| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダー エターナルインフィニティ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六十五話 白き王との決戦その十三

「俺達の見せるものをな」
「ではそうさせてもらおう」
「ただ勝つだけじゃない」
 戦いで、だというのだ。
「そうした戦いなのは既にわかっている」
「伊達に何度も私と戦って来た訳ではないか」
「貴様は常にそうだ。いや、そうなった」
 仮面ライダーの登場以降そうなったというのだ。
「では俺達は仮面ライダーとして、戦死として」
「見せてやろう」
「では来るのだ」 
 スサノオは楽しむ声のままだった。
「私にな」
「門矢さん、後ろは任せて下さい」
 キンジはここで後ろからディケイドに告げた。
「俺達がいますから」
「安心して戦いなさい!」
 アリアも告げる。
「いいわね、そうしてね!」
「では見よう」
 スサノオはディケイドに爪を振るいながら言う。ディケイドは今は剣を出してその上で彼の爪を防いでいる。
 その中での戦いだった。そして。
 バラのタトゥの女との戦うも続いていた。女が右手を前に出すと。
 その手の平から緑の、薔薇の蔦が出てクウガ達を襲うのだった。
 薔薇の蔦はまさに棘のある鞭だった。女はその鞭を振るいながら戦っていた。
 しかもそれだけではない、さらにだった。
 女の周りに次々と薔薇が出て来てその蔦も襲い掛かって来る。しかも。
 それに加えて薔薇の花びら、何と青のそれが舞うのだった。
「この花びらはまさか」
「知っているわね」
「ローズオルフェノクが切り札にしていたという」
「実際に使ったことはまだないわ」
 そのローズオルフェノクですらだというのだ。
「けれどこの花びらは」
「これはまずいわよ」
 キバーラが腰から言ってきた。
「この花びら毒なんて生易しいものじゃないからね」
「じゃあ何ですか?」
「生身の人間が触れたらそれだけで消え去る代物よ」
 そこまで恐ろしい花びら達だというのだ。
「青い薔薇は有り得ないもの」
「だからですか」
「ええ、何もかもを消し去ってしまうものよ」
「それはまずいね」
 ディエンドは銃を前に放ち薔薇の蔦を弾き返して言った。
「僕達はライダーだから多少は耐えられてもね」
「あくまで多少よ」
 キバーラはディエンドにも言う。
「夏海ちゃん、本当にまずいわよ」
「はい、そうですよね」
 光もパートナーの言葉に頷く。二人は一人という状況になっていた。だからこそお互いのことがわかるのだ。
 そのうえで頷きこう言うのだった。
「この薔薇は」
「ううん、奇麗だけれどね」
 無数の青い薔薇の花びら達が舞い乱れる、それは確かに美麗だ。
 だがそれでもだった。そこにあるものは。
「奇麗な薔薇にはね。文字通り」
「ここはどうしたら」
「いや、やり方はあるよ」
 だがここでディエンドが言った。
「ちゃんとね」
「そのやり方は」
「確かに恐ろしい薔薇さ」
 花びらも女が操る蔦達もだ。
「けれど薔薇なら」
「あっ、そうですね」
「それか」
 キバーラ、光もクウガもここで気付いた。
「薔薇ですから」
「やり方があった」
「じゃあ小野寺君いいかな」
 ディエンドは彼に貌を向けて言った。
「丁度アルティメットフォームだしね」
「ああ、そうだよな」
「君に任せたよ」
 クウガである彼にだというのだ。
「ここはね」
「わかった。それじゃあな」
 クウガはディエンドの言葉に応え己の両腕を身体の前にクロスさせた。そのうえでその全身から炎を放った。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧