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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第六十八話 作戦その一

                  第六十八話  作戦
 歌星は作戦を立てた。そのうえで仲間達に告げた。
 場所は仮面ライダー部の部室だ。そこで作戦会議をする理由は春生が述べた。
「敵に聞かれたらまずいからかしら」
「わざわざ聞きに来る奴でもないがな」
 最近のスサノオにはそうした趣味はない。諜報活動で相手の手の内を知っては面白くないと考えているのだろうか。
「それでもだ」
「慎重策ね」
 淡希がそれだと指摘する。
「この場合は」
「それもある。スサノオにわざわざ聞けるものなら聞いてみろと居直るつもりもない」
「それはそれで面白いと思うぎゃ」
「それでもだ」
 土御門にも言う歌星だった。
「今はここで話そう」
「風情もありますしね」
 舞夏はそれを重要視していた。
「それじゃあここで、ですね」
「作戦を話す」
 歌星は本題に入った。そのうえで。
 ここでまずは黒子が地図を出してきて歌星のフォローをはじめた。
「これですわね」
「そう、その地図だ」
 それは学園都市の地図だった。その広い地図を出しての言葉だった。
「昨日から見ていたが」
「この地図をお貸ししましたけれど」
「理由はわかるな」
「ええ、学園都市の中の然るべき場所にですわね」
「そこで仕掛ける」
 こう言うのだった。
「ゾディアーツにな」
「ではお聞かせ頂けますかしら」
 黒子は真剣な顔で歌星に問うた。
「その作戦を」
「ああ、今から話す」
 歌星も応える。そしてだった。
 彼はその作戦を仲間達に話した。先生は全て聞いてから唸る様にしてこう彼に対して言った。サスペンダーがずり落ちそうだったので戻しながら。
「御前一回地図観てか」
「それで、です」
「そこまで考えたのか」
「どうでしょうか」
「やっぱり御前は頭がいいな」
 先生は関心する顔で言う。
「本当にな」
「そうですか」
「いや、本当にメインの如月がな」
 参謀タイプではないからだというのだ。
「だから余計にな」
「俺は考えるより前だからな」
 如月自身も言う。
「作戦を立てるのは苦手だ」
「頭自体はそんなに悪くないからしっかりしろ」
 先生も何だかんだで如月のことをわかっていてそのうえで理解もしている、実はそうだったのである。
「全く。作戦を立てることもな」
「けれどそれは向き不向きぜよ」
「そうだよね」
 土御門と青髪はこう言う。
「ちょっとな」
「如月君じゃなくて僕達も作戦立てられないからね」
「そういえば俺もだ」
 当麻は自分を指差して述べた。
「作戦立てたことないな」
「何かこういう奴は作戦立てられないんだな」
「かく言うサスペンダー先生はどうですか?」
「俺?俺もそういうのはな」
 飾利の問いにこう返す。
「駄目なんだよな」
「そうなんですか」
「如月達に言った手前あれだがこういうのは向き不向きなのか、やっぱり」
「そうですよ、その辺りは」
「わたくし達もそうですし」
 光子と涙子もだった。
「作戦を立てるのも色々とありますから」
「人のタイプというものが」
「各チームに一人はいて欲しいけれどな」
 先生はこの望みも何気に言った。
「こっちは歌星がいて有り難いな」
「私達の世界は前に出る子ばかりなので」
 小萌先生がここで笑って言う。
「先生が作戦を立てることもあります」
「とはいっても頭の悪い子はいないから」 
 春生はこの場でも疲れた目である。その目で飲むコーヒーは絶妙なまでに絵になり独特の雰囲気を醸し出している。
「作戦を立てる方も嬉しいです」
「作戦通りに動いて貰えると」
「作戦って本当に大事だからな」
 今言ったのは大文字だ。腕を組んでうんうんと頷いている。
 
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