仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第七十一話 中休みにその八
「僕達の中でといいますと」
「また新しいライダーが出て来たらしいが」
「あっ、ウィザードですね」
「彼はここにはいないか」
「今戦闘中なんです」
それでいないというのだ。
「そういう訳で」
「そうか、だからいないか」
「はい、そうなんです」
「ではまた出て来るか」
「そう思います」
「ならその時を楽しみにしていよう」
鉄人は腕を組んで言う。
「是非な」
「そうしてくれたら何よりです」
「しかし戦いはまだまだ続くな」
ここでこう言う鉄人だった。
「やはり」
「そうですね。スサノオは今回かなり色々な場所に仕掛けていますから」
良太郎もこう考えていた。
「そうなりますね」
「そうだな、何時終わるかもわからないな」
「先生は僕達とかなり長く一緒にいますけれど」
「楽しませてもらっている」
暖かい目になって良太郎に答える。
「色々な世界にいい生徒達が出来た」
「じゃあ僕達も生徒なんですね」
「そうなるな、教師の楽しみは何か」
そうした話にもなる。
「生徒を見ることだ」
「僕達の成長をですか」
「皆戦いを通じて成長していっている、戦い自体はどうかと思うが成長はいいことだ」
「吉井君も成長してますよね」
「あいつ等自身には言わないがな」
暖かいものは目から顔全体に拡がっていた。
「かなりよくなっているな」
「学校の成績とかじゃなくてですよね」
「それは何時でも幾らでもあがる」126
実はそれは重視していない鉄人だった。
「あいつ等が望むだけな」
「大したことじゃないんですね」
「成績はそうしたものだ」
「それよりもなんですね」
「人だ」
それだというのだ。
「人間としてどれだけ成長するかだ」
「じゃあ吉井君達は」
「君達と会って余計にな」
成長しているというのだ
「いいことだ」
「そうですか」
「あいつ等は確かに馬鹿だ」
鉄人は笑って言う。
「しかしその馬鹿さがだ」
「いいんですね」
「馬鹿だからこそ出来ることが多い」
これは鉄人が至った考えの一つだ。
「なまじ頭がいいよりもな。ただ」
「ただ?」
「仮面ライダーは馬鹿だが頭はいいな」
「?馬鹿でもですか」
「ああ、頭はいい」
「それってどういう意味ですか?」
「言ったままだ、頭の回転は早く理解力がある」
仮面ライダー達は大体そうである。
「記憶力もあるし物覚えもいい、それに判断力も備わっている」
「それが頭がいいんですね」
「そういうことだ、だが人間としてはだ」
「馬鹿だっていうんですか」
「そういうことだ」
「ううん、僕達はそうなんですか」
「そういう意味であいつ等と同じだな」
彼の生徒である明久、そして他の生徒達ひいては戦士達と同じだというのだ。
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