仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第六十九話 戦場の候補地その四
「結構以上にというか」
「破天荒の人だけれど」
「そのユウキさんが言うのなら」
「如月さんはやっぱり」
こうした話もした。そして。
今度は大文字が自分のことを話した。
「俺も最初は嫌な奴だったからな」
「私もね」
美羽も言う。
「今思うと最悪だったな」
「絶対に一緒にいたくない相手だったわ」
「えっ、大文字さん達が!?」
「こんなに面白い人達なのに」
「見ていて飽きないのに」
「それでもなんですか」
「最初は」
「ああ、そうだったんだよ」
大文字は過去の自分を思い出しながら話した。
「皆信じてくれないんだな」
「普通に面白い人だと思ってました」
シャーロックは天然で言った。
「漫才師かなって」
「いや、違うからな」
大文字はシャーロックに苦笑いで返した。
「そこはな」
「違ったんですか」
「そうだよ。普通の大学生だからな」
職業はそうである。
「そこはわかっておいてくれよ」
「ううん、漫才師じゃなかったんですね」
「今の俺はそう言ってもらえるがな」
色々言われているが嫌われていないことは間違いない。
「昔は違ったからな」
「学園のキング、クイーンを自認するだけでね」
「高慢で嫌な奴だった」
「過去の私達はね」
「この話が信じられぬ」
秀吉も首を捻る。
「ここまで面白いお二人がのう」
「そうよね。面白い人達だけれど」
優子も弟の言葉に乗る。
「嫌な奴だったなんて」
「とても想像できぬ」
「ただネタが空回りしてただけじゃないの?」
「その頃の大文字さん達はどうだったのかのう」
「いや、本当に嫌な奴だったからな」
「今思うとそうなのよ」
こう話すその二人だった。
「傲慢でな」
「ずっとそうだったのよ」
「人は変われば変わるものなんだな」
杏子も信じられないといった感じだった。
「この人達が嫌だったっていうのはな」
「僕も信じられないよ」
きゅうべえも言うことだった。
「というか人って変わるものなんだね」
「そういう御主は変わらぬのう」
秀吉はきゅうべえにも言った。
「全くな」
「僕はそうした生命体だからね」
「そうじゃな。しかし御主を見ていると不思議だ」
「君自身に見えるんだね」
「うむ、全く以て不思議じゃ」
こう言うのだった。
「親しみさえ感じる」
「実は僕もなんだ。感情がない筈だけれどね」
「私もよ」
「サフィもだよ」
ここに優子とサフィも加わる。
「君達とはいつもいたいよ」
「うむ、わしもじゃ」
また言う秀吉だった。両者の関係は良好だ、だがきゅうべえは如月についてはこんなことを言うのだった。
「正直服のセンスが古いね、君は」
「よく言われるがな」
「うん、今時そんな格好している人はいないよ」
きゅうべえは誰も言えなかったことをどんどん言う。
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