね」
「しかもスカートの下は常に半ズボンですの」
 黒子はハンカチを三角にしてそれで涙を拭く素振りも見せている。
「何と嘆かわしい」
「ホームズ学園はブルマだけれど」
 かく言うコーデリアは今は水色のジャージだ。
「会長の趣味で」
「それ本当?」
「はい、本当です」
 アルセーヌは小声で真理に答える。
「実はブルマが好きなので」
「女の子のブルマが好きなの」
「実は」
「ううん、意外な趣味ね」
 やはりアルセーヌの趣味だった、尚アルセーヌ自身生徒会長であり学園の生徒でもある。ただし彼女も今はジャージである。
 見れば殆ど全員ジャージだ、無論ライダー達もだ。
 城戸は準備体操で屈伸をしながら周囲に言っていた。
「ちゃんと身体をほぐしておかないとな」
「怪我をするからな」
 秋山もアキレス腱を伸ばしている」
「こうしたことはな」
「っていうか御前も準備体操をするんだな」
「怪我はしたくないからな」
 それでだというのだ。
「だからだ」
「それでか」
「ああ、御前と同じだ」
「こういうところで怪我をしても何にもならないからな」
「戦いの時に響くからな」
「こうして身体をほぐしてな」
 登山に向かうというのだ。
「やっぱり準備体操がはじまりだよ」
「そうね。けれど城戸さんは」 
 翔子はここで言う、彼女はただそこに立っており準備体操はしていない。
「いつもいきなり戦っていた様な」
「ミラーワールドからモンスターが出てな」
「その時は」
「その時はその時だよ」
 応急の時は仕方ないというのだ。
「そのまま戦ってるさ」
「変身して」
「ああ、今だってそうしてるさ」
 ライダーの戦いは臨機応変である、そして大抵は突然起こる。その中で準備体操なぞ出来る筈もないことだ。
「だからそうした時はな」
「仕方ないですか」
「その時はな」
 そうだというのだ。
 
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